【時事(爺)放論】岳道茶房

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名古屋場所 キャンセル相次ぐ観戦ツアー

2010年06月22日 | ニュース一般
名古屋場所、キャンセル相次ぐ観戦ツアー

 「場所は本当に開かれるのか」――。看板力士の関与が次々と発覚した大相撲の野球賭博問題が、来月11日からの名古屋場所開催に影を投げかけている。観戦ツアーのキャンセルや懸賞金の取りやめを検討する企業が相次ぐなど、影響は広がる一方。21日午後1時過ぎから始まった日本相撲協会の臨時理事会では、調査委員会が設置され、関与した親方や力士の処分などが話し合われることになっており、関係先はピリピリした空気に包まれた。

 ◆予約不振◆ 

 「予約がさっぱり入らない。どうしたらいいのか」。名古屋場所の初日が20日後に迫り、名古屋市中村区の「つちやホテル」 女将 ( おかみ ) の土屋寿美子さん(61)は声を落とす。同ホテルは観戦チケットと宿泊などをセットにした「大相撲観戦プラン」を約300人分用意したが、予約済みは約70人だけ。昨年の同じ時期に比べ半分以下のペースという。

 升席代や交通費などをセットにしたバスツアー(1人2万3800円)を売り出している浜松市の旅行会社「いーら旅行舎」では、販売した約20人のうち、女性客4人がキャンセル。女性客の1人は「とても観戦する気になれない」と話していたという。古橋昌直社長(49)は「事情が事情だけに、キャンセル料も取れない」と語った。

 名古屋場所の観戦チケットを販売する名古屋市内の旅行代理店も「賭博の報道が始まってから申し込みがピタリと止まった」と話す。昨年は約120万円の売り上げがあったが、まだ50万円ほどという。

 ◆懸賞金は◆ 

 昨年の名古屋場所では1033本(1本6万円)出た懸賞金にも影響が及びそうだ。1場所ごとに200本の懸賞金を出している永谷園(東京)が既に、名古屋場所から大幅な縮小を表明しているほか、タマホーム(同)も減額や撤退を検討。広報担当者は「相撲協会の処分などを見ながら判断したい」と困惑した様子。約60年にわたり懸賞金を出してきた森永製菓(同)の担当者も「協会が 毅然 ( きぜん ) とした対応ができなかった場合は、撤退も検討せざるをえない」と話す。

 ◆国技館◆ 

 日本相撲協会の臨時理事会が開かれた両国国技館には午前11時頃から、親方ら関係者が続々と集まってきた。親方らは一様に厳しい表情で、武蔵川理事長も報道陣の問いかけには答えず、厳しい表情のまま、会場に入っていった。

 国技館周辺では、ファンや街の人からも厳しい声があがった。

 家族で観光中の青森県黒石市の建築業須藤光男さん(59)は「相撲界の体質が甘い。すべてを明らかにしないと信用は回復しない」と協会の対応を批判。だが、名古屋場所については「まじめにけいこに励んでいる力士も多いはず。賭博にかかわった人は除いて、場所は開くべきだ」と話した。

 一方、50年来の相撲ファンという近所の男性(75)は、「野球賭博にかかわった力士が土俵に立てるわけがない。名古屋場所は中止すべきだ」と主張。武蔵川部屋の雅山ら協会幹部の部屋の力士も賭博に絡んで名前があがっていることから、「幹部を総入れ替えしなければ、協会は変われない」と指摘した。

2010年6月21日 読売新聞


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