日本でも大きく報じられていると思うけど、イギリスからアメリカへ向かう旅客機を大西洋上で爆破しようとしたテロ計画があったようで、イギリス国内で現在までに24人が拘束されたと報じられている。今回のテロ計画で分かったのが(と、少なくとも英米両政府はそう言っている)、爆破テロで液体型の爆薬が使用されようとしていた事。複数のメディアの報道によると、カメラのフラッシュや、携帯電話、携帯型MP3プレーヤーが起爆装置として使用できるそうで、すでに機内持ち込みに制限がかけられた液体・ゼリー状製品に加えて、携帯電話やMP3プレーヤーの持込がどうなるのかも気になる。ワシントン・ポスト紙電子版の記事によると、今の技術ではこの爆薬とシャンプーの区別を、乗客がゲートを通るだけではできないんだとか。空のたびにまた新たな制限が設けられそうな感じです。今日はテロ計画に関するニュースを。
イギリス当局によって阻止された旅客機同時爆破テロ計画は、最大で10機がターゲットになっていた可能性が高く、10日のAP通信は米諜報関係者の話として、同時爆破テロが数日以内に実行される予定だったと報じた。ワシントンの連邦政府高官によると、10日にイギリス国内で一斉に行われた家宅捜索では爆破テロの実行役と見られる人物が遺書として残したビデオテープも押収されており、テロ前にこういった「殉教者」テープを残す事がアルカイダの手法に酷似しているのだという。また別のアメリカ人高官はテロに使われようとした爆薬が過酸化物で作られていたと明かし、カメラのフラッシュやほかの家庭用電気製品を起爆装置として代用することが可能だったと語っている。イギリスの捜査当局者は犯人グループが爆薬を手荷物に隠して機内に持ち込もうと試みていたと指摘し、実際に爆破テロが実行されていた場合、過去に例が無いほどの犠牲者数となっていただろうと語った。
CBSニュースは今回の爆破計画で24人がイギリス当局によって拘束中と報じており、拘束者の多くはパキスタン系イギリス人だとのことだ。24人の中で、最も若い容疑者の年齢は17歳となっている。警察当局は少なくともさらに5人の容疑者を現在も追跡中だ。「この国は911テロ事件前よりは明らかに安全になりましたが、完璧に安全だとは言えないのです」、ブッシュ大統領は10日、ウインスコンシン州グリーンベイでそう語った。事件発覚からすぐ、アメリカ政府はイギリスからアメリカに向かう旅客機に対して、これまでで初めて警戒レベルを最高の「赤色」にまで引き上げた。また、その他の旅客機に対しても(アメリカの国内線も含む)、警戒レベルを赤色の次に強い「オレンジ」にまで引き上げている(5段階のレベルで4番目)。国土安全保障省も乗客が機内に持ち込む手荷物に対して、液体・ゼリー状の物ほぼ全てを持ち込み禁止対象にして、ジュースや日焼けローション、さらには歯磨き粉の持込までもが禁止された。
アメリカ国内の主要な空港では10日午前から大混雑が続いたが、夕方から少しずつ混雑状態もおさまりつつあるようだ。米政府は10日、イギリス行きの旅客機に搭乗する者全てに対して従来よりも厳しい検査を行うと発表しており、その他の地域に向かう乗客に対してもランダムで身体検査などが実施される予定だ。また、各地の警察官や州兵が手荷物検査などの作業に参加する模様だ。航空会社の株は10日午前に軒並み下落したが、夕方までに回復している。航空会社の幹部はワシントンポスト紙の取材に対し、液体・ゼリー状製品の機内持ち込み禁止が一時的なものであると期待したいと語り、長時間のフライトを強いられる乗客に対して液体製品などの機内持ち込みを長期間禁止するのは「現実的ではない」と主張した。しかし、元連邦運輸保安局幹部のデービッド・ストーン氏は現在の技術ではゲートを通過するだけで爆発物とシャンプーの違いを確認できないと指摘し、「政府は液状製品などの持込を全面的に禁止するしかオプションが無いのです」と語っている。
最後まで飛行機の話になってしまうけど、1985年に発生した日航機墜落事故から12日で21年になるのをすっかり忘れていた。当時、僕はまだ9歳だったので、事故そのものの衝撃についてはほとんど記憶が無い。ちょうど家族でつくば博に出かける数日前に事故が発生し、飛行機に乗るのが少し怖かったという記憶くらいだ。ただ、姉は友人を御巣鷹の事故で亡くしており、小さい頃から事故の話を何度も聞いてきた。阪神大震災でもそうだけど、時間の経過とともに、どうしても事故や災害の衝撃が記憶から離れつつある。8月12日や1月17日といった「特別な日」にだけ色々と考えてしまう状態がずっと続いている感じだ。少し前にオンライン書店をのぞいていると、日航機事故や阪神大震災に関する本が意外と多いことに気づいた。近いうちに何冊か取り寄せてみようかなと思っている。
写真:サンフランシスコ国際空港で10日、出国前に機内持ち込み禁止となったシャンペンを飲み干すロシア人観光客 (AP通信より)
イギリス当局によって阻止された旅客機同時爆破テロ計画は、最大で10機がターゲットになっていた可能性が高く、10日のAP通信は米諜報関係者の話として、同時爆破テロが数日以内に実行される予定だったと報じた。ワシントンの連邦政府高官によると、10日にイギリス国内で一斉に行われた家宅捜索では爆破テロの実行役と見られる人物が遺書として残したビデオテープも押収されており、テロ前にこういった「殉教者」テープを残す事がアルカイダの手法に酷似しているのだという。また別のアメリカ人高官はテロに使われようとした爆薬が過酸化物で作られていたと明かし、カメラのフラッシュやほかの家庭用電気製品を起爆装置として代用することが可能だったと語っている。イギリスの捜査当局者は犯人グループが爆薬を手荷物に隠して機内に持ち込もうと試みていたと指摘し、実際に爆破テロが実行されていた場合、過去に例が無いほどの犠牲者数となっていただろうと語った。
CBSニュースは今回の爆破計画で24人がイギリス当局によって拘束中と報じており、拘束者の多くはパキスタン系イギリス人だとのことだ。24人の中で、最も若い容疑者の年齢は17歳となっている。警察当局は少なくともさらに5人の容疑者を現在も追跡中だ。「この国は911テロ事件前よりは明らかに安全になりましたが、完璧に安全だとは言えないのです」、ブッシュ大統領は10日、ウインスコンシン州グリーンベイでそう語った。事件発覚からすぐ、アメリカ政府はイギリスからアメリカに向かう旅客機に対して、これまでで初めて警戒レベルを最高の「赤色」にまで引き上げた。また、その他の旅客機に対しても(アメリカの国内線も含む)、警戒レベルを赤色の次に強い「オレンジ」にまで引き上げている(5段階のレベルで4番目)。国土安全保障省も乗客が機内に持ち込む手荷物に対して、液体・ゼリー状の物ほぼ全てを持ち込み禁止対象にして、ジュースや日焼けローション、さらには歯磨き粉の持込までもが禁止された。
アメリカ国内の主要な空港では10日午前から大混雑が続いたが、夕方から少しずつ混雑状態もおさまりつつあるようだ。米政府は10日、イギリス行きの旅客機に搭乗する者全てに対して従来よりも厳しい検査を行うと発表しており、その他の地域に向かう乗客に対してもランダムで身体検査などが実施される予定だ。また、各地の警察官や州兵が手荷物検査などの作業に参加する模様だ。航空会社の株は10日午前に軒並み下落したが、夕方までに回復している。航空会社の幹部はワシントンポスト紙の取材に対し、液体・ゼリー状製品の機内持ち込み禁止が一時的なものであると期待したいと語り、長時間のフライトを強いられる乗客に対して液体製品などの機内持ち込みを長期間禁止するのは「現実的ではない」と主張した。しかし、元連邦運輸保安局幹部のデービッド・ストーン氏は現在の技術ではゲートを通過するだけで爆発物とシャンプーの違いを確認できないと指摘し、「政府は液状製品などの持込を全面的に禁止するしかオプションが無いのです」と語っている。
最後まで飛行機の話になってしまうけど、1985年に発生した日航機墜落事故から12日で21年になるのをすっかり忘れていた。当時、僕はまだ9歳だったので、事故そのものの衝撃についてはほとんど記憶が無い。ちょうど家族でつくば博に出かける数日前に事故が発生し、飛行機に乗るのが少し怖かったという記憶くらいだ。ただ、姉は友人を御巣鷹の事故で亡くしており、小さい頃から事故の話を何度も聞いてきた。阪神大震災でもそうだけど、時間の経過とともに、どうしても事故や災害の衝撃が記憶から離れつつある。8月12日や1月17日といった「特別な日」にだけ色々と考えてしまう状態がずっと続いている感じだ。少し前にオンライン書店をのぞいていると、日航機事故や阪神大震災に関する本が意外と多いことに気づいた。近いうちに何冊か取り寄せてみようかなと思っている。
写真:サンフランシスコ国際空港で10日、出国前に機内持ち込み禁止となったシャンペンを飲み干すロシア人観光客 (AP通信より)