IPSO FACTO

アメリカの首都ワシントンで活動するジャーナリストの独り言を活字化してみました。気軽に読んでください。

窓の向こうにいたのはファッツ・ドミノ

2006-08-03 12:29:00 | ハリケーン「カトリーナ」関連
ニューオーリンズ滞在も3日目。昨日は夕方までスライデルという町に滞在していて、被災地を歩き回って地元に人に話を聞いたり、市役所(スライデル市の市役所は、ハリケーン後から現在までプレハブを使って業務をこなしている)の職員にインタビューをしたりして、夕方からニューオーリンズ市内の「第9地区」を回ってみた。少年時代をこの第9地区で過ごしたロバートさんに連れて行ってもらったので、途中で建設会社のスタッフだけでなく、数少ない地元の住民(僅かだが、自宅近くでキャンピングカー生活をしている)にも話を聞くことができた。しばらくしてロバートさんが「ファッツ・ドミノ(R&Bの大御所)の家が近くにあるから、そこにも行ってみよう」と提案。僕らがドミノ氏の家に行ってみると、ガレージから小柄な男性が出てくるのに遭遇。「うわっ!」と車内で叫んだのはロバートさんだった。この小柄な男性こそが、ファッツ・ドミノ氏本人だったのだ。ニューオーリンズ滞在初日に、フレンチクォーターに住む知人からドミノ氏がニューオーリンズ郊外に住んでいるとは聞いていたんだけど、この日は偶然にも自宅ガレージから車などが盗まれていないかを確認しに帰ってきていたらしい。ドミノ氏の運転手がロバートさんの幼馴染ということもあって、ドミノ氏とも少しだけ話をし、写真撮影まで快諾してもらった。年齢や体力的な問題でパフォーマンスはもう難しいといわれているドミノ氏だけど、僕の前にいたのはまだまだ元気な一人のおじいちゃんだった。