IPSO FACTO

アメリカの首都ワシントンで活動するジャーナリストの独り言を活字化してみました。気軽に読んでください。

ゴーストタウンへようこそ

2006-08-01 11:51:06 | ハリケーン「カトリーナ」関連
なんとかニューオーリンズに着きました。中継地のテネシー州メンフィスでは暑さでコックピット内の計器に異常が出たらしく、クーラーが停止したままの機内で1時間も待たされたけど、まぁ無事にニューオーリンズに到着。ホテルについてからすぐ、地元の大学で英語を教える女性にインタビューをした。彼女には30分ほど話を聞いたんだけど、手短に言うと、彼女は去年のハリケーンが原因となって町が本当に衰退していくのではと凄く心配していた。特に、市政には凄く失望しているようで、今の市長に明確なビジョンは一切ないとまで言い切っている(同じことを飛行機の中で一緒になった中年女性と、空港からダウンタウンまで連れて行ってくれたハイチ系のタクシー運転手も言っていた)。インタビューを終えてから街を散策することにした。ニューオーリンズの人口はハリケーン前の約半分といわれているけど、とにかく静かで、ダイキリ・バーやストリップ・バーが並ぶバーボン通り(フレンチ・クゥオーター内の有名なストリート)ですらも、観光客よりも呼び込みの数のほうが多いんじゃないかと感じるほどだった。それから鉄道駅まで歩き、駅の近くにあるスーパードーム周辺をさらに歩いてみた。スーパードームは昨年9月に被災者の収容所として使われていた場所だけど、最近になって屋根の修理作業がようやく終わったスーパードームは、ゴーストタウンに残された巨大建造物にしか見えなかった。