ロシア日記

~ペルミより愛を込めて~
日本語教師と雪のダローガと足跡

~サンクトペテルブルグ~
雪の上の足跡

モスクワの風

2013年02月01日 | 日記
 本日、この閉ざされたペルミに、在露日本大使館の一等書記官というものすごい肩書の方がやってこられました。ちょうど敬語の授業の日だったので、「○○さんがいらっしゃいます」「○○さんが召し上がります」「○○さんをお送りします」を生徒たちに徹底的に仕込み笑顔でお出迎えいたしました。ニコニコした16歳の女生徒たちが一生懸命、日本語をつかい案内する姿は、愛くるしい妖精のようでした。
 去年の12月に、この私が勤める『ギムナジアNO2』の学校で初めて『日本語能力試験』が開催されました。これは私たちでいうところの英検のようなものです。ペルミ州で日本語を教えているのは、『ギムナジアNO2』だけということで、ペルミのテレビ局も取材に来ていました。
夜は、ペルミの中心街のレストランでペルミニとウォッカとクワスをいただきました。ペルミニはロシア版ぎょうざのようなもので、違うのはサワークリームと一緒に食べることです。クワスはロシアで一般的に好まれ飲まれているジュースです。何でできているのかはわかりませんが、色は茶色で、味はパイナップルジュースをもっと渋くしたような感じです。
 在露日本大使館の一等書記官の方はその肩書に似合わず、非常に物腰柔らかな気さくな方で、「ロシア生活は大変なときもたくさんあります」と本音を呟いたら、「ペルミはマニアックですからね。笑 モスクワやサンクトペテルブルグは外部との交流も盛んなのですが、それに比べるとペルミは閉ざされた環境ですよね。ウラジオストックやカムチャッカなんかで日本語を教えている方も誰にも相談できずに悩まれていることもあるみたいですよ」とおっしゃっていました。「12月、1月、2月が一番寒くていっつも曇りみたいな日が続きますが、これから日照時間も長くなるのでそれまでの辛抱です」と慰めの言葉もいただきました。笑
その方はモスクワに住まわれて4年目ということで、「ロシアはどのような国ですか」とお聞きしてみたら、「初めは取っつきにくいけど、ロシア人は一度仲良くなったら本当にいろいろ助けてくれますよ」とおっしゃっていました。これは真実みたいで、ロシアに精通している人の口から何度も聞いたことがあります。なんだかそれは少しずつ分かるような気がしてきました。
 帰りにその方をホテルまでお送りして、同僚のナスチャ先生とタクシーを待っている間、マクドナルドでお茶をしました。ナスチャ先生が「さやさん、今度、私の日本語の先生がエカテリンブルグに住んでいるので一緒に行きましょう」と言ってくれました。エカテリンブルグとは、ペルミから列車で2時間くらいの隣の州で旧い美しい町として有名なところです。前から一度行ってみたいと思っていたので、もし実現したらとっても嬉しいです。
 ナスチャ先生の携帯電話にタクシーの運転手からもうすぐ到着するという電話がありました。ナスチャ先生が、今マックでコーヒーを飲んでいるから、と応対するとそのタクシーの運転手は、「俺も飲みたい」と言ったそうです。笑 ロシアでもこれは特例のことでナスチャ先生も彼の分のコーヒーを買いながら笑っていました。