脂肪注入

いろんな病院を訪ねたり、迷ったりしているうちに
入れ替え手術から約1年が経過してしまいました。

【今回までのあらすじ】　連載小説…？
通常シリコンは大胸筋下に入れるため
シリコンは筋肉で覆われ、その姿かたちがあらわ
になることはそれほどありません。
が、私は胸筋萎縮（筋肉が上の方へ縮み上がっている）と、
もともとの皮下脂肪の薄さから
薄い皮膚1枚の下にシリコンが入っている状態で
シリコンの形がまるわかりです。

これの上に乳頭をつける気にはなれず
乳頭作成手術をドタキャンして（すみません…）
これをなんとかする方法はないものかと
3箇所の形成・美容外科を訪ね歩きました（下記ご参照）。
3箇所目の先生の説明ややり方に一番納得がいったのですが
3つの中で一番大掛かりなオペであることから決断できず
なにかと相談に駆け込んでいる地元の形成外科の
先生（通称「近所のお姉さん」）の
「まずは簡単な方のやり方でしてみてダメなら、
3つ目の方法でしてみたら？」という意見に従い
2番目の先生のところで脂肪注入することにしました。

【訪れた病院】
1軒目：
ここでオペを受けた患者さんの満足度が高くなかったのと
「そのやり方では治らない」と他の複数の先生から言われたので却下。

2軒目：
今回オペを受けたところ。
「近所のお姉さん」＆最初に手術をしてくれた先生（今はそこへは
通院していないので「元主治医」？）からの紹介。
ただし、元主治医は脂肪注入自体は推奨していない。

3軒目：
「元主治医」からの紹介。

前置きが長くなりましたが、やっとここからが今回のお話。
　　　　　　　

病院に到着。
オペ待合室はないので、空いている診察室で
術着に着替えて待つ。
この病院でひっかかっていることのひとつに
「雑然としていて清潔感に欠ける」ことがある。（汚いわけではない）
待っている間に緊張緩和も兼ねて診察室の片づけを
したくなった（もちろんしてない）。
↓
安定剤を服用。
しかし、安定剤による眠気より緊張感の方がはるかに上回っているので
効果なし。
↓
手術室へ。
カーテンで仕切られたベッドがいくつかある。
J-POPのCDがかかっている。
マッサージやさんみたい。
↓
胸の写真を撮って、マジックで印をつける。

今日は太ももから脂肪を取ることになっているが
私はふくらはぎがとても太いので
このお肉が胸に移動してくれたらいいのにといつも
思ってた。
そこで「ふくらはぎから取ってもらえませんか？」と聞いてみたところ
「ふくらはぎは筋肉がほとんどだから×」とのこと。
こんなにブヨブヨなのにこれは筋肉なのかぁ。

手術台に横になり、寝た状態でも撮影。
↓
顔の上にタオルを乗せられる。
タオルを乗せられなくても、
見たらオエーッな光景なはずなので
眼をずっと閉じているつもりでいました。

注：ここから先の施術は見ていないので
音や感触と、先生が看護師さんに出している指示からの
私の推測なので不正確な部分があります。

局所麻酔がいつもすごく痛いからヤだなーと思っていたけど
太ももに麻酔薬を塗ってから局所麻酔を打ったので
ほとんど痛くない。
他のところでもこうしてほしかったよ…
太もも内側上部に脂肪を吸引する針を差し込んだ様子。

何が行われているか見えない上に、
「○○しますね」などの言葉がけがないので
次に何をするのかわからなくて怖い。

でも、看護師さんがずっと両側から手を握っていてくれた。
人の手のぬくもりってどうしてあんなに安心できるんだろう。

胸の消毒→塗る麻酔→局所麻酔。
消毒しながら先生が「もともとこんなに痩せてたの？」と
聞いてくる。
長く話す余裕がなくて「はい」とだけ答えたけど
前から貧乳ではあったものの、
こんなにあばらの1本1本がくっきり見えるような
痛々しい体つきじゃなかった。
（最初の手術前に撮った写真で確認してみたところ
やはりあばらまでは見えていない）
特に鎖骨下のあばらが目立つので
最近では襟ぐりの開いた服を着ていると、
「だ、大丈夫？」と聞かれたりする。
全摘すると、その周辺全体がやつれるのかなぁ。


胸に脂肪を注入するための針を何箇所かに入れた様子。
↓
太ももを揺らしたり、こすったり、揉んだりし始める。
脂肪を搾り出しているらしい。
ときどきベチャとかグチャという脂肪が容器に入るときの
音が聞こえる。キモい。
↓
しばらくして「吸引終了」の声。
↓
次はその脂肪を胸に入れていく。
看護師さんが脂肪の本数をカウントしながら
先生に脂肪の容器を渡していく。
1本がどのくらいの量なのかわからないけど
17、8本の脂肪を注入。
↓
「終わりです。おつかれさま」
↓　
顔のタオルが取られ
「ほら、境目がなくなってるでしょ」と言われ
胸を見ると（寝たままなのではっきりは見えないけど）
シリコンの輪郭がない
↓
起き上がって写真撮影。
↓
看護師さんが胸の針穴に小さな絆創膏を貼っていく。
計10箇所ほど。
そんなに刺してたとは気づかなかった。
その後先生が胸全体にテーピングし、
「お待たせー」と言いながらカーテンの向こうに消えていった。
横で次の患者さんがスタンバっていたのですね。

で、胸に冷えピタシートを貼る。
冷やすと脂肪が生着しやすいのだそう。
今後2ヶ月間は毎日自分で貼る。
太ももは包帯でぐるぐる巻き。
↓
太ももにかけられていたオペ用の布
（患部のところだけ穴があいてるやつ）を見ると
血だか脂肪だかよくわからないものがべっとりついていて
ちょっとすさまじい。

痛みはオペ中ずっとあるわけでなくて
ところどころで、うっと軽くうめく程度。
吸引の最後の一滴を搾り出すときと
胸の腋側は感覚があるので、そこに注入するときは
痛かった。
でも、「チクッとしますよ」とか予告なしで
いきなり痛みがくるので痛く感じただけで
実際にはそれほどでもなかったのかも。

↓
着替えて、薬もらったらすぐに帰っていい。

麻酔が残っているので、術後は全く痛みはなく
家まで2時間半、帰宅ラッシュの時間に重なってしまったけど
フツーにスタスタと帰ることができました。

想像していたほど苦痛でなかったけど
あとこれを何回すればいいんだろうと思うと
心は重く、財布は軽いので（保険ききません…）
この脂肪がなるべくたくさんこのままここに
とどまっていてくれますように。



夜、体がビックリしたようで
久しぶりに生理がきました。