ネコオヤジのゆらりゆらゆら生活

これから数ヶ月のテーマは「ゆらりゆらゆら生活」です。私が興味を持っているもののまわりをゆらりゆらゆらして書いてみます。

自然教育園って行ったことあります?白金長者の夢のあとです。

2006-10-07 21:41:34 | グルメ&スポット
 休みの日に白金で2時間ほど時間をつぶす必要ができたので、庭園美術館で花の写真でも撮ろうと思って行ったら、咲いている花がほとんどなくがっかりして庭園を後にして歩いていると、その横に「自然教育園」というのがあり、中に入れるというではないですか。このあたり今まで数え切れないほど来ているのに、全く知りませんでした。
 早速入ってみて驚きましたが、まさに昔の武蔵野の自然がそのまま残されているんですね。あえて自然のまま残したいのでメンテナンスはするが人工的な手はあえて加えないようにしているとのことで、実際、歩いているすぐ前を小さなトカゲが横切ったりして、小さい頃蝶々を取りに駆け巡った京都・北山の野山を思い出しました。皇居の森以外で都心にこんなものがあるとは思いもしませんでした。
 お目当ての花は見ごろのものが余りなかったのですが、何枚かは撮りました。これもその一枚で、「たいあざみ」と札が立っていました。
 大昔は都心もみんなこうだったんですね。人が入れない皇居の森もこんな感じなんだろうなと思いました。
 説明を読んでみると、この自然教育園の歴史が非常に面白いです。縄文中期に人が住みつき、中世には「白金長者」と呼ばれる豪族が居を構え、その後は大名屋敷、軍の火薬庫、更には御料地となって、昭和24年に一般開放されるまではシモジモの立ち入りを拒んでいた都心の秘境だったんですね。
 こういう話を知って歩いているといろんなイメージがわいてきました。豪族「白金長者」が中世に築いた土塁が残っているのですが、この豪族たちに興味が深々とわいてきました。元祖シロガネーゼともいうべき美女たちもいっぱいいたんでしょうね。この豪族たちは地下深いところから今の白金をどう見ているのでしょうね。現代の「白金長者」たちが土塁ならぬハイテク高層マンションにこぞって居を構えていますが、その下には元祖白金長者たちが眠っているのですね。
 考えてみたら、現代の白金もずっと「秘境」でしたね。その状況が一変するのは地下鉄の開通です。地下鉄が通る前の、行きにくくて全貌がよくわからない白金のどこか神秘的なイメージがかえって懐かしいです。いまや、ベールに包まれていた神秘の美女がすっかり白日の下にさらされちゃって泣いてるみたいな感じです。昔から白金に住んでいる人たちもこんな風に思っているのではないかなあ。便利になったのはうれしいんだけどなあって。
 白金長者というこの豪族の名前、いつごろから使われていたのか知りたいなあ。ずっと後世になってつけられたのかなあ。会員制高級秘密交際クラブみたいで、かの「疑惑の銃弾」の三浦和義さんあたりが会長をやってそうなイメージですけど。
 それにしても、この自然教育園は、桜の頃や新緑、紅葉、雪景色など、四季折々さぞかし美しいでしょうね。ぜひまた行ってみよう。


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