雨が降っていると野良ニャンたちに餌をやりに来る人がいなくて、みんなお腹を空かせているかもしれないと思い、あえて餌をやりに行ってみた。
雨だと姿を見せないことが多いが、今回は草むらからガサガサと出てきた野良ニャンたちがいた。
よほどお腹が空いていたのだろう。
雨に打たれてびしょ濡れになりながらも、私の餌を待ってましたとばかりに食べ始めた。
そのうちの1匹であるサビ猫は、本当に心から餌を有難く食べてくれた。
なぜそう思ったかというと、なんと「あー、美味しい!」と言ってくれたからだ。
猫語でではない。マジに、はっきりと、日本語で、「あー、美味しい!」と言ったのだ。
信じてもらえないかもしれないが、世の中には喋る猫が存在する。
TouTubeの画像にも喋る猫の動画が、たくさんアップされている。
だが、まさか野良でも喋るニャンがいるとは私も驚いた。
美味しいと喋ったサビ猫は、私のお気に入りの野良ニャンだ。
頭の良い喋る野良とわかったら、ますます愛おしくなった。
しかし、どこで美味しいという言葉を覚えたのだろう?
餌をやりに来る人たちが、「美味しい?」と聞くから覚えたのだろうか?
それとも前世は人間だった?
また何か喋ってくれないかと期待したのだが、その後は特に日本語は話してくれなかった。
だが、「ウマウマ」とは言っていた。
喋っている動画は撮れなかったが、なんとなくゴニョゴニョと何か言っているような、こいつなら喋りそうという様子だけわかる動画は、こちら。
他にはモフモフ母さんがびしょ濡れになりながらも、葉っぱの陰から頭を出して餌を食べてくれた。
さらにニャンがいないかなと探しながら、遊歩道を歩いていると、猫ではなく、なんと亀がいた!
デカくなったミドリガメだ。
なぜこんなところに? 下の川から自力で遊歩道に上がって来たのか?
それとも人間につかまって遊歩道に放置されたのか?
私が近づくと、首を引っ込めてしまう。
抱えて川に返そうかとも考えたが、怖いのでやめた。
その後、この亀がどうなったのかはわからないが、無事に家路に着けたことを願うばかりだ。