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性暴力被害者を支援 24時間電話相談へ 認知件数急増の福岡

2015-10-31 08:34:13 | 憎むべき性犯罪
性暴力被害者を支援 24時間電話相談へ 認知件数急増の福岡

2015年10月30日 23時00分


 2013年に開設され、強姦(ごうかん)や強制わいせつなど性暴力の被害者支援を一元的に行う「性暴力被害者支援センター・ふくおか」(福岡市)が、12月から電話相談業務を24時間化する。福岡県は性犯罪認知件数が全国でも上位となっており、特に今年は過去5年間で最悪のペース。「魂の殺人」と言われ、心身に深い傷を負わせる性暴力は被害を訴えづらいことが特徴とされる。センターは現在、増員する相談員の研修を進めており「被害者が一人で抱え込まなくてすむよう質の高い相談員を育てたい」としている。

 17日午後。福岡市内の会議室に、相談業務の24時間化に向けて新たに採用が予定される女性約30人が集まった。9割近くが看護師や臨床心理士、社会福祉士の資格を持ち、ほかの機関での相談員経験を持つ「即戦力」(浦尚子事務局長)。この日は、6人一組になって実際に寄せられた性暴力の相談に対応する研修が行われた。

 「どこまで被害の内容を聞いていいか分からない」。性暴力の相談対応を誤ると、被害者に二次被害を与えてしまう恐れもあり、30人の女性たちは手探りで模擬相談に取り組んだ。浦事務局長によると、相談があっても、実際に直接的な支援につながるケースは20件に1件程度。浦事務局長は「相談員が焦ってしまうと、かえって支援に結びつけられない」と冷静で誠実な対応を求めた。

 13年7月、県からの委託事業として開設されたセンターは現在、年末年始を除く午前9時~午前0時に性暴力の被害者に対し、電話・面接による相談▽医療機関への橋渡し▽警察、行政への付き添い-などの支援を提供している。

 県によると、開設1年目は248人から410件の電話相談があり、直接的支援に結びついたのは14人の35件。2年目は246人から564件の相談があり、30人に対し101件の直接支援を行った。センターによると、特に最近は「ネットを通じて出会った男性から被害に遭った」という未成年者からの相談が増えている。深夜から未明の被害も少なくないため、「いつでも受け入れられるように」と12月からは相談員2人が24時間365日常駐する体制に拡充する。

 センターの運営費は県と福岡、北九州両市の委託金のほか、個人・企業の会費などで賄われている。9月には県警職員有志が寄付を行ったが、財政基盤はまだ十分ではない。浦事務局長は「中長期的な被害者の支援態勢も道半ばで、現状は(百点満点中)30点くらい。児童相談所や医療機関との連携をより強め、専門性を高めていく必要がある」と訴えている。性暴力相談=092(762)0799。

=2015/10/23付 西日本新聞夕刊=

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