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エリザベスvs.キャサリン 英国版“嫁いびり” 格差婚で頼るのは婚家か実家か?

2015-10-20 17:03:11 | 珍事件・事故・その他・コラム
エリザベスvs.キャサリン 英国版“嫁いびり” 格差婚で頼るのは婚家か実家か?

2015年10月19日 17時55分

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「髪が長すぎる」「ウエッジヒールはみっともない」……。周囲の男たちも巻き込んだ仁義なき嫁いびりに、英国民は釘づけだ。(フリージャーナリスト・多賀幹子)

 英国のキャサリン妃(33)は長男ジョージ王子(2)に続いて今年5月には長女シャーロット王女を出産、7月には無事に洗礼式を終えた。かわいい2人の子どもに恵まれ、妃は幸せの絶頂にいると信じられていた。

 しかし、実際は、さまざまなトラブルに足をすくわれ動きが取れないでいる。まずは、エリザベス女王(89)との深刻な確執が明らかになった。終戦70周年を迎えた今夏、女王は退役軍人たちをバッキンガム宮殿に招いて労をねぎらった。7月10日の昼食会には、キャサリン妃も同席して彼らの話に耳を傾けることを願った。しかし妃はこの公務を育児の忙しさを理由に欠席した。

 それなのに、妃はそのわずか2日前に夫のウィリアム王子(33)とテニスのウィンブルドン大会に真紅のワンピース姿で観戦に出向き、地元のアンディ・マレー選手を応援している。また、6月にはアメリカの人気俳優ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリー夫妻をケンジントン宮殿に招きアフタヌーンティーを振る舞った。これを知った女王は「優先順位が違うのではないか」と激怒したと言われる。

●怠け者よばわり 英国民は同情も

 女王はすぐに反撃に出る。7月22日に開かれたジョージ王子の2歳の誕生会に姿を見せなかったのだ。サンドリンガムの敷地内にある一家の邸宅アンマーホールで開かれたパーティーに夫のフィリップ殿下(94)は出席したが、女王は意図的に欠席するという異様な事態になった。キャサリン妃は精いっぱいの準備をしていただけに、この仕打ちに女王の激しい怒りを感じ取っただろう。

 女王は9月9日に在位期間が63年216日となり、英国歴代君主の最長記録を更新した。大英帝国時代のビクトリア女王の記録を抜いたのである。英王室としては歴史的な日といえるが、女王は自ら希望して変わらず公務に専念した。勤勉で誠実に仕事をこなし国に尽くしてきた女王には、妃の「公務は欠席するが、楽しいことには参加する」という姿勢に我慢がならないのだ。女王は妃を「Lazy Katie(怠け者のケイト)」と呼び、公務で疲れた夜などには「Duchess of Do-Little(ほとんど働かない公爵夫人)」とあだ名で話すこともあるという。 国民の反応は割れている。「キャサリン妃は結婚前からこれという仕事に就かなかった。本来、怠け者だ」「王室に入った自覚に乏しい。女王の批判はもっともだ」「妃は育児が大変だと言うが、ナニー(乳母)など助けてくれる人は多くいるはず」と女王に賛成の意見がある一方で、「助けてくれる人はいても、母親しかできないことは多く疲れは激しい。たまの楽しみは大目に見てもいいのではないか」「女王と妃の年齢差は半世紀以上ある。ジェネレーションギャップが大きく、価値観が違うのだ」「女王も退位して若い世代に譲る時期が来ているのではないか」などの声もある。

●皇太子も苦言 遊び場作り釣る

 女王との緊張関係の他にキャサリン妃を追い詰めているのが、夫の父親チャールズ皇太子(66)の発言だ。皇太子は、妃の実家ミドルトン家の人たちがウィリアム王子一家に関わり過ぎることを苦々しく思っている。2013年にジョージ王子が生まれた時、病院で最初に孫との面会を果たしたのはミドルトン家の父親マイケルさんと母親キャロルさんだった。シャーロット王女誕生の時には、「皇太子は“また”2時間半後れを取るだろうか」とタブロイド紙に書きたてられた。皇太子は病院に行くことを避け、ケンジントン宮殿で孫娘に会っている。

 ジョージ王子は誕生後、ミドルトン家に妃と共に1カ月以上滞在した。将来の王位継承者が一般家庭で育てられたのは英王室初である。シャーロット王女の場合はアンマーホールで暮らしているが、キャロルさんは泊まり込んで世話をした。皇太子は以前から長男一家の「ミドルトン化」を不愉快に思っていた。しかし「皇太子にはカミラ夫人がいるではないか」「ダイアナ元妃を大切にしなかった結果、寂しい老後を迎えただけ」との国民の冷ややかな声が上がったため、沈黙を続けていた。

 しかし、待望の孫娘が生まれたのを機に「キャサリン妃は(実家ばかりと親しくて)、孫に会わせてくれない」という明確なクレームをついに口にするようになった。皇太子はハイグローブの邸宅にツリーハウスを用意して、孫が遊びに来やすいようにしたとアピールする。

 ウィリアム王子とキャサリン妃の父親の間には、結婚時に「ミドルトン・ルール」と呼ばれる暗黙の契約が交わされた。それは公務のために家庭生活をないがしろにするような状況に妃をおかないという、男性同士の約束だった。しかし妃の耳に皇太子の苦情が入ったからには、実家と夫の実家のバランスに心を砕かざるをえない。これはロイヤルファミリーと一般家庭という違いもあり、容易ではない。 さらに、このところパパラッチの出没が明らかになった。パパラッチはジョージ王子がキャロルさんやナニーと遊びに行く公園近くに車で張り込んだ。荷台に食料を持ち込んで長時間、超望遠レンズで王子を狙ったという。また他の子どもをおとりに使って、王子をおびき寄せての撮影すら画策した。このようなことが可能なら、誘拐や殺害テロも不可能ではない。そもそもロンドンから約200キロ離れたサンドリンガムに居を構えたのは、一家のプライバシーを守るためだった。パパラッチに追われたダイアナ元妃の苦しみを知り尽くしているウィリアム王子の決定でもある。子ども2人に万が一何かあったらと、キャサリン妃はノイローゼ気味である。

●髪形にケチ ウエッジに文句

 サンドリンガムに生活の拠点をおいたもう一つの理由は、王室関係者が口にするいじめともとれる言葉から妃を遠ざけるためだった。妃の自慢のヘアについても、「長すぎる。見苦しいのですっきりとカットすべき」「スカート丈が短すぎる」「ウエッジヒールはみっともない」という些末な批判をする。ウィリアム王子は物理的に距離を取り、妻を守ろうとした。すると逆に妃が友人の結婚式をドタキャンしたことを挙げ、「王子は妃を甘やかしている。それが彼女を出不精で、“見えない妃”にする結果になった」など、王子に飛び火するようになった。

 状況打開にまず手を打ったのは女王だった。9月9日の在位期間記念日に王室の家族と共に夕食を取るようキャサリン妃に招待状を送った。これをきっかけに妃も産休終了を決意、9月17日には青少年の精神衛生を分析、健全な生育に導くロンドンのアンナ・フロイト・センターを訪問、翌18日にはラグビーワールドカップの開会式に臨席した。その後も青少年のメンタルヘルスに主眼を置いた公務を続ける。

 王子は自分自身の緊急ヘリコプターや女王らが乗降する場合をのぞいて、邸宅上空の1.5マイル(約2414メートル)の範囲はドローンを含めいっさいの飛行禁止を申し入れた。

 ボディーランゲージの専門家が結婚4年を過ぎた2人の仲を読み解いたところ、ジョークを交わして笑いあい、身体に何げなく触れあう様子から、親友のような理想の夫婦と太鼓判を押している。10月には中国の習近平国家主席が国賓としてイギリスを訪問。バッキンガム宮殿での晩餐会は妃の晩餐会デビューとあって、ティアラやドレスへの関心が盛り上がっている。キャサリン妃の評判と人気は回復してきた。

 ただ、今夏にアンマーホールにテニスコートを約1千万円かけてこしらえる計画が明らかになると、ぜいたく批判の声が上がった。11月には王子一家4人と母・キャロルさん、妹・ピッパさんでカリブ海のムスティーク島へ長期休暇に行く予定だ。来年早々にカリブの島に外遊に出る予定があるため、ミドルトン家恒例の年始めの同島行きを早めたのだ。妃の同島滞在は今年2度目になる。

 周囲の反応などを逐一確かめながらの綱渡りは、今後も続くだろう。

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