中卒の新聞配達員が不動産王に。規格外の男が語る月収3億円超の投資術とデカイ夢
2018年10月25日 8時33分
HARBOR BUSINESS Online
不正融資騒動をはじめ、ネガティブなニュースが続く不動産投資。しかし、そんな情勢にあっても恐ろしいスケールで稼ぐ男がいた!
◆新聞配達員から不動産王に成り上がった男
「家賃収入は月約3億6000万円。そのほかにも駐車場やコインランドリーなどの利益が約4000万円。ローン返済が月2億3000万円ほどなので、キャッシュフローだと約1億7000万円の利益になります」
このようなとてつもない規模の不動産オーナーに一代でのし上がった大川護郎氏。フェラーリやランボルギーニをはじめとする高級車を20台以上所有するなど、現在の生活ぶりも華やかそのもの。しかし、その原資は中卒で就職し、新聞配達員としてコツコツと増やした貯金だったという。
「子供の頃は家が貧しく、勉強をする気もまったくなかったので16歳から働き始めたのですが、すぐに販売店の店長を任せてもらい20歳で年収1000万円程度になりました。それでも、衰退する新聞業界だけで生き抜くのは難しいと感じ、不動産投資を始めることにしたんです。不動産は衣食住に関わるものでありながら、私個人の能力ではなく、建物や土地の能力で勝負できますからね」
◆不動産で儲けたいなら他人任せは絶対にNG
そうして不動産業に参入した大川氏。当初は20代前半という年齢から金融機関や不動産会社から相手にしてもらえず、廃墟のようなボロボロの物件をキャッシュで購入したところから、そのキャリアをスタートしたと振り返る。
「軌道に乗り始めたのがリーマン・ショック後に値下がりした物件を大量に買い始めた頃です。そこから一気に物件数を増やして、45歳の今、4969世帯の物件を所有するに至りました。そのうち、私の地元の姫路市に所有しているのが2307世帯で、これは姫路市全世帯の1.2%に相当します」
40代にして「姫路の不動産王」の地位を築いた大川氏。一代で成功を収めた彼のもとには不動産投資初心者もアドバイスを乞いにくるが、自身の投資経験から「業者に依存しないこと」の大切さをとにかく強調しているという。
「投資さえすれば全部お任せで儲かるなんてことはあり得ません。やはり勉強は必要です。最近は、『かぼちゃの馬車』の事件のように不動産投資で大損する人もいますが、不動産ビジネスの仕組みを少しでも知っていれば、あんなうまい話は成り立たないとわかるはずですからね」
現在、サラリーマン向けの不動産投資の対象として人気の高い「駅前の新築ワンルームマンション」にも大川氏は懐疑的だ。
「駅前の物件は競争力があると思われていますが、ライバルが多いため、空室リスクも決して低くはありません。特に新築物件は購入時が最高家賃なので、のちのち家賃が下がってお荷物物件になる可能性が高い。広告で謳われている想定利回りは最高家賃で算定されていますから、不動産に投資をするのなら、あらかじめ家賃下落を想定しておき、『下がった家賃でもローンが返せるのか?』ということを考えるべきです」
投資リスクを抑えるため、大川氏は「大は小を兼ねる」をモットーにできるだけ広い物件を選び、所有戸数を増やしているとのこと。
「長い目で見れば、ある程度の広さを持つ物件を買い、それを安い賃料で貸すことがベストだと考えます。まずは家賃を相場よりも安くすることで、入居率を高めることを意識しています。ただし、安定した収入が欲しいからといって、サブリースはお勧めできません。空室でも家賃相場の8割程度を受け取れることを謳い文句にサブリースを勧めてくる管理会社がありますが、絶対にお断りです。サブリース契約をすると、さまざまな細かい手数料を求められたりして、結局、不利な条件をのまされがち。それなら最初から家賃を8割に下げて空室を減らしたほうがよほどいい。基本は『広い物件を安く貸すこと』が収入を長期間にわたって安定させるための鉄則です」
◆「家賃ゼロ」の魅力で姫路に人を集めたい
10年後には所有物件数を5万世帯に増やすことを目指している大川氏。その頭に思い描いているのは、賃貸オーナーの枠組みを大きく超えた構想。なんと“家賃ゼロ”の賃貸住宅を姫路の地域一帯で運営する計画があるという。
「現在、姫路に150棟ほどの物件を所有していますが、これらの物件の屋上にWi-Fiのアンテナを立てて姫路市の一部エリアに無料の通信網を敷こうと考えています。このWi-Fiを使う際、一日1回起動する専用アプリに30秒程度の広告を流し、この広告収入によって物件の入居者の家賃をゼロにするという仕組みです」
賃貸オーナーでありながら、家賃ゼロを目指す。一見矛盾した考えのようにも思えるが、これは日本社会の先行きをしっかりと見据えたうえでの大川氏の戦略である。
「少子高齢化が続き、東京一極集中に向かうなか、このまま進めば最も割を食うのは私のような地方の賃貸オーナーです。そこで、どうすれば姫路に人を呼び込めるかを考えた結果、家賃と通信費をゼロにすることを思いつきました」
姫路に人が集まれば、賃貸オーナーである大川氏の収益は右肩上がりに増えていく。さらにこの収益の使い道として、大川氏はスポーツ施設の建築を構想している。
「今は将来の夢を持てない子供たちが増えていますが、不動産のオーナーとして、彼らが大きな夢を持てるような場所をつくっていきたいというのが私の願いです」
たった1棟の物件から社会に影響をもたらす不動産王になった大川氏。スケールは規格外だが、その投資哲学から学ぶことは多い。
2018年10月25日 8時33分
HARBOR BUSINESS Online
不正融資騒動をはじめ、ネガティブなニュースが続く不動産投資。しかし、そんな情勢にあっても恐ろしいスケールで稼ぐ男がいた!
◆新聞配達員から不動産王に成り上がった男
「家賃収入は月約3億6000万円。そのほかにも駐車場やコインランドリーなどの利益が約4000万円。ローン返済が月2億3000万円ほどなので、キャッシュフローだと約1億7000万円の利益になります」
このようなとてつもない規模の不動産オーナーに一代でのし上がった大川護郎氏。フェラーリやランボルギーニをはじめとする高級車を20台以上所有するなど、現在の生活ぶりも華やかそのもの。しかし、その原資は中卒で就職し、新聞配達員としてコツコツと増やした貯金だったという。
「子供の頃は家が貧しく、勉強をする気もまったくなかったので16歳から働き始めたのですが、すぐに販売店の店長を任せてもらい20歳で年収1000万円程度になりました。それでも、衰退する新聞業界だけで生き抜くのは難しいと感じ、不動産投資を始めることにしたんです。不動産は衣食住に関わるものでありながら、私個人の能力ではなく、建物や土地の能力で勝負できますからね」
◆不動産で儲けたいなら他人任せは絶対にNG
そうして不動産業に参入した大川氏。当初は20代前半という年齢から金融機関や不動産会社から相手にしてもらえず、廃墟のようなボロボロの物件をキャッシュで購入したところから、そのキャリアをスタートしたと振り返る。
「軌道に乗り始めたのがリーマン・ショック後に値下がりした物件を大量に買い始めた頃です。そこから一気に物件数を増やして、45歳の今、4969世帯の物件を所有するに至りました。そのうち、私の地元の姫路市に所有しているのが2307世帯で、これは姫路市全世帯の1.2%に相当します」
40代にして「姫路の不動産王」の地位を築いた大川氏。一代で成功を収めた彼のもとには不動産投資初心者もアドバイスを乞いにくるが、自身の投資経験から「業者に依存しないこと」の大切さをとにかく強調しているという。
「投資さえすれば全部お任せで儲かるなんてことはあり得ません。やはり勉強は必要です。最近は、『かぼちゃの馬車』の事件のように不動産投資で大損する人もいますが、不動産ビジネスの仕組みを少しでも知っていれば、あんなうまい話は成り立たないとわかるはずですからね」
現在、サラリーマン向けの不動産投資の対象として人気の高い「駅前の新築ワンルームマンション」にも大川氏は懐疑的だ。
「駅前の物件は競争力があると思われていますが、ライバルが多いため、空室リスクも決して低くはありません。特に新築物件は購入時が最高家賃なので、のちのち家賃が下がってお荷物物件になる可能性が高い。広告で謳われている想定利回りは最高家賃で算定されていますから、不動産に投資をするのなら、あらかじめ家賃下落を想定しておき、『下がった家賃でもローンが返せるのか?』ということを考えるべきです」
投資リスクを抑えるため、大川氏は「大は小を兼ねる」をモットーにできるだけ広い物件を選び、所有戸数を増やしているとのこと。
「長い目で見れば、ある程度の広さを持つ物件を買い、それを安い賃料で貸すことがベストだと考えます。まずは家賃を相場よりも安くすることで、入居率を高めることを意識しています。ただし、安定した収入が欲しいからといって、サブリースはお勧めできません。空室でも家賃相場の8割程度を受け取れることを謳い文句にサブリースを勧めてくる管理会社がありますが、絶対にお断りです。サブリース契約をすると、さまざまな細かい手数料を求められたりして、結局、不利な条件をのまされがち。それなら最初から家賃を8割に下げて空室を減らしたほうがよほどいい。基本は『広い物件を安く貸すこと』が収入を長期間にわたって安定させるための鉄則です」
◆「家賃ゼロ」の魅力で姫路に人を集めたい
10年後には所有物件数を5万世帯に増やすことを目指している大川氏。その頭に思い描いているのは、賃貸オーナーの枠組みを大きく超えた構想。なんと“家賃ゼロ”の賃貸住宅を姫路の地域一帯で運営する計画があるという。
「現在、姫路に150棟ほどの物件を所有していますが、これらの物件の屋上にWi-Fiのアンテナを立てて姫路市の一部エリアに無料の通信網を敷こうと考えています。このWi-Fiを使う際、一日1回起動する専用アプリに30秒程度の広告を流し、この広告収入によって物件の入居者の家賃をゼロにするという仕組みです」
賃貸オーナーでありながら、家賃ゼロを目指す。一見矛盾した考えのようにも思えるが、これは日本社会の先行きをしっかりと見据えたうえでの大川氏の戦略である。
「少子高齢化が続き、東京一極集中に向かうなか、このまま進めば最も割を食うのは私のような地方の賃貸オーナーです。そこで、どうすれば姫路に人を呼び込めるかを考えた結果、家賃と通信費をゼロにすることを思いつきました」
姫路に人が集まれば、賃貸オーナーである大川氏の収益は右肩上がりに増えていく。さらにこの収益の使い道として、大川氏はスポーツ施設の建築を構想している。
「今は将来の夢を持てない子供たちが増えていますが、不動産のオーナーとして、彼らが大きな夢を持てるような場所をつくっていきたいというのが私の願いです」
たった1棟の物件から社会に影響をもたらす不動産王になった大川氏。スケールは規格外だが、その投資哲学から学ぶことは多い。
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