豊洲の魚「売れないのでは」=買い出し人も不安視―築地市場
時事通信 9月17日(土)5時35分配信
築地市場(中央区)の江東区・豊洲への移転延期や、新市場で土壌汚染対策に必要な盛り土が一部で行われていなかったことを受け、卸や仲卸だけでなく、買い出し人からも不安や疑問の声が高まっている。
茨城県龍ケ崎市からほぼ毎日、築地市場に鮮魚を仕入れに来る水産物問屋梶谷水産の梶谷武輝社長は「次々と出てくる(豊洲市場の)不安な情報に(地元などの)取引先は敏感になっている」と話す。
豊洲の土壌に関する安全宣言が出たとしても、都への不信感が高まっているため「開場後もいつ風評被害が起こるか分からない。そうなれば豊洲の魚はたちまち売れなくなる」と不安げな表情だ。
首都圏の百貨店で「築地直送」を掲げて、鮮度や品質をアピールする鮮魚専門店「魚力」も豊洲市場のイメージを心配する。魚力の経営企画室では「移転後に『豊洲直送』とうたっても、この状況では消費者に受け入れられないのでは」とみる。今後の対応にも慎重になっており、豊洲移転後に支障が出れば、大田市場(大田区)に持つ拠点の有効活用も検討する。
長年、築地市場に足を運ぶ世田谷区のすし店主も「現状では豊洲の魚は受け入れられない。多少は割高だが産地直送などへの切り替えも考えている」と打ち明ける。
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