2016米大統領選 トランプ劇場に幕? 女性蔑視発言で強まる撤退論
産経新聞 10月10日(月)7時55分配信
【ワシントン=加納宏幸】米大統領選の共和党候補で不動産王、ドナルド・トランプ氏(70)が女性に対する侮辱的発言をした録音記録が暴露された問題を受け、共和党内で8日、トランプ氏に選挙戦からの撤退を求める声が強まった。トランプ氏はツイッターで「絶対に撤退しない」としたが、9日夜(日本時間10日午前)にミズーリ州で開かれる第2回討論会の波乱は必至。予断を許さない情勢になってきた。
女性蔑視発言が問題視されてきたトランプ氏は、2005年のテレビ番組収録時に「スターなら女を思うままにできる」などと発言していたことが新たに判明。性交渉などを意味する卑語を使ったことも分かり、トランプ氏は批判にさらされている。
上院共和党ナンバー3のスーン議員総会議長は8日、ツイッターで「トランプ氏は撤退し、速やかに(副大統領候補の)ペンス・インディアナ州知事が共和党候補になるべきだ」と指摘した。ペンス氏は発言を「許すことも弁護もできない」としながらも、トランプ氏が行った謝罪を受け入れる考えを示した。
共和党重鎮でトランプ氏への支持を表明していたマケイン上院議員も8日、「女性に屈辱を与える発言をした」として、11月8日の大統領選ではトランプ氏に投票せず別の名前を書くと発表。他の上下両院議員からも撤退を求める意見が相次いだ。共和党は大統領選を1カ月後に控え異例の事態に陥っているが、候補差し替えは手続き上、間に合わないとの指摘もある。
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