(カオス的振る舞いをする微分方程式の解 ストレンジアトラクター)
<最後のインドのカオス>
還ってきてからは、しばらく俺の脳みそからインドのカレーの匂いが取れなかった。
ボーっとして、いつもの日常生活に戻るに数日がかかった。
俺はガイドブックの編集人に電話をかけ、ことの次第を詳しく報告し、次回はもっとよく現場調査してから載せることをお願いした。
来年も、そのホテルの名前が載ることがないよう希望もした。
そのあと、旅の写真、領収証、おみやげなどを整理し始めた。
だが、そこで最後のインドのカオスを発見してしまったのである。
ホテルで「俺の店に行け!」と執拗に食下がった従業員は、その店の名刺を俺に渡していた。
V.S.Sという名のその店は結局どこにあるのかも知らなかった。
領収証の中に、バラナシでは日本人に優しくて有名なSの店の、反対側にあるSの大きな別店舗で購入したTシャツ、マサラティーの領収書もあった。
その店の名前をみて、驚いたのだ。
V.S.S・・・
ショックだった。
名刺の住所と領収書の住所も全く同じだった。
V.S.Sは執拗な客引きを操る悪徳な店だろうと思っていたが、あの優しそうだったSの別店舗だったのである。
L君たちが、苦々しい顔をしながら話していた悪徳ホテルとつながるコミッション50%の悪徳ショップである。
Sの無愛想だが優しい感じの顔が浮かんだ。
尋ねていた日本人に親切にしている姿も浮かんだ。
日本人相手のアンテナショップらしき小さな店と、大きな従業員が何人もいる店、なかなかのやり手だと思った。
Sの奥さんだと言われていた日本人女性が、あまり知られていないが実は結婚はしていなくて、内縁の妻だという話。
Sに俺が泊まっている悪徳ホテルの話をしていたが、そういえば、その後から従業員が俺を避けていた?こと
オーナーの「さわらぬ神に祟りなし」作戦?
今もって、実際はどうなのかわからない。
悪徳だったのは、その従業員だけだったのか?
それとも、Sを中心としたグルなのか?
あの優しい顔と言い方を考えると、そうじゃないと思いたいが、場所は何があってもおかしくないインド・バラナシ。
真相は不明、カオスなのである。
Indian Confusion インドの混沌
(終わり)
当ブログは若者の自立を支援する団体、NPO法人ネイチャーズを応援しています。
NPO法人ネイチャーズは、走Run会名誉会長、ウィンドサーフィンの師匠の山下光哉さんが運営する若者のためのNPO。
悩める若者や親御さん、是非お御問合せください。丁寧に対応してくれると思いますよ。
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還ってきてからは、しばらく俺の脳みそからインドのカレーの匂いが取れなかった。
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だが、そこで最後のインドのカオスを発見してしまったのである。
ホテルで「俺の店に行け!」と執拗に食下がった従業員は、その店の名刺を俺に渡していた。
V.S.Sという名のその店は結局どこにあるのかも知らなかった。
領収証の中に、バラナシでは日本人に優しくて有名なSの店の、反対側にあるSの大きな別店舗で購入したTシャツ、マサラティーの領収書もあった。
その店の名前をみて、驚いたのだ。
V.S.S・・・
ショックだった。
名刺の住所と領収書の住所も全く同じだった。
V.S.Sは執拗な客引きを操る悪徳な店だろうと思っていたが、あの優しそうだったSの別店舗だったのである。
L君たちが、苦々しい顔をしながら話していた悪徳ホテルとつながるコミッション50%の悪徳ショップである。
Sの無愛想だが優しい感じの顔が浮かんだ。
尋ねていた日本人に親切にしている姿も浮かんだ。
日本人相手のアンテナショップらしき小さな店と、大きな従業員が何人もいる店、なかなかのやり手だと思った。
Sの奥さんだと言われていた日本人女性が、あまり知られていないが実は結婚はしていなくて、内縁の妻だという話。
Sに俺が泊まっている悪徳ホテルの話をしていたが、そういえば、その後から従業員が俺を避けていた?こと
オーナーの「さわらぬ神に祟りなし」作戦?
今もって、実際はどうなのかわからない。
悪徳だったのは、その従業員だけだったのか?
それとも、Sを中心としたグルなのか?
あの優しい顔と言い方を考えると、そうじゃないと思いたいが、場所は何があってもおかしくないインド・バラナシ。
真相は不明、カオスなのである。
Indian Confusion インドの混沌
(終わり)
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まるで、その場にいるような感覚です。
やはり、現場を見てきた人の話は違います。
ちなみに、今の職場にインド出身の博士様がいるのだけど、母国のことは話したがりません。たぶん理由は、今回の情景だと思います。
ついでに、インドには夏休みとかの大型連休がないそうです。だから数学が得意なのかな、とも考えてましたが、違いますね。数学ができるITができるというのは、カーストを打破できる数少ない手段なんだと思いました。
書き終えて、やっとインドの旅が終わった気がします。
ガンジス河はランニングを十分満喫することはできなかったですが、いつか、またどこかのインドの場所で走ってみたいと思います。
「○○○を走れるか?」シリーズですね。