創造的深化

より納得のできる未来を、考えてみるには・・・

統合失調症の原因を探る

2015-09-12 10:59:41 | 意識・意思・精神
   いま乳児が母の乳房に触れながら乳首から吸っている。もし母親の無意識が乳児に敵意をもち、おもわず拒否感が現われたが、やさしい母を擬態する。乳児は母の敵意を無感受しつつも、そのやさしさの擬態を本来のものとして受け取る。このパターンが持続される状態が続けば、乳児は擬態と本来の気持ちが区別付けられずに 構造的にすり込まれる。

③幼児期(2~5歳)
(1)言葉を覚えることにより、心が体から分離し遠隔化される。
(2)言葉を初めて使うことで得られる世界→知という幻想界へ
(3)言葉と言葉以前との複合から得られる無意識層の形成
・空想、恐れ、偏執
・想像(不在の者の形象)
・エディプス的な性の始まり。恐れ、罪、良心、不安
・遊びの発見
心の世界の異常は、第二次的な手がかりになるものがこの時期に作られるようにみ える。意識の領域に広がるとともに、無意識の中間層がつくられる。この中間層の規 定は、言語的発言と前言語的発言との葛藤で作られる。そして、無意識がかかわる行 為は、すべて(正常も異常も)ここに映し出されるスクリーンとなる。
 食的な栄養摂取の行為と、性的な行為とは、生命を養う行為として同致できる。いず れも、表裏の起源となるもので、味覚とエロスは同調する。雌と雄の性別の間で分担 する行為として食と等価だといえる。

④児童期(5~10歳)
(1)人類、地域、風土が獲得してきた知識、技術、規範の習得
(2)性の社会的抑圧と反発(学校、家、地域といった共同体)
(3)勤勉観念の強制と反発(学校制度と序列化)
(4)道具、技術の法則を習う
(5)適・不適、優等・劣等の序列化が作られる
 
 この時期の個体の自然な流れは、学校制度等により攪乱される。乳胎児期の無意識は ここで現実世界との衝突で、無意識の表層が形成される。初めて押しつぶされる社会 と出会う。この錯合と葛藤が無意識の表層の要素となる。


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