PCが描く奇妙な画像集(数学的万華鏡と生物形態等の世界)

・インタープリタBASICによるフラクタルとカオスの奇妙な画集。

541 力学サイクル系離散時間位相平面について

2014-08-24 08:20:20 | 力学サイクル系離散時間位相平面画像
力学系:微分方程式の振る舞いの追跡について。
(参考文献)『コンピューター・カオス・フラクタル』(C.A.ピックオーバー著、白揚社))

次式のサイクル系に関する離散時間位相平面を考える。
dX(t)/dt=-f(Y(t)) ・・・(1)
dY(t)/dt=-f(X(t)) ・・・(2)

ここで関数:fは周波数変調で使われる次式を考える。
f(x)=sin(x+sin(ρx)) ・・・(3)

(3)式をコンビューターで扱うために次式のオイラー近似を使用する。
X(t+1)-X(t)=-hf(Y(t)) ・・・(4)
Y(t+1)-Y(t)=hf(X(t)) ・・・(5)
ここで、hは小さい値とする。

今、X(t)を横軸、Y(t)を縦軸とする位相平面を考え、t が 離散的に変化したときの式(4)(5)で決定される点(X(t),Y(t))の軌跡を表示させる。

***
ここで、この軌跡を求める実際のBASIC/98のプログラムにおいて以下の
パラメータを用いる。

(a)表示する横軸=XS~XE :480ピクセル
(b)表示する縦軸=YS~YE :480ピクセル
(c)tの変化:T=0→TMAX (step 1)
(d)X(t)及びY(t)の倍率=L (但し、画像の中心点は固定する)
(e)初期値の与え方は以下のようにする。
横軸:XS~XE、及び縦軸:YS~YEをD等分する。
即ち、DX=(XE-XS)/D:DY=(YE-YS)/Dとする。
ここで、初期値:x(0)=XX,y(0)=YYを以下のように変化させる。
FOR JJ=0 TO D
YY=YS+DY*JJ
FOR KK=0 TO D
XX=XS+DX*KK
NEXT KK
NEXT JJ

***
上記の(e)でのJJ,KK ループにおいて、点(X(T),Y(T)を N=0→NMAXで求めて表示させれば、微分方程式(1)(2)の t の変化による挙動軌跡が求まる。

***
f(x)=sin{x+sin(3x)},XS=-20,XE=20,YS=-20,YE=20,D=500,L=1,TMAX=500
の場合のBASIC/98のプログラムの具体例を下記に示す。
但し、上記の参考文献では具体的プログラムが書かれていないため、以下のプログラムは私の独自のものである。パラメーターの具体的与え方は恐らく参考文献とは異なることを注意しておく。

10 REM 力学系
20 REM parameter→行140
30 REM 横軸(K):480 dots、縦軸(J):480 dots
80 COLOR 0,7,,,2
90 CLS 3
140 XS=-20:XE=20:YS=-20:YE=20:H=0.1:D=500:L=1:TMAX=500
150 DX=(XE-XS)/D:DY=(YE-YS)/D
180 FOR JJ=0 TO D
200 YY=YS+DY*JJ :Y1=YY
210 FOR KK=0 TO D
211 XX=XS+DX*KK
220 FOR T=0 TO TMAX
221 X=XX:Y=YY
230 XX=X-H*SIN(Y+SIN(3*Y))
240 YY=Y+H*SIN(X+SIN(3*X))
241 XXX=L*XX:YYY=L*YY
250 J=12*YYY+240
260 K=12*XXX+240
270 IF J<0 OR J>480 THEN 310
280 IF K<0 OR K>480 THEN 310
290 PSET (K,J),0
310 NEXT T
314 YY=Y1
320 NEXT KK
330 NEXT JJ
340 END

***
次記事より具体的画像を求める。



540 Z^2+0.5→Z^3+0.5変容時の『萌芽』のフラクタル性

2014-08-24 08:09:22 | ジュリィア集合の変形:Z^s+C
記事537で、s の増加につれて Z^s+0.5 画像の『萌芽』発生と其の『成長・分裂』の様子を調べた。下図は其の様子の画像である。



この『萌芽』の初期の段階のs=2.336での Z^s+0.5 拡大画像が下図であった。



上図の初期『萌芽:s=2.236』画像の中の部分を拡大し其のフラクタル性を調べる。




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注:記事537aのアニメ参照

539 Z^7+μ 画像のフラクタル性

2014-08-24 07:58:05 | ジュリィア集合の変形:Z^s+C
Z^s+μ画像(sは0を含む整数、μは実定数)については今迄散々此のブログで掲載してきた。
特に Z^3+0.5画像は複素関数が単純なためもあって、大変面白い特徴が分かり易く見られる。

今回取り上げる Z^7+μ画像も其の特徴は本質的に Z^3+0.5画像と同じで、画像の『整然としたフラクタル性』『収束点の数の無限の階層性』等も此の画像を見れば一目瞭然に分かる。これらの説明は割愛するが、Z^7+μ 画像は画像自体が美しいので掲載する。

なお、この画像作成は以下の手順による。

1.複素関数:Z^7+μ
2.N-loop脱出条件:X^2+Y^2>100 ならば脱出する。Nmax=500
3.N-loop脱出後のpset条件:(|X|<100 or |Y|<100) ならばpsetする。←ここが従来の画像と異なる。
N-loop脱出ときのN値をNoとすると、psetの色:CはC=No mod 16 とする。
但し、C=7ならばC=8とする。
4.N-loop貫通時は、C=15とする。

下図は Z^7+μにおいて、μ を変化させた画像である。





下図は Z^7+0.365 画像である。



上図の 4 箇所の部分を拡大する。




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538 Z^5+μ 画像のフラクタル性

2014-08-24 07:38:08 | ジュリィア集合の変形:Z^s+C
Z^s+μ画像(sは0を含む整数、μは実定数)については今迄散々此のブログで掲載してきた。
特に Z^3+0.5画像は複素関数が単純なためもあって、大変面白い特徴が分かり易く見られる。

今回取り上げる Z^5+μ画像も其の特徴は本質的に Z^3+0.5画像と同じで、画像の『整然としたフラクタル性』『収束点の数の無限の階層性』等も此の画像を見れば一目瞭然に分かる。これらの説明は割愛するが、Z^5+μ 画像は画像自体が美しいので掲載する。

なお、この画像作成は以下の手順による。

1.複素関数:Z^s+0.5
2.N-loop脱出条件:X^2+Y^2>100 ならば脱出する。Nmax=500
3.N-loop脱出後のpset条件:(|X|<100 or |Y|<100) ならばpsetする。←ここが従来の画像と異なる。
N-loop脱出ときのN値をNoとすると、psetの色:CはC=No mod 16 とする。
但し、C=7ならばC=8とする。
4.N-loop貫通時は、C=15とする。

下図は Z^5+μにおいて、μ を変化させた画像である。



下図は Z^5+0.565 画像である。



上図の 6 箇所の部分を拡大する。




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以下は上図の各部分の拡大画像である。





















537 Z^2+0.5→Z^3+0.5の変容画像(その3)フラクタル性について。

2014-08-24 07:18:57 | ジュリィア集合の変形:Z^s+C
以前の記事489~494にて、Z^2+0.5画像が Z^3+0.5画像に移行する場合の変容の形態を調べた。特に興味深い箇所は下図の赤矢印の部分の変容である。今回移行の記事は此の変容の形態を更に詳しく調べる。



上図の赤印部分での形態の変容が著しいのは、s=2.2→2.4 の場合で、この箇所を更にsを6分割した画像が下図である。



上図の変容箇所を拡大した画像が下図である。



上図より、変容の形態が著しいのは、s=2.32→2.4 の場合で、この箇所を更にsを6分割した画像が下図である。



上図より、s の増加につれて Z^s+0.5 画像の『萌芽』の様子が分かる。基本的に形態の変容は連続的であるが、その『内臓部』は微妙に変化していく。上図の各sの拡大図が下図である。














上図より、s の増加につれて『内臓部』は相似形態に分裂していく様子が分かる。
その様子は生命体の細胞分裂を連想させる。分裂した部分の形態は互いに相似になっている。
従って其の画像構造は相似な部分の集合体の様相を呈する。このsの増加による画像のフラクタル性は無限に連鎖し、『増殖』していく。

この画像作成は以下の手順による。
1.複素関数:Z^s+0.5
2.N-loop脱出条件:X^2+Y^2>100 ならば脱出する。Nmax=50
3.N-loop脱出後のpset条件:(|X|<10 or |Y|<10) ならばpsetする。
N-loop脱出ときのN値をNoとすると、psetの色:CはC=No mod 16 とする。
但し、C=7ならばC=8とする。
4.N-loop貫通時は、C=15とする。

この画像においてフラクタル性を発現させる要因はN-loopの存在による「自己回帰」である。
この簡単な手順の繰り返しがフラクタル性を発現させている。恐らく此の実世界の物象の形態も似たような手順で発現しているのだろう。

***
上図において特に興味深いのは、s=2.384の画像で、下図に示すように此の画像の中の1-1部は
1-2部即ちs=2.384画像の相似画像となっている!!
















532 巡回式:Z←H(Z,λ):H(Z,λ)=λ(λF(Z)-1/λF(Z):F(Z)=Z^Z+sinhZ:画像の面白さとは?

2014-08-23 07:51:02 | 再帰式合成関数画像
下図は以下の条件の画像である。

H(Z,λ)=λ(λF(Z)-1/λF(Z)
F(Z)=Z^Z+sinhZ
縦軸:-1.5~+1.5
横軸:-1~+1
Zo=0.5 ,Nmax=50,T=6





上図の 6 箇所の部分を拡大する(但し、Nmax=100 とする)。

下図に其れらの拡大画像を示すが、これらの画像において、Z^2マンデルブロ画像に見られるような
或る種の画像形態があるかどうかも調べる。

N-loop脱出時のNをNoとしたとき、画像の色:CはC=No MOD 16,C=7→8としているから、画像の形態、換言すれば表示画面におけるNoの分布様態は色で表現されている。

最も単純な色表示は、No=偶数→赤 N=奇数→黒 とした場合であるが、この色表示でNoの分布様式が簡明に分かる。

Z^2マンデルブロ画像の形態は此の二色表示で其の形態特徴が顕著に表現される。今回の画像にも何らかの形態特徴があれば二色表示でも表現されるだろう。

結論を先に云えば、今回の拡大画像において形態特徴は見いだせない。

この大きな理由は恐らく扱っている関数操作が複雑・煩雑であり、Z^2マンデルブロ画像のように画像作成アルゴリズムが「単純」ではないためであろう。

画像に面白さを与える要因は「規則性」と「不規則性」の混合にあるとすれば、其の、いずれかのみの画像は面白くない。今回の拡大画像の面白味の無さは「不規則性」のみにあるためだろう。




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531 巡回式:Z←H(Z,λ):H(Z,λ)=λ(λF(Z)-1/λF(Z):F(Z)=Z^Z+A(Z)+μ 画像

2014-08-23 07:33:34 | 再帰式合成関数画像
H(Z,λ)=λ(λF(Z)-1/λF(Z):F(Z)=Z^Z+A(Z)+μ画像を求める。

A(Z)は、sinZ, cosZ, tanZ, sinhZ, e^(sinZ), e^(sinhZ) について調べる。
また各関数について、T=2,3,4,6,8,10 の場合を連続表示させた。各画像において
μ=0, 0.5, 1 の画像も求めた。

但し、最初の画像(Z^Z+sinZ+μ,μ=0.1, 0.3, 0.4, 0.5, 0.7)では、T=500としている。

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529 巡回式:Z←H(Z,λ):H(Z,λ)=λ(λF(Z)-1/λF(Z):F(Z)=Z^Z 画像

2014-08-23 07:02:20 | 再帰式合成関数画像
再帰的合成関数画像について復習する。(記事399参照)
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λ、Zを複素数とし、λ=LR+iLI , Z=X+iYとする。
今、任意の複素関数:F(Z)として、また複素関数:H(Z,λ)=λ(λF(Z)-1/λF(Z)とする。
ここで、巡回式:Z←H(Z,λ)を考える。

Zの初期値をZ0とする。最大巡回回数をNmaxとする。
この巡回式で、X^2+Y^2>T(実定数)のとき、巡回ループを抜け出すとする。

今、λの複素平面領域:LRS<=LR<=LRE,LIS<=LI<=LIE の各点において、
Z←H(Z,λ)を実行する。此のループを貫通した場合、該当点を黄色とする。
ループを抜け出した時の巡回回数をNoとして、其の該当点を以下の色とする。
C=No mod 16,C=7→8,6→5。






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BASIC/98による画像作成プログラムを以下に示す。  

10 REM H(Z,λ)=λ(λF(Z)-1/λF(Z))
11 REM F(Z)=Z^Z
20 REM 横軸(K):640 dots、縦軸(J):480 dots
21 CHAIN MERGE "C:\BASIC1\PRO\SUBR\ARCTAN3.BAS",22,ALL
22 CHAIN MERGE "C:\BASIC1\PRO\SUBR\Z^ZA.BAS",23,ALL
23 CHAIN MERGE "C:\BASIC1\PRO\SUBR\COLOR右上表示.BAS",30,ALL
30 CHAIN MERGE "C:\BASIC1\PRO\SUBR\KOSHIKI.BAS",70,ALL
70 CHAIN MERGE "C:\BASIC1\PRO\SUBR\ER1.BAS",80,ALL
80 ON ERROR GOTO 50000
90 CONSOLE ,,0,1
100 COLOR 0,7,,,2
110 CLS 3
120 GOSUB 10000
130 OPEN "C:\BASIC1\RUN\画像DATA.DAT" FOR OUTPUT AS #1
140 OPEN "C:\BASIC1\RUN\親DATA.DAT" FOR OUTPUT AS #2
150 REM 親DATAの設定(随時変更)
160 LRS=-1 :LRE=1 :LIS=-0.5 :LIE=0.5
170 DR=(LRE-LRS)/640 :DI=(LIE-LIS)/480
180 WRITE #2,LRS,LRE,LIS,LIE,DR,DI
190 CLOSE #2
200 FOR J=0 TO 480
210 LOCATE 0,0:PRINT J
211 LI=LIS+DI*J
220 FOR K=0 TO 640
230 X=0.5 :Y=0
240 LR=LRS+DR*K
260 FOR N=0 TO 500
261 R=SQR(X^2+Y^2)
262 GOSUB 5000
263 GOSUB 9000
270 FR=ZZR
280 FI=ZZI
290 A1=LR*FR-LI*FI
300 A2=LI*FR+LR*FI
301 A33=A1^2+A2^2
302 IF A33=0 THEN 490
310 A3=1/A33
320 A4=LR*FR-LI*FI-A3*A1
330 A5=LI*FR-LR*F1+A3*A2
340 HR=LR*A4-LI*A5
350 HI=LR*A5+LI*A4
360 X=HR : Y=HI
390 Q=X^2+Y^2
400 IF Q>500 THEN 440
410 NEXT N
411 C=7:GOTO 470
440 '発散時のPSET
450 C=N MOD 16
460 IF C=7 THEN C=8
470 PSET (K,J),C
480 WRITE #1,K,J,C,N
490 NEXT K
500 NEXT J
501 GOSUB 3000
510 END


528 Z^Z+cos(sinZ)+0.3画像と其の部分の画像

2014-08-22 08:39:40 | ジュリィア集合の変形:f(Z)+g(Z)+C
画像の作成条件は以下のとおり。

1.複素関数:Z^Z+cos(sinZ)+0.3 
2.元図のN-loop入力範囲:横軸は -1.6π~+1.6π 縦軸は -π~+π
3.N-loop脱出条件:(X^2+Y^2)>100 ならば脱出する。Nmax=500
4.N-loop脱出後のpset条件:(|X|<100 or |Y|<100) ならばpsetする。
N-loop脱出ときのN値をNoとすると、psetの色:CはC=No mod 16 とする。
但し、C=7ならばC=8とする。
5.N-loop貫通時は、C=15とする。

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