☆ 6月10日 時の記念日
お早うございます、今日もお立ち寄り有難う御座います☆
6月10日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
一千万円の時間
先日、知人から「息子があなたに会いたがっている、十分でもよいから会ってやってもらえないか」という依頼がありました。十分ぐらいだったらと会いましたが、後日その知人が、息子さんが「今日は一千万円儲かった」と、喜んでいたと言うのです。「松下さんの十分間は、それだけの値打ちがある」というわけです。
私にそんなに値打ちがあるとは思いませんが、その考えは偉いな、と感心しました。人の時間をさいて話を聞くとき、これをお金で評価する必要はないにしても、単に話を聞いただけでなく、その行為に感謝して、ある種の感慨を持たなければならないことを、私はこの二十五歳の青年に教えられました。
【コラム】筆洗
2014年6月8日東京新聞TOKYOWeb
▼真夜中のコンビニで男性客が若い男の店員に文句をつけている。客は六十歳前後。会社員のようだ。酔っている。何があったのかは知らぬ。客は「おまえはだめなんだよ」「正社員じゃないだろう」と絡んでいる
▼「オレは国立大学を出て、会社でも出世した。おまえは何なんだ」。一方的な説教を耳にしてこっちの腹が立ってくる。不景気、就職の難しさ。この世代にはこの世代の苦悩と事情がある
▼青年は黙ってレジを打つ。品物を袋に詰め終え、会社員に渡す。お客さん、と声を掛ける。「お客さんの言ったこと、おれ、全然悔しくないっすから」
▼悔しくないの裏側の悔しさはいかばかりだったか。空(むな)しい一夜の忍耐。あの青年に読ませたい記事があった。米宅配大手UPSの最高経営責任者(CEO)にデビッド・アブニーさんが昇格する
▼おもしろいのは経歴。荷役アルバイトとして入社した。立身出世がすべてではないが、四十年間の努力が報われた。悔しいこともあっただろう
▼『里山資本主義』のエコノミスト藻谷浩介(もたにこうすけ)さんに聞いたことがある。「客として来店した誰かがあなたの仕事ぶりに感動し、うちに来いというかもしれない」。そんなことはまずない。それでも可能性はある。時代を嘆き、ふてくされているよりは、可能性は大きい。アブニーさんが証明した。続ける。努力する。そこに道ができる。
☆ 今日も皆さまにとって良い一日でありますように ☆