奈良のむし探検

奈良に引っ越しました。これまでの「廊下のむし探検」に倣って「奈良のむし探検」としましたが、動物・植物なんでも調べます。

午後の散歩 アカボシゴマダラ、カワセミほか

2021-10-17 21:02:55 | 奈良散策
奈良散策 第251弾


10月7日の午後3時前から散歩に出かけました。帰ってきたのは4時過ぎだったのですが、何となく薄暗くなっていました。もう虫探しも終わりかなぁ。





ウラナミシジミがとにかく多いので、ついつい撮ってしまうのですが、翅がだいぶ傷んできていました。





ミゾソバにはいろいろな虫がやってきます。これはツマグロヒョウモン



コフキトンボが一斉にいなくなったと思っていたら、ぽつっぽつっと見かけます。



こちらはショウジョウトンボ





養魚池にはヒシがいっぱい生えていたのですが、ほとんど取り除かれてしまいました。でも、残ったヒシが花を咲かせていました。二枚目の写真にいるハムシはジュンサイハムシです。後日、接写を持っていって撮り直しました。



これはキタテハ





カナムグラの雌花です。





そして、また、キタテハ



それから、ヒメジャノメ





ため池の周りに生えているクズにチョウが飛んできました。初め、アサギマダラかなと思ったのですが、どうも違います。たぶん、アカボシゴマダラだろうと思って、追いかけていったのですが、結局、逃げられてしまいました。途中、一度も止まってくれず、こんな写真しか撮れませんでした。でも、アカボシゴマダラであることは分かります。国立環境研究所の「侵入生物データベース」によると、アカボシゴマダラはベトナム北部~大陸中国に分布している種が基亜種で、日本では奄美大島に別亜種が分布しています。現在、関東から静岡県,山梨県に広がっている種は中国から移入されたと推定されています。ネットを見ると、さらに分布が広がり、福島、愛知、京都、奈良でも見つかっているようです。もう一度、撮りたいなと思って、その後もこの辺りに何度か行ったのですが、見つかりませんでした。



これはシオカラトンボ





それにマイコアカネ♀。





コノシメトンボ♂。



マイコアカネ♂。養魚池の間に畑というか荒れ地があるのですが、その中を歩くとこんな赤とんぼがいました。









最後はカワセミです。ちょっと遠かったのですが、83倍ズーム最大で撮ってみました。何とか撮れました。

雑談1)昨日、そらさんから、コメントのあった件です。



10月5日に撮ったこの写真の虫をユスリカの仲間だと思って出したのですが、そらさんから、ケヨソイカ科の仲間に似ているというコメントをいただきました。手持ちの資料を見たのですが、ケヨソイカ科についてはほとんど載っていなくて、詳しいことはよく分かりません。ただ、ユスリカ科よりはカ科に近いらしいので、翅脈をみてもある程度判定できそうです。



MND(Manual of Nearctic Diptera)にケヨソイカ科(Chaoboridae)のChaoborus属の翅脈が載っていました。それと、「日本産水生昆虫第二版」に載っているカ科の翅脈の名称を参考にして翅脈に名を入れてみました。





以前、調べたカ科とユスリカ科の翅脈と比較してみると、確かに、カ科の翅脈と非常によく似ています。「絵解きで調べる昆虫」によると、カ科とケヨソイカ科は口吻が長いか短いかで区別ができます。これは短いことから、ケヨソイカ科でよさそうです。「日本昆虫目録第8巻」によると、日本産ケヨソイカ科にはChaoborus2種とMochlonyx1種が載っています。学名で検索すると、どうやらChaoborus flavicans(キイロケヨソイカ)が似ている感じです。これかもしれません。そらさん、どうも有難うございました。

雑談2)今日は9月13日のブログ分までデータベースに入力しました。一応、これまでのデータを集計してみると、「奈良のむし探検」に出した動物は全部で401種、植物は411種になっていました。動物には鳥やら虫やらが含まれていますし、植物には野草、栽培種、作物などいろいろなものが入っています。

雑談3)コロナの第5波の感染者数が急速に減少している理由が報道でもよく分からないというので、ちょっと調べ始めました。新規感染者数の減少が指数関数的なので、おそらく単一の原因であると考えられます。そこで、SIRモデルで解析を行ってみることにしました。まず、SIRモデルに合うように、報道されている新規感染者数から畳み込み積分により二次感染を起こしうる感染者数(以前に感染した人を含み、隔離などで二次感染を起こさない人を除く)に変換しました。さらに、デルタ株について報告されている基本再生産数を用いてSIRモデルでシミュレーションをすると、第5波の感染者数の減少の振る舞いをうまく再現できることが分かりました。要は、第5波に関しては感染に関与した人数は全国で35万人程度で、その範囲内で一時的な集団免疫が達成されたという解釈になります。ただ、このモデルでは感染が増大していく過程についてはまったく再現できません。さらに、欧州株、アルファ株について報告されている基本再生産数を用いて第5波と同じパラメータで計算すると、第3波、第4波とは感染者数の定量的な一致は得られませんでした。まだまだ考察が必要です。


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