無題そのにひゃくさん

ワークショップ本番も無事に終わり、今日からバイトに復帰。が、すぐ福岡に行かなければいけないので、今日と明日の二日間だけの仕事である。二日だけでも、いや、二日だけだからか、働くのがかなりめんどくさいのだが、まあ、仕方ない。

五日ぶりの職場に復帰するなり、俺が休みのときに、代わりに入ってくれたＫさんの話を、同僚のおばさんから聞かされる。Ｋさんはどうやら、左目がものもらいになって出社したらしい。おばさんが事情を尋ねると、実はその数日前には右目もやられていたらしく、まさに踏んだり蹴ったりの状態だったようだ。

医者に診てもらったところ、栄養不足が原因だと言われたとのこと。特に野菜が不足しているので、多く食べなければダメなのだが、俺の代わりに入ったときは、朝は何も食べず、昼は缶コーヒーだけだったそうだ。いくら給料日前日だったとはいえ、さすがにそれでは病気にもなる。

Ｋさんは妻帯者で、しかも専業主婦なので、奥さんは何か作ってくれないのかとおばさんが尋ねたが、何も作ってはくれないらしかった。ただ、金を稼げと言われるばかり……かどうかはわからないが、それに近い状況のようだ。

他人の家のことにあまり首を突っ込みたくはないが、Ｋさんの奥さんには、Ｋさんに対する愛情がまるで感じられない。満足に食事も作らず、金ばかり使って、支えるどころか振り回して反省もしない。最悪の部類だ。

その夫婦のことは、その夫婦にしか分からない。当たり前のことだ。ましてやお子さんも二人いて、こちらが口を出すようなものでもないが、夫を栄養不足で病気にさせる奥さんが、いい奥さんだとは、やはり言えない。

こちらは何もできないが、せめて一緒になったときは、おにぎりのひとつも食べさせてあげよう。そして、いつも頑張っておにぎり作ってくれる、うちの奥さんに感謝を。いつもありがとうございます。