葉っぱのミカタ4

100均だって!素人だって!
葉っぱと仲良くお喋りすれば
観葉植物は育ちます♪

シンゴニウム

2007-06-01 23:04:33 | 100均観葉図鑑「さ」

     *半日陰が好きだけど、冬場は明るい場所へ。
       暗さに強いので、日当たりの悪い部屋でも可。

     *寒いのはやや苦手。
       5~10℃は欲しいところ。

     *水やりは普通に、土の表面が乾いたらたっぷりあげる。
       時々葉っぱにも霧吹きで水分補給をすると良いです。


 □ 


当店での入荷では、定番中の定番です。
この子が入荷しない例はない!と断言しても、いいかも、知れません。
(断言している割に、なんだその、歯切れの悪い語尾は・・・)

もう要らないんですけど。
というくらい、毎回毎回入荷します。それも律儀に10鉢単位で。

もう要らない理由はただ一つ。

人気がない!

こんなに人気のない子も、そうそういないだろう。
「売れないっ子」ナンバーワン!!の座を狙ってでもいるのかね?君は。
というくらい売れません。

前回入荷分の10鉢が売れていないのに、今回10鉢入荷ですよ。
ちなみに明日また入荷するんですけど。
また10鉢入ってたらどうしようかなあ!!!

もう要らないんですけど。とメーカーさんに泣きついてみよう!
と毎回、入荷するたびに思うのですが、発注時には

きれいさっぱり忘れさっている!!

あまりにもすがすがしく忘れているので、己の頭をかち割って
脳みそに、しわしわ加工を施したいほどでございますよまったく。
かち割ってみて、つるっつる!だったら嫌なので、かち割りませんけど。
(そこかい!)

そしてこの子がまた、乾燥に弱いのか、景気よく枯れていく!

頼むよ、ほんとに!

と売場でひとしきり涙にくれる次第でございます。
いやもう涙も枯れ果てるっつーんですよ本当に。
(果たして己の脳に泣けるのかシンゴニウムに泣けるのか)

どうか私の涙が枯れる前に、哀れこの子を買ってやってくださいまし。
せっかく日のあたる場所に生まれてきたのに
売場で日の目をみないまま枯れて萎れてしまうんです。
こんな哀れがありましょうか。べんべん(←三味線)!

などと、お涙ちょうだいをやっている場合ではなく・・・。
(つい我を忘れてしまうほどの低人気にブログもついに錯乱状態)

葉っぱは、矢印マークの先端のような形で白っぽい模様が入ります。
すっきり立ち上がっていますが、つる性の植物で、かなり大きく育ちます。

やや乾燥に弱く、売り場では葉水は必須です。

入荷次期によって、葉が小さかったり赤っぽい色だったりします。

成長すると雰囲気のある良い姿になります。それも大鉢仕立てに向きます。
未来の雄姿に期待して、どうか、どうか!買ってあげてくださいませ。


 □ 


なんとまあ。
お涙頂戴で閉めてますけど。
6月上旬の発注では、入荷してきませんでした!
まだ在庫がある身としては一安心。

しかし入荷には波があるので、この先は、この子の入荷ラッシュは
ないのではないかと予測。
冬~春にかけての入荷ラッシュに一番悲鳴をあげておりました。

しかも冬といえば。
売場の乾燥に加えて季節の乾燥と、越冬の乾燥で

もう乾燥オンパレード!

高温多湿を好む性質に、冬は厳しい現実です。

そんな冬のある日、赤茶っぽい葉のシンゴニウムが入荷しました。
鮮やかな赤茶ならまだしも、白っぽい赤茶。赤茶っぽい白、と言うか。

もともとシンゴニウムは、イキイキしているというよりは
しなしなしている種なので(個人的主観で)この赤茶っぽい葉が
どう見ても健康そうな色に見えない。

枯れてるのか?!入荷時点で?!

そんなはずは・・・、と思うものの、過去サンスベリアが
9割がた枯れた状態で入荷したこともある冬の魔境。
どうにもやりきれない疑念が生じ、速効、ネット検索。

検索ヒット。結果。「冬、気温が低いと下のほうから赤くなり枯れる」

枯れる。

やっぱ枯れてるのかー!!どーすりゃいいんだー!!

・・・どうすりゃもなにも、返品じゃー!と突き返せばいいのでしょうが
私は、夕飯に購入したサンマが腐っていた!としても
お店にクレーム返品に行けない程の気の弱い人種であるからしまして
この世の神!と世間で称されている「お客様」でもないのに
返品、などという行為ができようはずもありません。

試行錯誤して、なんらかの復帰策はないものか、と
毎日観察する事、2週間。

完璧に枯れたー!!

と手の施しようもないほど、枯れた状態を見て、さらなる疑念。

あの、枯れたと推測される状態から、完全に枯れた今の状態になるまでに
時間がかかりすぎる。

冬、乾燥に弱い植物が枯れると、もう手に負えない速さで枯れます。
応急処置を施しても、延命はまず敵いません。

家で育てている子では、根が生きてさえいれば、
春まで待てば復帰する事もありますが
何十種類とある植物の面倒をみないといけない店員としては
(それ以外の仕事もある身としては)
春まで鉢だけの物体を生きながらえさせることはできません。

という達観を得るほどには、世話をしてきた勘が、何かおかしい。
と訴えるので、再度、ネット検索。

なんと!ピンクのシンゴニウム発見!!

そういえば、ピンクに見えないことも、ない・・・かな。

と疑心暗鬼のままネット検索続行。
シンゴニウムも、結構な品種があることが判明。
ただあまりにも、この緑の種が有名すぎて、他の種の紹介が少ない!

まあ最初から、「枯れている」という固定観念を外して検索していれば
案外あっさりと、この結論にたどり着いたんじゃないか?
と思わずにもいられない、脱力感の漂う冬の事件でございました。

冬がすぎ、春になり、初夏に突入するまで入荷ラッシュが続いたのですが
(もう終わったと願いたい)
ピンク?と言い難い白っぽい赤茶以外にも、
どす黒い赤茶とか、緑に近い赤茶とか、紫に近い緑とか
まあさまざまな色合いのシンゴニウムが入荷してきましたよ。

あの日の度肝を抜かれた自分は何だったのか。

無知ってつくづく、人生が騒々しいわあ。なんて思うもんです。

(いやー返品しなくて良かったー!気が弱いって素敵w)