隊長曰く/RFC名古屋

釣れた日には釣りのハナシでも(笑)

道東遠征モデルプラン【3】秋の屈斜路湖&阿寒湖

2016年09月11日 16時36分47秒 | 北海道遠征ガイド

▲写真はどちらも10月の屈斜路湖。上はオスのヒメマス、下はニジマス。

 今回は秋の屈斜路湖・阿寒湖をメインにした、セントレアからの3泊4日プラン。屈斜路湖・阿寒湖といえば6月のワカサギパターンやモンカゲロウパターンの釣りが有名ですが、秋も相当に熱いんです。しかも本州より1か月以上早く紅葉が見られるとあって~というか屈斜路湖・阿寒湖は北海道屈指の紅葉名所~観光志向の旅にもうってつけ。

【屈斜路湖について】
 ここで両レイクのおさらい。屈斜路湖(弟子屈町)は79.3平方キロで国内6位の規模を誇り、カルデラ湖としては日本最大。その水は釧路川となって釧路湿原を作り太平洋へ注いでいます。屈斜路湖は昭和初期に水質が酸性化しほとんどの魚が死滅しましたが、21世紀に入るあたりから水質改善と放流活動の効果により北海道屈指のトラウトレイクへと再生しました。現在生息する魚種はトラウトではアメマス、ニジマス、ヒメマス、他にウグイ、ワカサギ等です。漁業権は設定されておらず、いつどこでも(1~4月あたりは結氷してしまいますが)無料で釣りを楽しめます。
 屈斜路湖は湖畔のほぼ全周を自動車で走ることができ(北岸は未舗装林道のため倒木等で通行止めの場合があり)、釣り場選びが自由にできます。10月頃だと主役はヒメマスになりますが、もちろんニジマスやアメマスの可能性も十分にあります。なおフライマン諸氏に、秋の屈斜路湖の釣りではカメムシパターンが有効な場合が多いことをお伝えしてしておきましょう。カメムシをたらふく食べている魚は、かなり臭いらしいです(笑)

【阿寒湖について】
 屈斜路湖の南西に位置する阿寒湖(釧路市)は13.25平方キロのこれまたカルデラ湖。トラウトではアメマス、ニジマス、ヒメマス、ヤマメ(湖沼型サクラマス)、イトウ等が、他ではウグイ、ワカサギ、コイ、フナ等が生息しています。こちらは湖畔に温泉街が広がる観光名所ということもあり古くから釣りが盛んで、北海道では珍しく漁業権が設定され、阿寒湖漁協が管理しています。阿寒湖のトラウト釣期は5月1日~11月30日、遊漁券は1日1,500円です。なお船舶やフローターを持ち込む場合は1日2,000円となります。阿寒湖から太平洋へ注ぐ阿寒川も中上流域は阿寒湖漁協が管理しており、そちらの釣期は5月1日から10月31日と1か月短くなっています。また上流部はC&R区間となっています。遊漁券は阿寒湖と共通です。阿寒湖・阿寒川さらに阿寒湖漁協が管理する他の湖沼では、他にもいくつかのルールがありますので漁協サイトで確認してください。余談ですが阿寒湖では結氷する冬のワカサギ釣りも盛んで、観光プランにも組み込まれています。
 阿寒湖は南岸以外は自動車でのアクセスができず、禁漁区も設定されているので釣り場は限られます。その代わり阿寒湖漁協による常設の渡船サービスやボート釣りサービスがあります。屈斜路湖のようにヒメマスが濃いわけではなく、ターゲットはアメマスとニジマスが主となります。

 屈斜路湖も阿寒湖・阿寒川も地元有志や漁協の手によって定期的にトラウト(特にニジマス)放流が行われています。そのためヒレの欠けた魚に出会うこともあるのはご愛嬌。特に阿寒湖・阿寒川はそんな魚に出会う確率が高くなります。

【秋のヒメマスについて】
 さて秋の屈斜路湖の名物、ヒメマス(チップ)について。ヒメマスは普段は沖の深場を泳いでいるため、船から専用仕掛け(サビキ的なものやレイクトローリング的なもの)を用いないと釣るのが難しい魚です。ところが10月頃に入り産卵を意識しはじめると岸寄りし、ルアーやフライへの反応もよく陸っぱりで簡単に釣れるようになります。魚影は増加傾向にあり、良い場所に当たれば爆釣!サイズこそ30cm前後ですが引きはなかなか強く、楽しく遊べます。また沖にいる時は白銀の魚体なのですが、岸寄りすると婚姻色で背はオリーブ、胴は赤銅色に染まり、オスはセッパリになって、その美しさも人気のひとつです。ただし、トラウトの中でも美味中の美味として知られるヒメマスですが、婚姻色の出たものは味が落ちるそうで、キープする価値はありません。産卵前の魚ですし、あまり虐めすぎず、リリースも丁寧にしてやってください。
 岸寄りしたヒメマスを狙う際に効果的なのが、管理釣り場同様の小型スプーンによるスローリトリーブ。レイクが広いのでスプーンは2g以上、大きなニジマスやアメマスが交じることもあるのでラインは4LB以上を用意しておきたいですが、他は本州の管理釣り場のメソッドがそのまま流用できます。とはいえ大きめのスプーンでも釣れますし、ミノーでも、もちろんフライでも釣れます。フライの場合はポイントが浅いので、フローティングまたはインターミディエイトラインで、小型の引っ張り系が良いようです。

【1日目】
セントレア午後便→女満別空港(1日1便のみ)
宿泊:鱒や、川湯温泉、摩周温泉等、夕食付き
 女満別着が16時過ぎ(2016年10月の場合)、道東の秋は夕暮れが早いので初日は移動のみ。まずは情報収集を兼ねて釣り人が集まる鱒やへ宿泊するのがお薦め。他にも屈斜路湖の近くには川湯と摩周の温泉街や、湖畔の屈斜路プリンスホテル等があります。食事処のあまりない地域なので夕食は宿で。鱒やの食事は家庭料理だけれど美味しいですよ。

【2日目】
屈斜路湖で釣り
宿泊:釧路市街素泊まり
夕食:釧路市街地(末広)
 まずは屈斜路湖で釣り。ヒメマスをそこそこ楽しんだらニジマスやアメマスを狙いましょう。止水の釣りに飽きたなら、釧路川上流部で遡上アメマスを楽しみましょう。宿泊は初日と同じ宿、あるいは阿寒湖畔の宿でもいいのですが、食の楽しみを求めてあえて釧路市街をご提案します。屈斜路湖から阿寒湖へ向かうと峠越えのため1時間ほどかかります。屈斜路湖から釧路へ走っても、釧路から阿寒湖へ走っても1時間半ほどなのでタイムロスは小さいんです。で、夕食は末広(繁華街)でお好きなものを。夜は寒いくらいの時期ですから、炉端焼きがお薦めです。

【3日目】
阿寒湖・阿寒川で釣り
宿泊:阿寒湖畔温泉(鶴雅ウィングス、ニュー阿寒ホテル等)、夕食付き
 阿寒湖・阿寒川での釣り。遊漁券を買いがてらまずは湖畔のフィッシングランド阿寒(漁協事務所)に立ち寄り、情報収集を。その上で、どのような釣りをするかはご自身で決めてください。宿泊は湖畔で。巨大温泉郷ですので、宿の規模もグレードも幅広い選択肢から選べます。例示した2軒は、湖畔の大型ホテルの中でも釣り情報が充実しています。阿寒湖畔は温泉街の散策やお土産ショッピングもかなり楽しいので期待してください。お金に余裕があるなら、阿寒川C&R区間の畔のラビスタ阿寒川なんかもいいですね。

【4日目】
阿寒湖・網走川で釣り
女満別空港夕便→セントレア
 帰りのフライトが16時過ぎ(2016年10月)なので、それまでもうひと釣り。阿寒湖や屈斜路湖でもいいし、より空港に近い網走川水系でもいいでしょう。阿寒湖やオンネトーの観光に費やすのもアリです。個人的には阿寒湖から30分程度の網走川上流域にまわり、昼食を津別町の西洋軒でというのがお薦め。

 日程的には今秋の屈斜路湖・阿寒湖に間に合います。ただし紅葉シーズンと重なるためフライトが確保しにくいのが難点。アメマスプランでもご紹介したように新千歳空港から走ることも可能ですので、そちらもご検討ください。10月中旬からの紅葉は、涙がでるほど綺麗ですよ!

 

 


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