テレビは形見分け？

「お線香は？」
「ないよ。持って来いって言われなかったもん」
「えーーっっっ!?」
・・・・・・てな調子で、おマヌケな“魔女父の納骨”が終わった。

(ちなみに魔女はこの中にいません)



魔女父の洋服や新しい下着はホームレスの支援団体に送ることにした。



そして、魔女父が亡くなる一週間前に買った枕元の小さいテレビが残った。

「ほとんど見なかったね、このテレビ」と話していたら、
魔女自身のテレビ画面が深緑色になり、壊れた。
８年前、５０万以上出して買った出始めのころのプラズマテレビだったのに、
とうとう一度もデジタル画面を披露することなく、壊れた。
魔女マンションは地デジアンテナがまだ立っていなかった。


恨めしく思いつつも、父の残していったテレビをもらった。

うううっ、ちいちゃい！
画面の大きさはいままでの４分の１だ。
メガネないと文字が見えない。


とりあえず、ブルーレイのレコーダーを購入して衛星アンテナでデジタルにつないだ。

あらら、アナログ放送でも画面がキレイ！
こんなことならもっと早くデジタル受信に替えておくんだった。



でも、魔女宅は最近、電化製品が片っ端から壊れていって少々物入りだから、
テレビはとことん我慢できなくなるまでこのおチビさんで我慢、ガマン。

なんの、カワイイ王様がいればテレビなんて、映りゃいいのさ・・・・
なんて強がってみる。


ねっ！　王様。