漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

雀の丸焼き

2011年10月27日 | せけんばなし

ついこの間まで半袖だったと思うのに、
近所の池に鴨が来ているのを見つけて、もうそんな時期かと驚いた。

見つけたといっても、あちらは悠々、
こちらが近づいていっても、まったく逃げる気配はない。

野生動物とは云っても人間を警戒するようすがない。

むかし、私の子供のころは、
小鳥なんか、山へ入って行くと、すぐ姿を消した。

雀なんかでも直ぐ飛び立ったものです、
なにしろ、当時の子どもは、

雀の群れが田んぼで、
落穂をついばんでいるのを見つけたら、

もう反射的に石を拾って投げつけるのが習性だったから。(笑)

そう云えばむかし読んだ山口瞳だったかだれかの短編に、
鴨撃ちの話が載っていて、あれは解禁の二・三日が一番いいのだそうですね。

ほとんど人影のないシベリアあたりで、
ゆっくり夏を過ごした鴨が、海を越えた日本に来てもまだノンビリしている。

そこを狙ってズドンと撃つと面白いようにアタル。

処が一週間もすると、
テキもサル物、鉄砲で狙いにくいような処へ移動するし、

やっぱり野性の本能、
人の気配を察すると、サッと飛び立ってしまうのだそうです。

処がこのごろは、町なかに猪や熊がおりてくる時代、
もう雀を捕って食べてやろうなんて考える子どもも居なくなった、

なにしろ、田んぼ目がけて石を投げたら怒られますからねぇ。

ま、平和な証拠んでしょうけどね。






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