漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

盗聴法

2015年03月16日 | 政治・経済・こぼれ話

もう、ひと昔もふた昔も前、
「通信傍受法」と云うのが国会に提出されましてね。

犯罪捜査のためなら、
警察が民間の電話を傍受できると云う法案。

これを当時のマスコミ、
主にリベラル系のマスコミですが、

それが、この法案を「盗聴法」と名づけ、

「国家による、国民監視である」、

こんな法律が通ると、
戦前の特高警察のような監視社会となり、

国民のプライバシーは無くなる、

と、まぁ、大騒ぎ、
明日にも戦争が始まるような勢いで、全面的に批判してました。

この言説に悪乗りしたお笑いタレントが、

「えらいこっちゃ、夕べなに食べたかも分かるのかいな。
 うっかりウナギ食べたなんて言うたら、

警察に盗聴されてて、ホンマは半助やて分かったら恥ずかしいがな」なんて言って、受けてました。

  (はんすけ→ウナギの頭、焼き豆腐なんかと煮物にする)

当時の政府の説明は「組織暴力団への撲滅対策として」。

さて、大騒ぎして通した法律ですが、
その後は、マスコミが、国民監視だと騒いだ事件があった。

とも聞かないし、
また暴力団がなくなった、とも聞かない。

なにがしかの影響はどこかにあったんでしょうけどね。

このときの大騒ぎを知ってますからね、
去年、「特定秘密保護法案」が国会に提出され、

またもや、リベラル系新聞が、
「明日にも戦争になる」ごとくに書き立てたときも、

前の経験がありますからね。

まぁ、たいしたことは無かろう、と、
個人的には、思っていたわけです。

あれから一年、やっぱり今度も、

世間も、リベラル系も、
そんなはなし、有ったかな、と云うような風情。

最近、その盗聴法案の改正案が、
「オレオレ詐欺対策として」国会に提出されました。

ただし、今回はリベラル系新聞の反応はあまり無く、
全国弁護士会が反対声明を発表したのが目立つぐらい。

すんなり通りました。

結局、ナンですなぁ。

よく切れる包丁は、

見事な刺身も作れる便利な道具だが、
その、使いようによっては殺人の凶器にもなる。

法律なんてものも同じで、要は“運用しだい”。

今度の改正案で、
戦前のような監視社会になるとまでは思わないが、

オレオレ詐欺が根絶できる、とも思えない、のですよ。











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