漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

こだわりのない日記

2017年03月01日 | 言葉遊び
「こだわる」と云うのは、

忘れてしまえばよさそうなことを、
いつまでも思い出してはクヨクヨする意味だと思うのですが、

このごろでは、
商品の宣伝に、「こだわりの一品」などと、

手間ひまかけた意を込めた良い意味で使われたりする。

最近行われた文化庁の、「国語に関する世論調査」でも、
同様の結果が出ているとあります。

その調査の項目には、
「なやましい」と云うのもあって、

a、悩ましい目つきで誘惑する
b、どちらにするかは悩ましい問題だ

と二つの使い方を示し、どちらをよく使うか訊いているのです
が、

総体的に、

年配者は「悩ましい目つき」をよく使い、
若くなるほど、「悩ましい問題」の方を使うと答えたそうです。

ただし、若い人が使うからと云って、
新しい使い方だとは言えないのだそうで、

「悩ましい目つき」より、
「悩ましい問題」の方が用例として古くからあるんだそうです。

辞書を引いてたら、
「なやましい」の用例として、

織田作之助の「夜光虫」の一節があったので、
今日のおまけとして (笑)、載せておきます

  ~~~~~~~~~~~~~~~~

・・・むっちり肉のついた肩や、
盛り上った胸のふくらみや、

そこからなだらかに下へ流れて、
一たん窪み、やがて円くくねくねと腰の方へ廻って行く

悩ましい曲線は、
彼女がもう成熟し切った娘であることを、

はっと固唾を飲むくらいありありと示していた。

  ~~~~~~~~~~~~~~





コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。