漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

春じゃ、春じゃ、骸骨も踊りだす

2015年04月24日 | 美術

先日、市立の図書館へ行った折、
ちょっと時間があったので、画集なんぞを見てたんですよね。

ぺらぺらとめくっていたら、
「ポン!!」、と云う感じで、目の中に飛び込んできのが、

骸骨が、大きな扇子を持って踊っている絵。

それまでは、優雅な日本画ばかりでしたからね、

おやおや、と思った。

なにしろ、その画集は、
明治日本画檀の大家、竹内栖鳳ですからね。

「へぇ~、こんな絵も描いてるんだ」と云う小さな驚き。

解説を読むと、
栖鳳三十台半ばの作で、

当時は西洋画の影響もあって、
「肉体構造を熟知した上で絵を描くべし」、と云う分けで、

画塾にも骨格見本が置かれていたそうなんですが、
栖鳳も、それを見て、画想を刺激されたらしい。

解説には、

上島鬼貫の、
「 骸骨のうへを粧て 花見哉 」という句を絵画化したもの、ともある。

上島鬼貫は、江戸時代の人で、
伊丹市のホームページには、

「松尾芭蕉と並ぶ俳人で“東の芭蕉、西の鬼貫”と言われた」とあり、伊丹出身と付け加えられてる。

芭蕉と比べるには、今じゃ知名度が足りないと思うが、
伊丹の美術館には、芭蕉の「おくのほそみち」の現物も所蔵されていることだから、

・・・・・まぁ、いいか。

先ほどの句の読みも、
 「がいこつの うえをよそおて はなみかな」、と紹介されている。

ほかに一句、紹介すると、

  “にょっぽりと 秋の空なる 富士の山”  鬼貫






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