漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

地獄へ使いに行け!

2009年05月21日 | Weblog
きのうの続き。

「わずかな落ち度で手討ちにされた」と訴えてきた一族が、
「カネは要らぬから生かして帰せ」と強硬談判。

訴えを取り上げた直江兼続が、さまざまに説得するが、聞き入れない。

「死んだ者を生き返らせて帰せ」の一点張り。

兼続もさすがに切れて・・・・・

尚、以下の文中、
「候」は「そうろう」。
「首を刎(は)ねる」は、首を切りおとす。
  
  ~~~~~~~~~~~~~~~~

その時、直江、

「しからば訴えのごとくせん」とて、一族三人捕らえさせ、

「地獄へ行きて、その者を迎え来たれ」とて、

書簡一通 封をして、
「使いに行け」とて、首を刎(は)ねさせたり。

その書簡、

「然々(しかじか)の仔細に候て、三人迎えに参らせ候。
 疾(と)くに帰したまわりたく候。

 慶長二年二月七日、閻魔大王冥官披露、
                直江山城守、」とぞ書き付けたる。

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~


余りの執拗さに、
「つべこべ云うなら、地獄へ行って迎えて来い」、

兼続の怒りのほどが伝わってくる。

さて、
今から見れば乱暴な限りだが、
この話を読んで、呆れるか、痛快と感じるかは人によって違う。

中には、「人権無視」と怒り出す人もあるかもしれない。

それについては先日、
ちょっとオモシロイ記事があったので、明日また。





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