新聞などの調査による、
野田内閣の「支持率が60%台」と意外に高い。
政策もジミだし風貌もジミ、
ご自身も「人気が出るとは思えない」と語っておられたことだから、
この数字は、「まあまあ」と云う処ではなかろうか。
尤も、辞める前には、
「支持率10%台」と悲惨だった菅内閣だって、
発足当初は、
60%台の支持を集めていたのだから、野田内閣も先行きは不透明。
それでも、野田さんには、
前二代の首相が不甲斐なかった分だけ、
「普通にやりさえすれば」
ケッコウ出来の良い内閣に見えると云うアドバンテージはありそう。
そう考えれば、
「若さや新鮮さに欠ける」とか、
「各グループに気を使い過ぎた組閣」と云われるのは、
野田内閣の、
「期待値を上げ過ぎない」と云う意味では成功なのかもしれない。
低いハードルから順調に船出した野田内閣だが、
不安なのは、
外務大臣を初めとして
「この人で大丈夫かな」と感じさせるメンバーがチラホラみえること。
先日もテレビで、
自らを「シロウト」と云った上で、
「シロウトがやるからシビリアンコントロール」などと、
オノレの無知さをさらけ出した防衛大臣も居た。
戦後日本のエリートたちには、
欧米の知識人に比べ、
「著しく軍事的教養が欠如している」と云われ続けて久しいが、
この欠陥は、
一大臣の誰々がと云うより、
民主党全体が抱える宿痾のひとつ、
外交姿勢や米軍基地と云った、
待ったなしの難題を、どうこなして行くかが野田政権の成否を決めそうな気もする。