漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

アメリカ外交

2012年10月18日 | 

2005年に刊行された、
村田晃嗣氏著、「アメリカ外交・苦悩と希望」より、いくつか抜粋してみる。
  
  ~~~~~~~~~~~~~~~

☆アメリカと中国は国土面積はほぼ同じだが、
 可耕地面積になると、
 アメリカが国土の八割に達するのに対して、中国は二割にも満たない。

☆「あなたは神、あるいは宇宙の霊の存在を信じますか」という問いに、
 アメリカでは今でも、95%の人が「イエス」と答えている。

☆聖書は神の言葉であり、すべて文字通り信じる
  (したがって、進化論を信じない「聖書無謬説」に立つ)という人も、全体の実に三割に達する。

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~


この本を読むと、
なんとなく知ってるつもりのアメリカを、知らないことにおどろく。

  ~~~~~~~~~~~~~~~

以上、パワーを構成する力、冨、価値の三要素を瞥見してきた。
いずれにおいても、
世界人口の五%弱にすぎないアメリカが、優越した地位を占めている。

 (中略)

今の一極構造の中で、、
アメリカが傲慢で身勝手に振る舞うことは、ある程度は不可避であろう。

ここで自問してみよう。
力と冨と価値のすべての局面で、
もし日本が今のアメリカと同様の優越を手にし、

しかも9・11のような攻撃を受けた時、
日本は今のアメリカより、はるかに謙虚で国際協力的であろうか。

戦前は軍事力の一面でのみアジアに覇を唱えて帝国を滅ぼし、
戦後は、経済力の一面でのみの世界第二位の地位を手に入れて、
バブル経済に踊った日本である。

残念ながら、この問に対する筆者自身の答えは否定的である。

では、中国やロシアならどうか。
イラク戦争に執拗に反対したフランスやドイツならどうか。

やはり筆者の答えは否定的である。

  ~~~~~~~~~~~~~~~~


では、「日本はどうすればいいのか」、
その答えはこの本を読んでから考えていただくとして、

この本の内とびらにはこんな言葉が記されているが、
この中の「一つの国」を日本として読めば、より含蓄の深い言葉となろう。

「一つの国についてしか知らない者は、実はその国についても知ってはいない」

           ~~~ アレクシス・ド・トクヴィル ~~~









コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。