ままりんの子連れ旅じたく baby編

“子連れバックパッカー”を夢見る母さんの、子どもといっしょにお出かけ&旅行記。子連れ外出に役立つ情報も満載!

子連れ紀の国旅行(5)―山道の向こうに神秘の世界

2008-01-12 | 子連れ旅行*2歳 〈和歌山〉
滝尻茶屋の前を通って、いよいよ熊野古道へ。
なんだか、“聖域への入り口”にしては、ひと気もまばら。うっそうとした山道が続いている。
あまり観光客はこないのかなぁ?

ガイドブックによると、ここから最初のポイント「乳岩」「胎内くぐり」まで歩いて10分。
それくらいなら、2歳のりんりんでも歩けるかな…

そんな軽い気持ちで、そう、森の散策路をおさんぽするくらいのつもりで
歩き始めたのだが…

目の前には、「………!!」 
思わず息を呑む、険しい登り坂。けっこう急勾配!

しまった、こりゃハイキングでなく、“山登り”だ。
別に熊野古道をナメていたわけじゃなかったけど…
りんりん、大丈夫か? 途中で「抱っこ~」なんて言わないよね !?

傾斜のきついところは、石が敷かれて階段状になっているが、その段差すらも
りんりんの足では高くて届きづらい。
小さな石、小さな石を探して、ゆっくり登る。

     ←初めての山道に挑戦!

10分、20分、……歩けど歩けど、目的地は見えてこない。
だんだん親子3人、息がハァハァしてきた。私も久々の山登り、ひざがケラケラ笑いそう…

それでもりんりんは、予想以上にがんばる。
ふだん、20分も歩くと「つかれた~」とベビーカーに座りこむのに。
「りんりん、しんどくない? まだがんばれる?」と聞くと「しんどくない。まだがんばれる
その目は真剣そのもの。ていうか、闘争心に燃えている。

山ってほんと、はかり知れないパワーを与えてくれる。

そういえば、“今年の旅の抱負”で「簡単な山登り」を掲げていたが、
3歳過ぎたころから…のつもりだったけど、さっそくそんな機会にブチ当たってしまった。

歩き始めて30分以上も経ったころ、ようやく大きな岩が…!
やった! 目的地到着 !!
大人の3倍の時間がかかったけど、みごと完歩できた。 
すごい~りんりん! 今日のアナタの後ろ姿はたのもしかったわ…(涙

さて、この巨大な岩が重なった洞窟のような穴は、「胎内くぐり」と呼ばれている。
さっそく中をのぞいてみると… ううっ、とてもせまい!
私たちは荷物をおろし、上着を脱いで順番に入っていった。

 →→→ いざ中へ!洞窟をよじ登り…
                                     ↓
                                     ↓
                         
                               出口はこの狭さ!

トンネルの中は静かな、まるで小宇宙の世界。
せまい空洞を岩づたいに登り、身体をしぼるように抜け出る。これはかなりの苦行!
“生まれ変わりを擬似体験できる”と本にあるが、まさにその感覚。

赤ちゃんはお母さんの骨盤の形に合わせて、自力で旋回しながら産道をおりてくる」と
妊婦時代に知ったが、赤ちゃんってきっとこんなふうに、暗くてせまい道を這い出ようと
一生けんめいがんばって生まれてくるのね…
なんだかとても神秘的な気分。

ちなみに女性がここをくぐると安産するという俗信もあるとか。
出産をお考えの方、ぜひ体験してみては? (おなかが大きくなる前に!)

「胎内くぐり」のそばには「乳岩」という、これまたユニークな名前の岩もある。

     

むかし藤原秀衡が熊野参りに来たとき、妻が産気づきこの岩屋で男の子を出産した。
赤ちゃんはこの岩からしたたる乳を飲んで生き延びたという、そんな言い伝えがある。
子育て祈願にここを訪れる人も多いそうだ。
                                             つづく

      

にほんブログ村 旅行ブログ 子連れ旅行へ ランキング参加中!クリックいただけたらうれしいです