猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

COM 1968年11月号付録 「ぐらこん ⑦」

2007年03月01日 18時27分57秒 | まんがエリートのための雑誌 COM
         手塚 治虫・石森(当時)章太郎 名作集 表紙は石森氏のキキちゃん

 手塚 治虫 「ごめんね ママ」 初出 昭和36年(1961) 「主婦の友」

 石森(当時)章太郎 「キキちゃん」 初出 昭和32年(1957) 「なかよし」

 作品解説 草森 紳一


 「ごめんね ママ」 は 「主婦の友」 に連載されたいわゆる 「家庭マンガ」 と呼ばれるものらしいのですが、私この作品ちょっと皮肉が効いてて大好きです。といっても、もちろん連載当時に見ていたのでなくて、この 「ぐらこん」 で見て手塚先生てやっぱり天才と思ったの。なんで子供の気持ちがこんなに良くわかるのかしら。そしてもちろん、大人の都合も。
 
 主人公のヤー坊は3~4歳くらいかな。見た目はとても可愛い男の子。サラリーマンのお父さん、優しい専業主婦のお母さんと3人暮らしです。ヤー坊にはもう一人のボク (ツノの生えてる心の中の悪魔ちゃん) がいて、ボクにいろいろと悪知恵や何やかやを吹き込むのだが、これが面白いんだ。
 大人顔負けだけれど、やっぱり子供の考えそうなことばかり。
 「敵は懐柔策にでるぞ」
 「欺瞞だっ、事なかれ主義だっ」
 「レジスタンスだっ」
 「いいかい作戦は綿密に立てよう」(これ、歯医者に行かないように計画を立ててます。)
 女の子と遊んでいて、帰りましょとママにいわれると
「無理解な親だよ」

 でもやっぱり 「ボク ママが一番好き」 になるんですよね。


 「キキちゃん」 デビューしてから3年後の石森先生のギャグまんが一作目だそうです。その後の 「テレビ小僧」 や 「いやんポコ」 「ボンボン」 「おかしなあの子」 につながっていく作品ですね。50年近い前のギャグまんがなので、今読むと今ひとつな感じですが、キキちゃんはとても可愛いです。

 最後に、第2回COMまんが同人誌賞募集のお知らせが載っていました。年一回全国のぐら・こん支部から肉筆回覧誌その他のまんが同人誌を募集し、その中で優秀な同人誌を生み出したグループに 「まんが同人誌賞」 を授与いたします、と有ります。発表は昭和44年COM紙上。で、見てみました。時間を越えてぴょ~ん。

 昭和44年(1969)9月号 第2回 「COM同人誌賞」 発表

1回目同様同人誌賞該当なし。
奨励賞 「墨汁三滴」 (ミュータントプロ) おや、河 あきら氏、スガヤミツル氏のお名前が。
 同上 「ふァん」 (武蔵野漫画研究会) こちらにはガンケオンム、あだち 充、神江 里美氏らのお名前が。 

 又、同人誌推薦競作集として、
かまた ゆりこ (奇人クラブ) 「せみになった夏子」
みなもと 太郎 (作画グループ) 「白い狩人 ハンター」
菅原 誠 (ミュータントプロ) 「こんなにつめたい」 石森氏アシスタント
安達 みつる (武蔵野漫画研究会) 「青い夏」 石井 いさみ氏アシスタント

の各作品が掲載されています。

 又、この号には 宮谷 一彦氏 の力作 「ライクア ローリング ストーンズ」 樹村 みのり氏の 「おとうと」 樋口 太郎氏 の 「ごきぶり」 などが載っていて、思わず熟読してしまいました。


 失くしたと思っていた 「ぐらこん ①」 有りましたー。文庫本サイズだったのでB5版のぐらこん他誌とは別のところにおいて有りました。いづれご紹介します。
コメント (2)
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