猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

忠津 陽子先生のデビュー直後の投稿作品 「星とイモムシ」

2007年03月15日 09時54分09秒 | まんがエリートのための雑誌 COM
 イモムシ君があんまり可愛いので皆様に見せたくなり、自分で模写してみました。わーーごめんなさい。雰囲気だけでも・・・ ネッ 

 COM 1967年9月号掲載 投稿紙面の ぐら・こん の中のステップコーナー入選作品です。ステップというのは、あらかじめプロット (あらすじ) が発表されこれに自分のアイデアを入れて10Pほどの作品にまとめて応募すると言うコーナーです。忠津氏の作品は、応募総数61篇の中で見事入選になっています。

 7月号に載ったプロットは、東京の 遠藤 久子さん という方のもので、これも応募して選ばれたもの。

 元のお話を要約すると、

 地球にイモムシの卵のついた流れ星が落ちてきた。そのイモムシは自分が宇宙から来たとは知らないで、美しいチョウになれると信じている。イモムシは脱皮するごとに巨大になり10mもの大きさになってしまう。地球人は怪獣だと思って毒ガスで殺してしまい、その死骸は博物館に陳列される。イモムシは最後まで人間たちが自分をいじめ、殺そうとするのがわからなかった。美しいチョウになれると信じていたのに・・・。

 忠津作品の方の講評は、以下ママ引用

 まず忠津さんの絵の上手さにおどろいた。ペンを思いっきり走らせているがブレもなく、キチンときまった線。それにコマわりのうまさ。そうとう描き慣れた人だと思う。お話はべつにプロット以上のものは見受けられないが、なんとなく夢を持たせ、最後チョウになりきれず殺されるイモムシが、グロにならず自然に他界していくように見える。読んでいて実にいやみがない。まったくかわいらしくペットにしたくなるようなイモムシ。それに整理された背景。忠津さんには今後 「ジャンプ (フリーな投稿作品募集コーナー)」 にも応募してもらいたい。

 まったく手放しで褒めてます。他に載っている人の絵より断然洗練されていて、講評もうなづけます。

 このお題には、萩尾 望都氏も応募するつもりで描いていたが、締め切りに間に合わなくて応募しなかったという話とお宝マンガが 「イラストアルバム 萩尾 望都の世界」 というムックに載っています。 ↓


                イラストアルバム 「萩尾 望都の世界」


 なお、この号の ぐら・こん まんが予備校の月例新人 佳作に 竹宮 惠子氏の 「ここのつの友情」 が表紙を入れて3P、あだち 充氏の 「虫と少年」 が5P掲載されています。二つとも縮小されていて小さいですが。

 Gomi様のコメントで、デビュー作 「夏の日のコーラ」 を描き上げた後描いた作品と言うことが分かりましたので、題名を変えさせていただきました。


 
 最近、古い漫画関係で拙ブログを新規にお訪ねして下さる方が増えて、大変うれしく思っています。作者順、あいうえお順にまとめていなくて見づらいとは思いますが、左のカテゴリのマンガとCOMをチェックすると漫画関係だけ出てきますので、60年代の石森作品や水野作品、またはCOMの書影など、写真のみでもごらんになっていってくださいませ。
コメント (20)
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