私と多分同じ年の方。
「雨柳堂夢咄」 の波津 彬子のお姉さま、1980年に26歳で夭折した花郁 悠紀子さんに興味があったので、夜さんに本をお借りする時リストにあったのを幸い、おねだりしてみました。そうしたらなんとまとめて9冊、花郁 悠紀子さんが出しているコミックスの8割くらいのものをお貸しいただきました。後ないのは2冊くらいです。凄いです。夜さんもお好きだったんですね。1976年から1980年、わずか5年のご活躍でした。
花郁 悠紀子氏のファンサイトの中の コミックス一覧 → ~花に眠れ~ コミックスの表紙写真から収録作品名、あらすじまでたっぷり楽しめます。
花郁さんの絵柄は、大泉サロン (女性マンガ家のトキワ荘みたいなアパートで竹宮 惠子・萩尾 望都・佐藤史生らが集った) の仲間にやはり似ていて、小さい女の子や男性は初期の萩尾 望都氏に似ている。SFは特に佐藤 史生氏に似ているような。幻想的な花が印象深い恋愛ものとかもよかったけど、この方はSF作品がいいなぁ。今も生きていらしたら、どんなSF大作をものしていたか・・・・。
この方、多分私と同じ年。才能のある方が早くに亡くなって、お局やるしかない凡人が100まで生きようか、と言ってる。無常を感じます。
私が読んだのは以下の通り。全て秋田書店のプリンセスコミックスです。
フェネラ 昭和52年(1977)11月30日 刊
「フェネラ」 「わが愛しのフローレンス」 「妖精は扉をたたいて」 の3篇収録
表題作は著者初めての連載作品 133頁 初出:『プリンセス』 1977年 7~9月号 SFのような、ファンタジーのような。
アナスタシアとおとなり 昭和54年年(1979)3月10日 刊
「アナスタシアのすてきなおとなり」 以下、アナスタシアという可愛い幼女のシリーズ4編と「チューリップ・カーニバル」「マーガレット荘の老婦人」収録。
アナスタシアのシリーズは、作家のパパと二人暮しの少女の家のお隣に変わった人たちが越してくる・・・。妖精とか、お伽話に出てくる人たちとか、ファンタジー好きが好きに描いてる感じで同人誌みたいな雰囲気と思っていたら、これが昭和51年(1976)の春のデビュー作と言うことでした。
四季つづり 昭和54年(1979)8月5日 刊
四季にちなんだ4話+1話 最後の 「春秋姫(しゅんじゅうき)」 が印象的でした。
夢ゆり育て 昭和55年(1980)7月10日 刊
花と宝石を描きたくてこね回した結果できた作品たちです。と解説に有ります。コミックス書き下ろし1篇収録。
この人の描く花々は本当に美しい。コミックスなのでカラーページが表紙と裏表紙しかないのが残念でしたが、連載時はそれだけ見てても飽きなかったでしょうね。表題作以下、ミステリーっぽいものが多くて、こちらの才能も後々楽しみな人だったのに、とさらに残念です。
幻の花恋 昭和56年(1981)5月15日 刊
表題作は読みきりとしては長い65P。未発表作品1篇収録。
亡くなった翌年の発刊という事で、「花郁 悠紀子さんのこと」 として巻末に 青池 保子氏、萩尾 望都氏、佐藤 史生氏の3氏の追悼文が載っています。皆さん、花郁さんの才能を本当に惜しんでらっしゃいます。
カルキのくる日 昭和56年(1981)9月5日 刊
ミステリーに探偵ぽいものも絡んだ表題作。本当は単行本にする時に大分描き足す予定だったという。他もミステリータッチ。未発表作品2編収録。
1979年7月のヨーロッパ旅行 不 始末記が載っています。城 章子、萩尾 望都、佐藤 史生、伊藤 愛子、花郁 悠紀子の5名が参加。相当のドタバタ旅行だったらしい様子が面白い。巻末に花郁 悠紀子作品リスト2ぺージあり。
踊って死神さん 昭和59年(1984)9月20日 刊
コメディーっぽいもの5編収録。デビュー前1975年の未発表作品1篇収録。天使、悪魔、妖精、精霊など、作者の好きなものがイメージでたくさん出てくる。
風に哭く 昭和56年(1981)12月5日 刊
SF作品6篇。うち、同人誌発表2編、高校時代の未発表作品1篇収録。2作は「フェネラ」 の関連作品。この人はSF作品の方が面白いな。長生きしてSFを描き続けていたら、萩尾・佐藤氏らと同じ位・・・と思ってしまいます。
白木蓮抄(マグノリアしょう) 昭和56年(1981)11月 刊
日本を舞台にした華麗に花が舞い散る5編。最後に収録の 「緑陰行路」 は商業誌に描かれた最後の作品です。
以上の9冊です。詳細は上記 ~花に眠れ~ に大変詳しいので、興味のある方はぜひ行って見てみてください。
アナスタシアのシリーズの中で出てくる魔法使い(?)の一人、オルバー・ケロムというのがなんとも凄い。目と口と毛が3本有るだけの男か女かも分からない顔なのだが、絶対作者の分身で、何でも知ってるし何でもできるみたい。他の本の作者紹介欄の似顔絵がこのオルバなのです。
以前記事UPしました 「陽の草原の物語」 の塔野 藻裳氏のブログで、古代史講座が始まりました。興味のある方、連載まだ2回目ですが、仁徳天皇の最大の弱点は”女性”だったとか、面白いので読んでみて下さい。 ↓
塔野 藻裳の 漫画な旅路
「雨柳堂夢咄」 の波津 彬子のお姉さま、1980年に26歳で夭折した花郁 悠紀子さんに興味があったので、夜さんに本をお借りする時リストにあったのを幸い、おねだりしてみました。そうしたらなんとまとめて9冊、花郁 悠紀子さんが出しているコミックスの8割くらいのものをお貸しいただきました。後ないのは2冊くらいです。凄いです。夜さんもお好きだったんですね。1976年から1980年、わずか5年のご活躍でした。
花郁 悠紀子氏のファンサイトの中の コミックス一覧 → ~花に眠れ~ コミックスの表紙写真から収録作品名、あらすじまでたっぷり楽しめます。
花郁さんの絵柄は、大泉サロン (女性マンガ家のトキワ荘みたいなアパートで竹宮 惠子・萩尾 望都・佐藤史生らが集った) の仲間にやはり似ていて、小さい女の子や男性は初期の萩尾 望都氏に似ている。SFは特に佐藤 史生氏に似ているような。幻想的な花が印象深い恋愛ものとかもよかったけど、この方はSF作品がいいなぁ。今も生きていらしたら、どんなSF大作をものしていたか・・・・。
この方、多分私と同じ年。才能のある方が早くに亡くなって、お局やるしかない凡人が100まで生きようか、と言ってる。無常を感じます。
私が読んだのは以下の通り。全て秋田書店のプリンセスコミックスです。
フェネラ 昭和52年(1977)11月30日 刊
「フェネラ」 「わが愛しのフローレンス」 「妖精は扉をたたいて」 の3篇収録
表題作は著者初めての連載作品 133頁 初出:『プリンセス』 1977年 7~9月号 SFのような、ファンタジーのような。
アナスタシアとおとなり 昭和54年年(1979)3月10日 刊
「アナスタシアのすてきなおとなり」 以下、アナスタシアという可愛い幼女のシリーズ4編と「チューリップ・カーニバル」「マーガレット荘の老婦人」収録。
アナスタシアのシリーズは、作家のパパと二人暮しの少女の家のお隣に変わった人たちが越してくる・・・。妖精とか、お伽話に出てくる人たちとか、ファンタジー好きが好きに描いてる感じで同人誌みたいな雰囲気と思っていたら、これが昭和51年(1976)の春のデビュー作と言うことでした。
四季つづり 昭和54年(1979)8月5日 刊
四季にちなんだ4話+1話 最後の 「春秋姫(しゅんじゅうき)」 が印象的でした。
夢ゆり育て 昭和55年(1980)7月10日 刊
花と宝石を描きたくてこね回した結果できた作品たちです。と解説に有ります。コミックス書き下ろし1篇収録。
この人の描く花々は本当に美しい。コミックスなのでカラーページが表紙と裏表紙しかないのが残念でしたが、連載時はそれだけ見てても飽きなかったでしょうね。表題作以下、ミステリーっぽいものが多くて、こちらの才能も後々楽しみな人だったのに、とさらに残念です。
幻の花恋 昭和56年(1981)5月15日 刊
表題作は読みきりとしては長い65P。未発表作品1篇収録。
亡くなった翌年の発刊という事で、「花郁 悠紀子さんのこと」 として巻末に 青池 保子氏、萩尾 望都氏、佐藤 史生氏の3氏の追悼文が載っています。皆さん、花郁さんの才能を本当に惜しんでらっしゃいます。
カルキのくる日 昭和56年(1981)9月5日 刊
ミステリーに探偵ぽいものも絡んだ表題作。本当は単行本にする時に大分描き足す予定だったという。他もミステリータッチ。未発表作品2編収録。
1979年7月のヨーロッパ旅行 不 始末記が載っています。城 章子、萩尾 望都、佐藤 史生、伊藤 愛子、花郁 悠紀子の5名が参加。相当のドタバタ旅行だったらしい様子が面白い。巻末に花郁 悠紀子作品リスト2ぺージあり。
踊って死神さん 昭和59年(1984)9月20日 刊
コメディーっぽいもの5編収録。デビュー前1975年の未発表作品1篇収録。天使、悪魔、妖精、精霊など、作者の好きなものがイメージでたくさん出てくる。
風に哭く 昭和56年(1981)12月5日 刊
SF作品6篇。うち、同人誌発表2編、高校時代の未発表作品1篇収録。2作は「フェネラ」 の関連作品。この人はSF作品の方が面白いな。長生きしてSFを描き続けていたら、萩尾・佐藤氏らと同じ位・・・と思ってしまいます。
白木蓮抄(マグノリアしょう) 昭和56年(1981)11月 刊
日本を舞台にした華麗に花が舞い散る5編。最後に収録の 「緑陰行路」 は商業誌に描かれた最後の作品です。
以上の9冊です。詳細は上記 ~花に眠れ~ に大変詳しいので、興味のある方はぜひ行って見てみてください。
アナスタシアのシリーズの中で出てくる魔法使い(?)の一人、オルバー・ケロムというのがなんとも凄い。目と口と毛が3本有るだけの男か女かも分からない顔なのだが、絶対作者の分身で、何でも知ってるし何でもできるみたい。他の本の作者紹介欄の似顔絵がこのオルバなのです。
以前記事UPしました 「陽の草原の物語」 の塔野 藻裳氏のブログで、古代史講座が始まりました。興味のある方、連載まだ2回目ですが、仁徳天皇の最大の弱点は”女性”だったとか、面白いので読んでみて下さい。 ↓
塔野 藻裳の 漫画な旅路