A4サイズのイラスト集です。テレビランド増刊 イラストアルバム ⑥ 昭和53年(1978)7月30日 2刷 (あら、私が入社した年だわ)
94Pのうち、半ページ近くがカラーページです。「ポーの一族」 唯一のムック本という じゃっく(なんで漢字が出てこん ! 惹句) につられて買ったのに、ポーばかりじゃなかったです ま、萩尾 望都様 好きだからいいけど。ポーのエドガーの素敵なイラストもありますが、ゴールデン・ライラックとか、詩画集にあったのやら、百億の昼と千億の夜の阿修羅とか、描き下ろしのイラストなどもあって、出版当時580円なら、お徳でしょう。デビュー前の作品や、デッサンなんかも巻末に載っているのです。
その他、「百億~」 の原作者 光瀬 龍氏 や 中島 梓氏の寄稿文、「トーマの心臓」 の連載時の全扉絵集、とか 「ポーの一族」 の1740年から1932年までの年表なんてのまであります。ファンにはたまりません。
私が興味深かったのは、 「九州時代の萩尾さん」 と題した、マンガ家 福山 康治氏の文章でした。
お二人とも高校時代に初めてお会いしたようでしたが、当時の萩尾氏は、ペンもケント紙も使わずに、大学ノートに鉛筆だけで描いていたというのです。しかも、ぱらぱらと描かれたデッサンや周りに書かれたモノローグのようなアイディアなどでも、群を抜いて上手く、その世界観も現在の 「萩尾 望都」 の世界を既に内包していたというのです。福山氏も再三ペン描きを薦めたそうですが、
以下まま転載
萩尾さんほどの実力の持ち主ならば、すぐにでも雑誌に載るはずである。しかしなかなかペンを持とうとしなかった。まわりのものにはじれったく感じられた。
しかし、今にして思えば、彼女はあの時期にじっくりと方法論なり、自分の世界なりを構築しつつあったのだろう。
大学ノートにギッシリとつまったアイディアの数々、さまざまなキャラクター、現在の彼女の世界は、それらの一つ一つが色々に姿をかえ、昇華していったものであろう。
萩尾さんがペンを持つようになってからのデビューは、あっという間だった。
流石です。私も萩尾 望都を始めて見始めた時から、最初から上手い人だなぁと思っていた。当初は絵柄が 八代 まさこ氏 に少し似ていたが、後で何かで見たけど、当時好きで、影響を受けていたようです。でも、初期作品の 「10月の少女たち」 の中にある洋物などを見ると、やっぱり 萩尾 望都の世界 は 萩尾 望都の世界 で、誰のものでもないのです。
絵柄も、ご本人は変わった、変わったと言っているし、もちろん 「ポーの一族」 の頃と今とは違うけれど、他の長年活躍されている女流マンガ家の方と比べたら、始めの頃と全然違うという事も無いと思うんですけど・・・。
巻末の方に、COM が 「星とイモムシ」 というお題を出した時に描いて、結局締め切りに間に合わなくて出さなかったというお宝マンガも出てました。その時の入選者は 忠津 陽子氏 だったそうです。(!)
後、1度だけ COM に12Pの投稿作品を出したが、落選したとかインタビューに書いて有りました。ぐら・こんを探さないでよかった・・・。
でも、その後すぐにプロとして各少女雑誌や、 COM に掲載されるようになったのですから、前述のペン描きするようになってからは早かった、というのもうなずけます。
やっぱり書き足りない ! 又、萩尾作品をUPする時に参考として、引用させて頂きましょう。
今 市子氏 「B級グルメ倶楽部」 1巻目 ゲット 今晩から読書予定。 るんるん
早く2巻目出ないかな。