むすんで ひらいて

YouTubeの童話朗読と、旅。悲しみの養生。
ひっそり..はかなく..無意識に..あるものを掬っていたい。

ぐるり 早春の旅

2012年03月01日 | 旅行
三重県の伊勢神宮から車で二十分ほど行くと、世界で初めて養殖真珠を育んだ海辺のまちがあります。

この間からハワイのことを思っていたら、きれいな海が見たくなり、ちいさな頃に度々家族と訪れた岬のホテルへ出かけました。

おととしの十月に改装されたモダンな雰囲気のお部屋に入ると。。
正面の窓一面に広がる湾の先に、水平線。
離島を行き交うフェリー。

夜明け前、その光景を携帯で一枚。
すこおし窓を開けたら、ひんやりした風に潮騒が聞こえてきました。





ちっちゃなわたしが、エントランスまで祖母に手を引いてもらい、「えんしょ、えんしょ。」と山道を登ったのが昨日のようです。
あの時も、ようやく上がった部屋の窓の向こうから、広大な海に張り出す崖っぷちの木々や、眼下の青いプールが迫ってくるように感じられて、やっぱり、「わぁー!」と見入ってしまいました。

でも、ここでおどろいたのは、「どこまで続くんだろ~」と息を切らした急な山の斜面が、今行ってみたら、それほどでもない、ちょっとした坂だったこと。
見る人によって、世界の印象はすっかり変わるんだなぁ


翌日は、もう一軒、高校時代に夏休みを過ごしたホテルに立ち寄って、お茶をしました。
ここでも、泳いだプールが三段階に分かれて深くなっていく感覚や、ロビーの噴水の前で交わした会話、吹き抜けの二階から見下ろす人の流れ、ほっこりムードの木彫りのカモや、ダイナミックなシャンデリア、ビーチとプールをつなぐ芝生の丘に座り、花火を楽しんだやさしい夏の夜。などが、次々とよみがえりました。

と、庭のやしの木から、「ほー、ほけきょ。」の一声。
くらん。と、春が転がり落ちたみたいで、胸いっぱいに磯の香りを吸い込むと、さあて、伊勢神宮へと向かいました。


門前町の中ほどで、江戸から明治期の伊勢路の街並みを再現した「おかげ横丁」には、地元の名産店が軒を連ね、おひな祭りの飾りつけも華やかにあしらわれて、満開の桜並木に集うような人々の賑わいでした。

先ほどの山道と同じで、かつて川幅の広さに圧倒された、神宮内の五十鈴川の流れで手を清め、一番奥のご正殿へと続く参道の玉砂利を踏み、両脇に佇むおおきな木の精気に触れ、以前と変わらぬお茶屋さんでお菓子をいただき、日が沈む頃、三重のほうじ茶をお土産に買って、家路に着きました。


この日は、友人のお店で開かれたランチ演奏会も盛況で、また別の友人が挑んだ、サッカーの入魂試合も見事勝利!

思い立って、ひさかたぶりに出かけた鳥羽と伊勢への旅でしたが、今も楽しく生かされていることへの「おかげ参り」になったような気がします。

今日から3月ですね。
身近な人たちが、笑って暮らしているイメージを持って、生活したいと思います。
あなたも、うららかな春を 



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