田んぼの向こうに、友人の家がありました。
バリのお隣、ロンボク島出身の友人は、沖縄の大学を経て、今は日本に住む叔父さんのそばに暮らしています。
そこは、この頃足を運ぶ機会の多くなった、三重県伊勢の、山間のまち。
「まるで(バリ島の)ウブドねぇ」
ウブドは、田んぼや南国の緑が広がり、絵描きさんや彫刻家の多く住む、落ち着いた村です
外れの渓谷では、ゴムボートに乗って迫力満点の渓流下りをしたり、静かな森に囲まれてヨガのレッスンをしましたが、豊かな自然にからだが溶け込んでいくようでした。
これまで、ロンボクの実家や、バリのお家には滞在させてもらいましたが、日本で遊びに行くのは、はじめて。
朝は、小鳥がさえずり、鮮やかな緑の中を、ゆっくり人と柴犬がお散歩していて、
日中は蝉、夕方からはカエルの声、日が暮れると真っ暗闇を星が包みました
でも、なぜか、祖母の田舎で見たようなこの素朴な光景も、やっぱりインドネシア風の新しいものに見えました。
着いた日に、友人と叔父さん、叔父さんの5才の男の子とわたし。の4人で、伊勢志摩スカイラインを走っていると、朝熊山(あさまやま)の頂上に近づくにつれ、1メートル先も見えないほどの濃厚な霧に、すっぽりと包まれました。
せっかくだから、足元に目を凝らして見晴台の階段を上りきると、叔父さんが、
「あー、あんなところに富士山がぁ!」(晴れても見えません)
と、かすみを指差しました。
即、子どもに「あらへんわぁ」と突っ込まれ、愉快に方向転換。
水溜りをよけ、すぐ近くの、朝熊岳金剛證寺を参拝しました。
別世界に来たような境内の蓮池と、杉の大木。
水滴でしっとり重たくなってゆくTシャツ。
長袖を羽織って、ちょうどいいくらいの涼しさ。
ドライブウェイを下りてくると、季節が変わったかのようなまぶしい日差し。
さあ、夏のビーチ目指して、志摩半島を南下します。
半島先端の、遠浅で波のおだやかな、御座白浜海水浴場へ
車を止めると、海の家の軒先にぶら下がる、色とりどりの浮き輪たちが、風にゆらゆらお出迎え
ビーチを散歩して、とうもろこしの焼ける匂いをくぐり、海の家でコーヒーをいただいたら、泳がなくてもその雰囲気だけで細胞が生き生きしてきました。
波の描いた縞模様と、午後4時の海の家。
帰り道に立ち寄った、市後ビーチでは、たくさんのサーファーたちが、気持ちよさそうに波に乗ったり、揺られたり
(遠くの波の上、黒い点々に見える人影。 浜辺はすきすき)
後日、家族と鳥羽の港の花火大会に出かけました
夕方に友人から電話があり、彼らも来ていることがわかったので、だいたいの見物場所を聞き、探しながら歩きました。
ところが、約11 万人の人出にぎわう夏の宵、思ったほどカンタンには見つけられません。
そこは、わたしたちの用意した場所からそんなに離れていないようだったので、ひとまず、宿から下げてきたチェアと飲み物を置いて、また連絡することに。
そして、着いてみると。。
ぴったり後ろにシートを広げ、友人が座っていました。
広い会場の中で、「なぜまた同じ場所に!」と笑い合い、麦茶片手に見上げると、大輪の花火に続く音が、お腹の底まで響いてきました。
かうんせりんぐ かふぇ さやん http://さやん.com/
バリのお隣、ロンボク島出身の友人は、沖縄の大学を経て、今は日本に住む叔父さんのそばに暮らしています。
そこは、この頃足を運ぶ機会の多くなった、三重県伊勢の、山間のまち。
「まるで(バリ島の)ウブドねぇ」
ウブドは、田んぼや南国の緑が広がり、絵描きさんや彫刻家の多く住む、落ち着いた村です
外れの渓谷では、ゴムボートに乗って迫力満点の渓流下りをしたり、静かな森に囲まれてヨガのレッスンをしましたが、豊かな自然にからだが溶け込んでいくようでした。
これまで、ロンボクの実家や、バリのお家には滞在させてもらいましたが、日本で遊びに行くのは、はじめて。
朝は、小鳥がさえずり、鮮やかな緑の中を、ゆっくり人と柴犬がお散歩していて、
日中は蝉、夕方からはカエルの声、日が暮れると真っ暗闇を星が包みました
でも、なぜか、祖母の田舎で見たようなこの素朴な光景も、やっぱりインドネシア風の新しいものに見えました。
着いた日に、友人と叔父さん、叔父さんの5才の男の子とわたし。の4人で、伊勢志摩スカイラインを走っていると、朝熊山(あさまやま)の頂上に近づくにつれ、1メートル先も見えないほどの濃厚な霧に、すっぽりと包まれました。
せっかくだから、足元に目を凝らして見晴台の階段を上りきると、叔父さんが、
「あー、あんなところに富士山がぁ!」(晴れても見えません)
と、かすみを指差しました。
即、子どもに「あらへんわぁ」と突っ込まれ、愉快に方向転換。
水溜りをよけ、すぐ近くの、朝熊岳金剛證寺を参拝しました。
別世界に来たような境内の蓮池と、杉の大木。
水滴でしっとり重たくなってゆくTシャツ。
長袖を羽織って、ちょうどいいくらいの涼しさ。
ドライブウェイを下りてくると、季節が変わったかのようなまぶしい日差し。
さあ、夏のビーチ目指して、志摩半島を南下します。
半島先端の、遠浅で波のおだやかな、御座白浜海水浴場へ
車を止めると、海の家の軒先にぶら下がる、色とりどりの浮き輪たちが、風にゆらゆらお出迎え
ビーチを散歩して、とうもろこしの焼ける匂いをくぐり、海の家でコーヒーをいただいたら、泳がなくてもその雰囲気だけで細胞が生き生きしてきました。
波の描いた縞模様と、午後4時の海の家。
帰り道に立ち寄った、市後ビーチでは、たくさんのサーファーたちが、気持ちよさそうに波に乗ったり、揺られたり
(遠くの波の上、黒い点々に見える人影。 浜辺はすきすき)
後日、家族と鳥羽の港の花火大会に出かけました
夕方に友人から電話があり、彼らも来ていることがわかったので、だいたいの見物場所を聞き、探しながら歩きました。
ところが、約11 万人の人出にぎわう夏の宵、思ったほどカンタンには見つけられません。
そこは、わたしたちの用意した場所からそんなに離れていないようだったので、ひとまず、宿から下げてきたチェアと飲み物を置いて、また連絡することに。
そして、着いてみると。。
ぴったり後ろにシートを広げ、友人が座っていました。
広い会場の中で、「なぜまた同じ場所に!」と笑い合い、麦茶片手に見上げると、大輪の花火に続く音が、お腹の底まで響いてきました。
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