涙が止まらなかった。
メダルの色は関係ない。
大舞台で完璧に滑りきれなかった自分が許せなかった。
「ミスが出てしまったのが悔しいです」。
目を真っ赤にして声がかすれた。
何より、自分の持てる力のすべてをリンクに描けなかった。
浅田は難度の高い技を求めるアスリートだ。
自分の限界に挑み、成功できたら素直に喜ぶ。
逆に失敗すれば悔しがる。
毎年、プログラムの難度を上げる理由は「新しいことに挑戦するのは楽しい」からだ。
姿勢は五輪でも寸分もぶれなかった。
本当、この記事の通りだと思う。
何よりも“ノーミス”に拘って、それが出来なかった事が悔しかったんだろうなぁ。
SPではそれがほぼ達成されたんで、余計に…。
あの演技直後の“涙のコメント”は、何度見ても、こちらまでもらい泣きしてしまう。
初出場のオリンピックで、いきなりの銀メダル。
それがどれだけ凄い事か、十分に分かっているけれど、それでも悔しかっただろうし、見ているこっちも、同じように悔しかった。
SPのように、演技直後、小躍りしてしまうような笑顔が見れればと願ったけれど、それは叶わなかった。
それでも、SP、フリーを通じての史上初3回の3アクセル!!!
足跡は、十分に残したし、拘り続けたJUMPは、極められたと思う。
ただ、皮肉に思ったのは、“史上初”っていう物は、意外と評価されないんだなぁ…って。