【歯顔大笑】

歯を見せて大きく笑おう!

130.【お歯黒べったり】

2012-09-03 | 
【お歯黒べったり】

みなさん、この”お歯黒べったり”ってご存知ですか? お歯黒自体も今は全く見る事もないので、”お歯黒
べったり”と言われたら、お歯黒を塗りすぎたくらいにしか想像できないかもしれませんね。実はこれ暑い夏
にヒヤッと一瞬の涼しさを味わわせてくれる(?)妖怪の一つなのです。

まずは簡単にお歯黒について
江戸時代に既婚女性が行なった化粧の一種で、鉄片を酒・茶・酢で酸化させた液で歯を黒く染めるもの。
ここ”歯願大笑”でも少し書きました。 (お歯黒・・・サイドストーリー


それでは、もう少し”お歯黒べったり”について・・・
歯黒べったりとも言い、妖怪の一種。目も鼻も無い顔に、お歯黒を付けた大きな口だけがある女の妖怪。
人を驚かせるだけで、危害を加えることはないそうです。


さらに詳しく・・・

”江戸時代後期の画家竹原春泉作の『絵本百物語(別名『桃山人夜話』)』に姿が描かれている。詞書には、
「ある人が古い社の前を通ったとき、美しげな女が伏し拝んでいるので、戯れに声を掛けて過ぎようとし
たところ、その女が振り向いた。顔を見ると目も鼻も無く、大きな口でけらけらと笑った。二度と見たく
ないほど恐ろしかった」という意味のことが記されている。また、「東国では『のっぺらぼう』とも言い、
多くは狐狸の化け損なったもの」ともある。

『絵本百物語』のお歯黒べったりは角隠しを着け、美しい着物を着た姿で描かれているので、結婚前に死ん
だ女性の亡霊とも言われるが、角隠しは、もともと浄土真宗信者の女性が寺参りに際して着用する物であっ
たから断定はできない。また、のっぺらぼうは小泉八雲の短編『むじな』にあるように、ムジナ・キツネ・
タヌキなどが人を驚かせるために化けたものであるとも言い伝えられるので、お歯黒べったりもその類とも
考えられる。”  Wikipediaより



考えてみると、お歯黒は一時の流行であり、廃(す)たれてしまうとそれ自体が奇異なものに感じてしまい
ます。だから、今の次代で考えると美白、ガングロ、染髪、脱色、刺青等も何十年、何百年経って、写真
や絵を見ると妖怪やお化けのように思われるかもしれませんね。


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