りん日記

ラーとか本とか映画とか。最近はJ-ROCKも。北海道の夏フェスふたつ、参加を絶賛迷い中。

DVD(舞台)KKP#1『good day house』 感想

2007-11-22 21:28:43 | ラーメンズ - DVD・本・雑誌等レビュー
小林賢太郎プロデュース公演第一作、『good day house』感想です。
ネタバレ含まれますので、未見の方はご注意下さい。









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アマゾン等でレビューを見ると評判はあまりよくないので
期待しないで見たんだけど、思ったよりよかった。
(期待しないで見たせいかな。)


楽しさ、興奮度という点では『TAKEOFF』にはるかに及ばないけど
(『TAKEOFF』を見たのはライブである、というのを差し引いても。)、
舞台としてのまとまりは『good~』の方があるかも。

オムニバス風に短い話を重ねていって、
最後に全員出てきて大団円、という構成が、うまいと思った。


ああ、それにしても、1階の序盤は参ったな~~。

小林くんが自分でやるんならいいんだよ。
延々続くカフェのマスターの一人芝居、
「は~ずかし~な~」のセリフ、
小林くんがやったんなら面白くなったはず。

だけど……
やってる方も苦しかっただろうけど、見てるこっちも苦しかった。
学生演劇やってた友人Kさんと一緒に見てたんだけど、彼女も、
「あぁ……ツラいなぁ、これは……
とうめいていた。
たぶん、やってる方の立場に立っての発言だと思う。

女優さんが登場して二人になっても、どうしても笑えない状況は変わらず、
「うわ、1幕はずっとこんななの? カンベンして……」
と思い始めた矢先、片桐仁、登場!

すげ、何これ、一瞬にして変わるこの空気!
先に登場してた二人が何をしても笑えなかったのに、
まだ一言も声を発してないうちから何このおもしろさ?!

「助かった!!」と思いました。
「地獄に仏!!」ってまさにこのこと。

瀕死の舞台が、彼が登場した瞬間、息を吹き返し、いきいきと動き始めた。

「仁くん~~、待ってたよぉ~~、
やっぱりアンタじゃなきゃダメなのよ~
って、ホントに嬉しかった。

もう大丈夫!って安堵から、もう、足ジタバタさせて喜んじゃいました。
やっぱり天才だよ、片桐仁は。
つくづく思った。

とんでもないこと言われて、飲もうとしてた水を全部吐き出しちゃうっていう
ベタなリアクションも、彼がやるとつい笑っちゃうもんな。

無意味にヘンな顔やヘンな動きする芸人さんって、
アホな小学生男子かよって思ってあまり好きじゃなかったのに、
彼がやると許せちゃう。許す以前に、気づけば笑ってる。
もう、大好きさ。
カワイくてたまりません。




2階。お受験指導塾のリハーサルを誘拐だと勘違いするっていうのは、
コントのシチュエーションとしてはちょっと陳腐だと思った。

けど、塾長役の人や西田さんがうまいので、1階よりは安心して見ていられた。



3階。これはね、もう。好きに決まってます。
何のかの言うことございません。
悔しいけど、artとcan'tにも最後ああやって見せられるまで
気がつきませんでした。
やられました。

片桐>小林っていう力関係の設定のコント、なんか好き。
片桐くんがかっこいい。
『器用で不器用な~』とか『蒲田の行進曲』とか。


どけたキャンバスがパッタン、って倒れるときに一緒にピョン、って
飛び跳ねるときの小林くんの顔がやたら嬉しそうで、カワイかった。



一つ気になったのが、
2階のオチが「入れるよ」「入れるよ」「入れねーよ!」、
3階のオチが「できてる!」「できてる!」「できないの!」
と共通したパターンなのに、1階はそこから外れていること。
「(パンダの照明が)つくよ!」「つくよ!」「つかないよ!」とか、
小林くんならなんぼでも思いつきそうなものなのに。
全部統一しなかったのはなんでだろ。



そして4階。
これもなー。
アメリカ育ち?の大家さん、片桐くんがやったんなら面白かったんだろうけどなー。
残念なことになってる。


あとね、これは舞台の出来とは関係ないことだけど、
収録の際のカメラワークというか、編集のときのカット割りといった方がいいのか、
とにかくそれが悪すぎる!

セリフしゃべってる人の顔を機械的に追ってるだけじゃん、ほとんど。

1~3階のときもそう思いながら見てたけど、
登場人物が全員出てくる4階では、見ていてホントにそれがストレスフルだった。

『ビル訓』を読み上げる大家の顔映したってしょうがないんだよ、
それを聞いてる住人たちのリアクションこそが芝居の中心でしょ?

表情捉えることも必要かもしれないけど、もっとひいて、
舞台全体の様子がわかるカットも入れてくれないと。

Kさんも怒ってたぞ。


ちなみにKさんがもひとつ怒ってたのは、大ラスト。
「何で最後片桐君で終わんないの~!
よりによってあのカフェのマスターじゃ、終わったって気がしないよ~、
ああ~、モヤモヤする~~

ハハハ、気持ちはわかる


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え~す~ぴ~~~(号泣)

2007-11-13 01:01:27 | ラーメンズ - DVD・本・雑誌等レビュー
開始を楽しみにしていたのに、先々週第1話を録画したまま、
放ってあった、フジテレビ土曜のドラマ『SP』。


12月放映分は片桐くんも出演ということで、おっこりゃますます見逃せない、
と今日その第1話を見ようとしたら。


なーぬー、20分遅れで番組開始だとーう!!


ああー、うかつだった、バレーの延長かぁ……くううーっっ


最後20分が録画されてなかったです。。。

でも見ましたよ、一応。


『踊る~』を彷彿とさせるハラハラ感、緊張感、
そして素人をしてリアルっぽいと思わせる細部へのこだわり
(直属の部下への指示なのにですます体で話してたりとか。
ホントにリアルなのかは知らないが)
がいいね。

逆に、組織の硬直さかげん、めんどくささかげんを描くのは
『踊る~』でさんざん見せられたからもういいや、って思ったし、
犯人の見せ方も『踊る~』と同じで、デジャヴ感じすぎちゃって
冷めちゃったな。

あと、『踊る~』独特の脱力感がなかったね。
あれ、好きだったんだけど。

でも、井上の超能力めいた能力など、新しい要素が面白く、
第2回を見るのが楽しみです。

(第2回はちゃんと録画されてると思うの。
延長時間ちゃんと見込んで時間設定したし。)


でもあれだね、このドラマがヒットしたら(いや、ヒットしなくてもかな)、
ザ・ムービーだかってつっまんなーい映画作っちゃって、
押しつけがましい大がかりな宣伝しまくって、
メディアミックスだかなんだか知らないけどお祭り騒ぎに仕立て上げちゃうんだろうね、
フジテレビのことだから。


あれ、キライですよ、私。

宣伝だけで見る前からお腹いっぱいになっちゃうし、
たいていはそのわりに中身が伴わないんだもの。

『踊る~』も、テレビシリーズのときは大好きだったんだけどなー。
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ラーメンズ『雀』 感想

2007-06-01 23:11:06 | ラーメンズ - DVD・本・雑誌等レビュー
ラーメンズ第10回公演 『雀』

脚本・演出:小林賢太郎
出演:ラーメンズ(片桐仁・小林賢太郎)

お時間様/音遊/プレオープン/許して下さい/人類創世/ネイノーさん/男女の気持ち/雀


ネタバレあります。未見の方、見る予定のある方は続きを読まないことをおすすめいたします。







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なんで! こんな! 編集! 怒るよ! ちょっと! もう~~~!!

って話を始めるとそこから先に進めなくなる気がするので、やめます。
腹立てたって、改訂版のDVDがリリースされるわけでもないし。
なんでこんなことになったのかって知りたいけど、知ってどうすんのっていわれたらそれもそうだし。
怒らない、怒らない…………だー、もうっっ。覚えてろよっっ…………怒らない、怒らない……



気を取り直して。
DVDのパッケージに、「小林賢太郎、壊れる」と書いてあったので、ほう?と思ったけど、そうでしたか? 
別に壊れてないよね。

『ネイノーさん』や『男女の気持ち』の小林くんのことを指してるのかな?

確かに『ネイノーさん』は、それまでのパターンだったらネイノーさん役は仁くんの方だったかもしれませんね。

私の勝手な想像だけど、最初に本を書いたときは、ネイノーさん役は仁くんだったんじゃないでしょうか。
実際に演ってみて、なんか新しい要素を持ち込みたくなって、それで役をひっくり返してみたんじゃないかなぁ。
勝手な想像ですけどね。

それはさておき、『ネイノーさん』の仁くんが、大好きです。
やさしんだもん
自分から質問しておいて、返事を聞かないネイノーさんに、「聞けよ!」とか言わないで、「違うところに興味が行っちゃったんだねー…」と優しく見守る仁くん。

相手のボケをパシーン!と打ち返さないで、いったん受け止める、この感じが好きなんです。
受け止めてからやんわり投げ返すもよし、受け止めるだけで投げ返さないのも、またよし。
(同じ理由でおぎやはぎのコントや漫才が好きです。気持ちがほっこりする。

もちろん『ネイノーさん』の場合は、小林くんの書いた台本がそうなってるから仁くんがその通りに演じてるだけなんだけど、実際の仁くんもそういうたたずまいの人なんじゃないかな、と思います。

エレ片のラジオ聞いてると、そう思う。
やついさんの言うことやリスナーからのメール、たいてい「ああ…ねぇ~…そうだねぇ……」とか「わかるな~」とか、受け止めてくれてる。
「えぇーっ、それはないよ!」と真っ向から否定すること、絶対しない。

一言一言に必ずパシン!とツッコミを入れる今立さんと好対照で、仁くんがいてくれて何か言ってくれると何だかホッとします。
(今立さんは自分の役割としてツッコんでるんだってこと、わかってはいますけどね。)

(エレ片の話が出たので一つ脱線。
そんな仁くんのトークに癒されたくて聞いているのに、若いオンナノコたちのゲストが来ると、仁くんほとんど一言もしゃべってくれないんだ、これが
そこがまたかわいんですけどね
今週は公演後の生放送で疲れてたのかもしれません。)


『男女の気持ち』で、小林くんが自分の容姿のことを「まぁまぁかっこいい」と言うところ。
言い得て妙だ!と感心しちゃいました。

私たちファンは小林くんの才能や感性や知性の素晴らしさも知っているから、小林くんのことを「めちゃめちゃかっこいい!!」と思ってるけど、そういう内的要因を外して容姿だけを見れば、たぶん小林くんてまさに「まぁまぁかっこいい」。

自分の容姿のレベルをよくこう的確に把握できるよこの人。


最後のコント『雀』、2個目の鳥笛(っていうのかな?)を小林くんに見つかった仁くんの「だぁって~」、かわいっ

稽古の時、そこの「だって」はもっとかわいく!とかって小林くんが演技指導するのかな。なんかいろいろ想像(妄想)して、ニヤニヤしちゃいます。




結局漢字三部作はすべて、最後にホロッとせつないコントを持ってきたんですね。

そして11thから15thまであって、一人でやって、それからまた16th TEXTのあのラスト。

還ってきた、ということなのかしら。
やっぱりこれがやりたい(しかも二人で)、と思ったのかしら。

その辺のことは、POTSUNENを観て(届いたのにまだ観れてません)、TEXTもまた観て、なんなら『銀河鉄道の夜』もまた読んで、もう一回よく考えてから、何か書けそうだったら書きたいです。
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ラーメンズ『鯨』 感想

2007-05-27 21:49:28 | ラーメンズ - DVD・本・雑誌等レビュー
ラーメンズ第9回公演『鯨』

脚本・演出:小林賢太郎
出演:ラーメンズ(片桐仁・小林賢太郎)


ネタバレありますので、未見の方、見る予定のある方は本文はお読みにならない方がいいかと思います。




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「せつない」要素が目に付くコントが多いな~、と思いました。『器用で不器用な男と不器用で器用な男の話』はもちろん、『超能力』とか、『絵かき歌』とか、みんなせつない。

たぶん、『TEXT』を見てからこっち、いまもまだ私の中の「せつないスイッチ」が入ったままになってるからだと思います。せつない部分に敏感に反応してしまう。

『器用で不器用な~』は泣きました。

仁くんが頭の上にトイレットペーパーを載せてるの、最初は不審に思ってました。何でこんなことしてるんだろう、この作品は出オチで笑わせるような種類の作品じゃないんじゃない? トイレットペーパーは必要ないでしょ? と思いながら観ていた、ら……

ああ、どうしてこういうこと思いつくんでしょうこの人は。

トイレットペーパーヒラヒラ飛ばしたら、すごく悲しく見えてヒトは感動するだろう、なんてどんな方法論でどんな方程式を用いたらそういう結論が出てくるんでしょう。

アタマん中どうなってるのかなぁ。

飛んでるペーパーを観て観客の人たちは笑っていたけど、あそこ、笑うところですか?
「せつないスイッチ」入ってるヒトだけ?笑うより先に感動するのは。
笑いが沸く中じゃなくて、シーンと水を打ったように静かになってる中であのシーンを観たかった、と思っちゃった。(あっ、ちなみにダジャレじゃないですから。本当に違いますから!)

そこ以外にも、「ここはそんなに笑うところじゃないでしょ~」とか「そこ拍手要らねぇ!」とか、逆に「あれ?ここは笑うところだよね?」と思ったところが何か所かありました。

この収録のときのお客さんたちと私のツボが少しずれているのでしょうか。観てて気になってしまい、ちょっと残念でした。
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ラーメンズ『TEXT』 感想 その2

2007-05-24 00:52:06 | ラーメンズ - DVD・本・雑誌等レビュー
ラーメンズ第16回公演『TEXT』、感想の続きです。長くなったので二つに分けました。

作・演出:小林賢太郎
出演:ラーメンズ(片桐仁・小林賢太郎)

ネタバレあります。かなりのネタバレです。未見の方が読むと、興を削がれること著しいです、おそらく。観る予定のある方は本文は読まないでくださいね。



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各コントのタイトルは筆者が便宜上勝手に付けたタイトルです。ご承知おき下さいませ。


『条例の街』

その昔、『ドリフの大爆笑』というコント番組がありました。『8時だよ!全員集合!』より好きでした。この中で、志村けんと桜田淳子が二人でやる、『もしも妻が○○だったら』というコントがあったんです。例えば、『もし妻が宝塚ファンだったら』と前フリをしておいて、妻役の桜田淳子がすべてセリフを宝塚の舞台風に言い、夫役の志村けんがそれに振り回される、というふうな。

それを思い出しました。

これ、いかにお題に合った、それらしいセリフとそれらしい演技ができるか、というところにすべてかかってると思うんだけど、さすが小林くんの台本と仁くん・小林くんの演技。

ものすごくはまっていましたね。

特に『ハリウッド条例』と『ミュージカル条例』。同じような感じになっちゃうんじゃないかと思ったけど、そんな心配、まったく無用でした。

うまいな~。ほんとうまいね。

『ハリウッド条例』の仁くんなんか、あの容姿・あのキャラ、そのまんまでハリウッド映画出られるよね。ハリウッド映画が無理でも、特効野郎Aチームのメンバーには絶対なれるよ、うん。(ん?)

『ミュージカル条例』のとき、崖から落ちそうになるジャックの手を仁くんがつかむシーン。あれかっこいいですね! ピンライトなんか当てちゃって! そして関係ないけど、『仮面ライダー電王』の、イマジンが現世に現れるときの現れ方(上半身は地面から現れ、下半身はその上に空中からぶら下がる)を思い出しちゃいました。すいません、『電王』を見てる人しかわからない上に、ほんとにものすごく関係なかったです。

(関係ないついでに、『電王』面白いですよ。ここ数年の特撮ヒーローものの中では秀逸かと。設定がややこしいんで最初ちょっと難しいけど、キャラクターがいいしライダーのコスチュームもかっこいいし主人公の男の子がかわいい。18才なんですよ すいません。日曜朝八時から。テレ朝系列。イヤ、ほんっとすいません……)

舞台のお芝居ってミュージカルもストレート・プレイも全然見たことないんですが、ああいう演出?というか見せ方?はよくあるものなんですか? それとも彼らの発明? 発明だとしたら、すごいよね……どうなんだろ? 舞台に詳しい方、教えていただけませんか?

最後、『言葉禁止条例』で、サイレンが鳴って連行されるじゃないですか。二人とも一言も声を発してないのに、何で??ってわかんなかったんだけど……

公演を最後まで観たら、「ああ!」って。

(最後まで観たけど「ああ!」ってなんなかったわ、という方のために、一応、野暮を承知でご説明を。最後のコントで、常磐が列車の中で読む新聞に、「アジアの小国、言葉禁止条例に国民がクーデター」っていう記事が載っているんです。強盗しようとして爆弾持ってたのをクーデターと誤解されたのか、強盗の話をしていると観客は思いこまされてたけど実際はクーデターの相談だったのか、どちらかはわからないけど、とにかく二人はクーデターを企てている容疑で逮捕されたんですね。)

こういう、「ん?」と思わせといて、忘れた頃になってさりげなく謎解きをしてくれるって、好きだな~。もっとも、最初観たときは謎解きしてくれてるって気がつかなくて、二度目で「ああ!」ってなったんだけど。すぐに気づきたかったです

ここに限らず、今回の公演はあるコントでの伏線が別のコントで効いてくる、というのが随所にあって、大好き。単独の作品のようで、実はそれぞれ分かちがたくつながっている、という。ものすごく嬉しくなる。


『ジョッキー』

う゛ぉ~、ギリジンだ~、ギリジンだ~!! と最初観たとき喜んだんだけど、二回目に観たら、これはギリジンよりも父さんだな、と思いました。どこがどうギリジンじゃなく父さんなのかは、うまくいえません。要するにギリジンと父さんの違いなんだけど……うーん……やっぱうまくいえない。

とにかく、これはギリジンじゃない、父さんだ!と思ったです。イヤ違う、ジョッキー馬坂仁でしたな。

これは幕間、というか、休憩、というか、そういったら仁くんにすごく失礼ですが、いままでのが全部、観る側に頭を使うことを要求する作品ばかりだったので、ここらでちょっと休憩がてら、バカでも観て気楽に笑ってください、という小林くんの観客に対する気遣いかと思ってました。(どんだけ失礼なの、仁くんに)

だけど! これすら! 最後の作品につながっていくんだよ~(泣)。すべてが最後に収束していくんだよ~(泣)。もう、油断も隙もないんだよ~(泣)。何一つ信じられないんだよ~(泣)。小林くんのバカ~(泣)。


『銀河鉄道の夜』

これですよ。

カネムラですよ。

常磐ですよ。

写植工でお祭りで、なぜか上着がびしょびしょで牛乳が来てなくて、ずっと一緒に行こうな、ですよ。


もう、泣くしかないですよ。 
あーもう、こんな顔文字じゃ物足りない。どうしてもっと号泣してるのがないのだ。


とにかくさー……

なんで……こんな……うわーん

コント屋でしょー。ひと笑わせてナンボでしょー。泣かせてどうすんのよー。うわーん


どこから思いついたんだろう、『銀河鉄道の夜』をパロディにしようって。しかもパロディって、ヒト笑わせるもんでしょ? なのに結局原作と同じに泣かせちゃうって、何よー、もー 反則だよー 

この作品の最初からずっと、小林くんが異様に淋しげな表情なの。胸が締め付けられるような、辛そうな顔なの。あー、いま思い出しても

一回目に観たときも泣けたけど、本家『銀河鉄道の夜』改めて読んでからまたこれ観たら、もうせつなくてせつなくて。

未読の方は、立ち読みでも何でもいいからぜひ読んでください。読んでからもう一度『TEXT』を観てください。小林版『銀河鉄道の夜』。いろんなこと……考えちゃうと思います。考えちゃって、せつなくなると思います。ぜひ!



ふといま思ったんだけど、小林くんはどういう意図でこの作品を書いたんでしょうね。
彼は自分のことを「コント屋」だと、「どうしたらひとは笑うか」を常に考えて、その方法論に則ってコント書いてるっていってますよね。

だけど、この作品は明らかに、ヒトを笑わせようとはしていない。いや、笑わせようとはしてるかもしれないけど、それよりも重点を置いているのは、ヒトをせつない気持ちに、悲しい気持ちにさせよう、という方だと思うんです。

どうしてなんだろう。

『演劇ぶっく』のインタビュー読んでも、そのあたりのことはよくわかんない。

小林くんのソロライブやプロデュース公演をまだ観ていないので、観たら何かわかるかな。

それとも、これからの小林くんを、ラーメンズを見てたらわかるのかな……

『TEXT』はラーメンズのターニング・ポイントになる作品のような気がします。

いや、ターニング・ポイント、というか……『TEXT』がきっかけで、ラーメンズにターボ・エンジンが付いた!みたいなことになるような。

うーん…なんてわかりにくい例え……

延々書いてきて、最後はグダグダ……もう寝ます……

読んでくださった方、どうもありがとう……

とにかく素晴らしかったですよね……ね……  ……はぁー(何なのいったい)
コメント (6)
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ラーメンズ『TEXT』 感想 その1

2007-05-24 00:41:31 | ラーメンズ - DVD・本・雑誌等レビュー
ラーメンズ第16回公演『TEXT』(先日NHK・BS2で放送されたもの)、感想です。

作・演出:小林賢太郎
出演:ラーメンズ(片桐仁・小林賢太郎)

ネタバレあります。かなりのネタバレです。未見の方が読むと、興を削がれること著しいです、おそらく。観る予定のある方は本文は読まないでくださいね。



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各コントごとに付いてるタイトルは、便宜上筆者が勝手に付けたものです。


『社鬼』

二人が交互に「五十音表」を読みあげる、その最初のセリフを聞いた瞬間からもう、「あぁ~っ、ラーメンズだぁ、“テキスト”だぁっっ、うきぃっっ」と心の底からこみ上げるものがありました。おそらく全国一千万のラーメンズファンみんながそうだったんじゃないでしょうか。ね?
「…あ・い・う・え・お」「…か・き・く・け・こ」
二人がこう言ってるだけで、もう嬉しい。ラーメンズのライブが始まったんだ、“TEXT”が始まったんだ、ってことを実感する。この先めくるめく言葉遊びの世界が待ってることが予感されて、ワクワクする。まだ何も面白いことは言ってないのに、にやにやしちゃう。そんな始まりでした。

うまいな、と思ったのが、役が替わるとき、相手がしゃべってるうちから、もうクルクルと回って替わり始めるところ。普通だったら相手がしゃべり終わってから替わると思うんだけど、たぶんそれだとテンポが悪くなる。相手の最後のセリフがまだ終わらないうちに、もう一人が次の役になりおわってることで、場面の転換が無理なくスムーズにいってる、さすが~と思いました。

オチもよかった。うまくまとまって、気持ちがいい。ナイスパット!



『ドラマチックダジャレ』

のっけからナンですが(ごはんじゃなくて。なんちて)、私、ダジャレ嫌いです。イヤ、ほんとに。夫も時々いいますが、舌打ちしたくなるほど嫌いです。まず、返し方がわかんない。笑ってやればいいの? でも笑えるダジャレってほんと少ないよね。おぉ~うまい!って感心してやればいいの? でもうまいダジャレってめったないよね。つっこめばいいの? でもなんて? そして、そうやって相手が困惑しているのに、いった本人はにやにや笑って満足顔。会話中なのに勝手に自己満足すな!こっちはテンション下がるんじゃ! ……と、そんなに怒らなくても、と自分でも思うくらい、ムッとしちゃう。それほど嫌い。

な~の~に~。小林くんがダジャレをやるとどーしてこんなにかっこいいの! やるなぁ! チクショウ!

四篇ありますが、どれも同じパターンのようで実はそれぞれ全然違う構成。
一番目の冒険家と商店街再生プロデューサーは、お互いのセリフはまったくリンクしない。ただ同音異義語という点だけでつながっている。
二番目の宇宙生命体対策本部の隊長とサラリーマンは、まったくちがうシチュエーションでそれぞれがしゃべってるはずなのに、なぜか会話が噛み合って?いる、という形。
三番目の定年退職前日の刑事とモテない男は、まったくちがうシチュエーションで発しているのに同じ言葉になるというパターン。
四番目の友達と携帯で話している男と鯉カレーを作っている男は、それぞれちがう人と話しているはずなのに、組み合わせると会話が成り立っている。

「同音異義語」という着想は同じなのに、こんなにパターンを変えて作れるなんて、小林くんてほんとにすごい。

暗転してるあいだに、小林くん、ガッツポーズしてたじゃないですか、何度か。だよねぇ、と思いました。

慎重に慎重に、ぬかりなく伏線を張っておいて、最後カチッカチッと音をたてるがごとく、あるべき言葉があるべきところに収まっていく快感!

観てる方がこれだけ気持ちいいんだから、作って演じてる方はさぞかし気持ちいいことでしょう。そりゃ出るわな、ガッツポーズ。

仁くんは大変だったろうなぁ、セリフ覚えと稽古。
小林くんには全体が見えてて、こうあるべき、というのがはっきりわかってるから大丈夫だろうけど、できあがったあのホンを「はい」って下ろされて演じる方はユルくなかったと思います。
小林くんは仁くんのこと、「よしよし、よくやったよくやった」ってほめてくれたかなぁ。頭なでなでしてくれてるといいなぁ。(何の妄想)



『透明人間と不透明人間』

これね……最初観たときは何も考えず、あはあは笑って観られたんです。

「おまえ…バカだもんなー」といわれた小林くんが仁くんのおでこをコツンとやるところに萌えたりしながら、何の屈託もなく楽しんでました。

(余談だけど、あそこはほんといいよね。萌えさせようと思ってやってることなんだろうな、とわかってはいても、まんまと萌えちゃうよね。あれね、よく観ると、小林くんがコツンとやる前に、もう仁くんはおでこをちょっと前に出して迎えに行っちゃってるんだよね。そこがまたかわいいでございます。)

ああ、何の悩みもないあのころが懐かしい。

……イヤ、何の話かというとですね。この公演を最後まで観てから、もう一度この「透明人間」コントを観ると。




せつないの! ムチャクチャせつないの! 




「透明人間は存在する」「しかもそれは自分」ということを証明されちゃった仁くん。
「そっかー、オレは透明人間なのかー♪」ってニコニコするの。



せつねー!



もうこれを観ても、心からは笑えない……はぁ……
こんなにせつないものを観たのは久しぶりです。何以来だろう。全然思い出せない。あぁ~、せつないよぅ。

「透明人間てのはみんなの心の中にいるんだ!」

うん、そうよ!そうなのよ、仁くん!私も信じてるわ!って普通にシンパシー感じてこのセリフ聞いたりして。違うだろ、自分って思いつつ。はぁ~~



長くなったので2本に分けます。coming soon!
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イヤ、百円玉だよね

2007-05-15 09:45:24 | ラーメンズ - DVD・本・雑誌等レビュー
昨日から始まった、『シャキーン!』(NHK教育、朝7時から)。

ジュモクさん、顔がモニターなのはいいけど(いいのか)、胴体はなぜ樹木?

『答えはない』の歌、仁くんが歌ってるんだったらよかったのに。あの人形は誰なんでしょうね。

てんかちゃんが叩きまくる車のクラクション、あの民放番組のパクリだ!とかいわれないんでしょうか。大丈夫でしょうか。ねぇ? 誰だってあれ思い出すよね? ねぇ……

そんな理由でレギュラー化されなかったら悲しいよ。
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『椿』 感想

2007-05-11 21:55:55 | ラーメンズ - DVD・本・雑誌等レビュー
作・演出:小林賢太郎
出演:ラーメンズ(片桐仁・小林賢太郎)

時間電話/心理テスト/ドラマチックカウント/インタビュー/心の中の男/高橋/斜めの日/日本語学校アメリカン/悪魔が来たりてなんかいう


ラーメンズ第8回公演『椿』の感想です。

(以下ずっとネタバレ。ご注意を)



*******************************************************

「時間電話」
話自体はそんなに斬新なものじゃなく、SF小説のタイムパラドックスものではよくあるネタだな、と思いました。未来で自分たちに何か大変なことが起きているみたい、逃げたいから現在を消そう、というのはそれ、自殺と同じことだよね……


「心理テスト」
何を言われても、「そっかー、じゃあしょうがねぇな~」と受け入れる仁くんがかわいい。オチが好き。好きっていうか……決まってて気持ちがいい。「ナイッシュ!」と声かけたくなる感じ。

小林くんは下ネタやるの嫌い、とどこかで読んだ気がするけど(『怪傑ギリジン』でも、仁くんが下ネタを言ったあと「あとで怒られる」って言ってたし)、『時間電話』ではズボン下ろそうとしてたし、この『心理テスト』でもおばあさんもてあそんで捨てたって。このころは嫌いじゃなかったんでしょうか。言ってもいい下ネタとダメな下ネタがあるのかもね。


「ドラマチックカウント」
これ、すごい。すごいよね。
前フリ含めてちょっと無理があるんじゃ、ってところもあるけど、その無理のあるところを逆に笑いにしちゃってるのもすごい。(仁くんが突然「マミー!」って叫んで飲むところとか。あそこが一番笑いが来てた。)

仁くんのセリフが関西弁だったのはなぜだろう、と思っていま見返したら、「ム!メモや!」というところ。ここだけだった、必然性があるのは(笑)。


「インタビュー」
大物気取りの態度が鼻につくロックスターの(と思われる)男のところに、ライター見習いの青年がインタビューに来る。……っていうこのシチュエーションだったら、ロックスターがボケ役、インタビュアーがツッコミ役になるのがふつうだと思う。ロックスターの勘違いぶり、小林くんのロックスター風の大げさな演技を笑うパターン。(ドランクドラゴンにそういうコントがあった。)
だけど小林くんはそうしない。ボケ役とツッコミ役をひっくり返す。ラーメンズのコントが他のコントと一線を画すのは、こういうところからも来るんだなぁ、と思います。

小林くん、こんな声も出せるんだね! いったいどれだけ引き出しあるんだ。怒鳴るときも笑うときもアドリブっぽいセリフのときもずっとこの声を保ってるのがすごいと思った。

ケーキのイチゴを食べて「赤い」というの、仁くんのアドリブなんでしょうか。ここだけ、何回言っても小林くん笑ってましたね。


「心の中の男」
うーん。なんか。こう。もうひとつ。練れてない感じ。

関係ないけど、同じ職場の男の人をデートに誘う場合、会社の前で待ち合わせはないよね。男が期待してたようなことじゃなかったんじゃないの、ちよこさん。


「高橋」
セリフ、よくかまないな~。あんだけ高橋高橋言ってるのに。「たなはし」や「たかなし」が単に「高橋」の一バリエーションにしか聞こえなくなってくるから不思議。それにしても、「たかは・しこたろう」って(笑)。


「斜めの日」
仁くんがかわいい~♪ 「だろうがよう!」がかわいい。おっちゃんこ座りして泣きじゃくるのがかわいい。「早退してきたもんなー」でとったポーズを小林くんが笑ったら、嬉しそーにもう1回同じことやるのがかわいい。小林くんを笑わそうとして(観客を、じゃなく。そうとしか思えない)、汗びっしょりになってヘン顔する仁くんを見守る小林くんの目が優しい。


「日本語学校アメリカン」
来た! 日本語学校! アメリカ篇!

いいな~、このたたみかけ。どんどん加速していくのがたまんない。
「ごせいばいしきもく(御成敗式目)」が「ごせんえんばいすこー(5000円bicycle)」 になるまではいいとして、その先、「ごせんえんばいにしてかえしてくる(五千円倍にして返してくる)」まで行くのが、小林くんだな~と思いました。

昼間、これをパソコンで見ていたとき同じ部屋に子供がいたんだけど、全然聞いてないと思っていたのに、数時間たってから「うんけいかいけいてんきよほー」とか「おうがいいぬがいべすとがい」とか口ずさんでて、びっくりした。声に出して読みたい日本語。
最後の「螺鈿紫檀五弦琵琶!(らでんしたんのごげんびわ)」なんかも、気持ちいい。
日本語学校のCDほしくなっちゃったよ。そこまではいいかなーと思っていたのに。



「悪魔が来たりてなんかいう」
二人の汗がすごくて、そっちの方が気になっちゃった。仁くん、顔がかゆそう。
前半もうちょっとつまめば、結婚式の余興に使えるな、これ。


それぞれ独立したコントだけど実は隠しテーマでつながっている、みたいな構図はこの頃はまだできてなかったんですね。逆にバラエティに富んだ内容になってる。短いのが多いし、初心者のためのラーメンズ詰め合わせセット、といった印象でした。
NHK『爆笑オンエアバトル』に出てた時期と重なってる? テレビ用につくったコント、という感じがするのが多いんだけど……

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『百色眼鏡』 感想

2007-05-09 23:07:45 | ラーメンズ - DVD・本・雑誌等レビュー
百色眼鏡』見ました。DVDを買ったわけではないけど。すみません。
無料動画サイトにあったので。すみません。何日か前に、「無料動画サイトにアップされていても、ソフト化されてる映像は見ない」とかなんとかエラソーなこと言ってた人がいるような気がするけど。すみませーーーん!!

だってだって。脚本が小林くんじゃないし。椎名林檎は別に嫌いではないけど特にファンというわけでもないし。いま見るのをガマンしたところで、じゃあちゃんとDVDを購入するのはいつになるのかって言ったら、優先順位はかなり低くなっちゃって、ほんとに買うかどうかわかんないし……

これと内容がリンクしている、という『LENS』は買いますから! それどころか、今回『百色眼鏡』見て、『LENS』は是が非でも買おう! という気になりましたから! だから許してね! ね! ね!


……と自己満足的言い訳をくだくだしく述べて気が済んだところで(読み飛ばしてくださってけっこうです)、『百色眼鏡』、感想です。 


監督:番場秀一
出演:小林賢太郎、小雪、大森南朋、椎名林檎

椎名林檎の3rdアルバム『加爾基 精液 栗ノ花(カルキ・ザーメン・クリノハナ』に先駆けて発表された短編映画で、このアルバムの世界観を映像で表現した作品、ということだそうです。

ということですけどやっぱり、長いプロモーション・ビデオとして観た方が満足できるんじゃないかなぁ。映画として鑑賞するには、ちょっと脚本にアラがありすぎる気がします。

(以下ネタバレあり。ご注意を)




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だって内容スカスカなんだもん。40分の短編なのにここまでスカスカって。そりゃ、筋立てには大して重きを置いてなくて、要するに「乱歩っぽい」世界をつくりたかった、ってことなんだろうけど。

耽美で淫靡でエロティックで妖艶で、夢と現実の区別が付かなくて、めくるめいてて、ああ、もう、何が何だか……!!

……って感じにしたいんだろうな~って意図はすごく伝わるけど、「したい」だけに終わってる感じ。「なって」はいない気がする。

筋立てに説得力がないからです、まず。なぜ大森さん(役名はちがうけど)は小雪(役名はちがうけど)の本名を知りたいのか。小雪はなぜ小林くん(役名はちがうけど。ああ、うるさい)を誘惑しようとするのか。小林くんはなぜ夜の女・椎名林檎(役名はちがうけど。っていうか名前出てこないけど)ではなく、昼の女・小雪を選んだのか。っていうかほんとに選んだの? じゃあどうして昼の女も夜の女も両方消えちゃったの? 昼の女は選ばれたんだから消える必要ないんじゃないの?

ストーリー中で必ずしもすべてのことを説明する必要はないけど、ここまで観客を置いてけぼりにされたらついていけませんよ~
うわ~、淫靡だわ、耽美だわ♪って喜ぶ気にもなりませんよ~

それと、淫靡担当のはずの夜の女(椎名林檎)は、見た目はいい雰囲気なのにしゃべりだしたらがっかりだしね。ちっとも妖艶じゃない。セリフ棒読みで。女優さんじゃないからしょうがないかもしれないけど。

小林くんも、もっとこう、自分が現実の女に惹かれてるのか夢の中の女に惹かれてるのかわからなくなって、昼間は小雪のところに通い詰めちゃうし、夜になったら椎名林檎をのぞきに行かなきゃならないし、ほとんど眠れなくて、どんどん憔悴していって、夢と現実の境目がわからなくなって、ああもう、オレはどうなっちまうんだ……いや、どうなったっていい……このまま一生夢から覚めなくたって……みたいな脚本・演出だったらよかったのに。最初から最後まで淡々としすぎじゃないですか? 頬こけさせて憔悴する小林くん……見たい


……とさんざんけなしたので今度はほめよう。

映像、きれいでした。小林くんがのぞく部屋の中、すごくきれい。そしてその映像にかぶさる椎名林檎の曲が雰囲気ピッタリで、とっても素敵。らんぽーっっ!って感じ。


そして!なにより小林くん~~~
メガネに、袴。あの格好、元々好きなんですよね~♪書生姿っていうんでしょうか。上は着物で、下は袴はいて、着物の下にはボタンが付いて首の詰まった白いシャツ(このシャツにも名前があるんだろうな)。着物の袖が短めで、シャツの袖がにょきっと出てるの。
似合う~~~素敵

小林くんプロデュースの『LENS』という舞台は同じ設定だということなので、絶対近いうちDVDを買おうと思います。さっきもいったけど。

小林くんの「天城探偵」をいっぱい観たい~♪

あ、そうだ、わかった、金田一耕助の格好といえば一言でわかりますね、書生姿。

そういえば、本筋とは関係ないけど、重要な小道具である「耳かき」。あの耳かきさー、金属製だよね…? ちっこーい画面で観たから定かじゃないけど。金属の耳かき……怖くないですか? 決してほじられ心地のいいもんじゃあるまいに、と思ったです。






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(ネタバレ終わり)

結局やっぱり、「ストーリー」としてはなっちゃいないけど、「椎名林檎の3rdアルバムの世界観を表現している映像作品」としてはとても楽しめました。なんて、肝心のそのアルバムを聴いてない私が言うのもナンですけどね。


明日はレディース・デー、映画を観に行こう、うわー何を観よっかなー♪なんて思ってたのに、幼稚園に行かなきゃならないんだった。がっくし
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『零の箱式』 感想

2007-05-08 00:04:22 | ラーメンズ - DVD・本・雑誌等レビュー
『零の箱式』

作・演出:小林賢太郎
出演:ラーメンズ(片桐仁・小林賢太郎)

現代片桐概論/文庫本/タカシと父さん/釣りの朝/かわいそうなピンクの子犬コロチンの物語/片桐教習所/日本語学校(フランス編)/小さな会社


未だ映像化されていない第1回公演から第4回公演の中から厳選したというDVD。……というだけあって、うわ~、好きなのばっかり、どうしよう♪といった感じ。

(以下ネタバレあり、ご注意を)


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反応しない小林くんを、仁くんがあの手この手で笑わせようとする、というギリジンのスタイルは、「タカシと父さん」が原型だったんですね。

おぎやはぎの矢作くんが、「片方がボケてももう片方がつっこまないと観客は笑わない」と言っていて、確かにそうだな、ボケたときじゃなくてつっこんだときに笑うもんな、と思ったけど、「タカシと父さん」および「ギリジン」パターンは、ツッコミ一切なくて延々仁くんのボケのみが続くのに笑える。すごい才能だ、と思います。

あれはどこまでが台本でどこからがアドリブなのか、ぜひ知りたい。
あと、小林くんがガマンしきれなくなったみたいに時々笑うけど、あれは本当につい笑っちゃってるのか、計算で笑ってるのかも知りたい。
NHK「トップランナー」で、視聴者から同じ質問があったけど、小林くんははぐらかしちゃって、結局どうなのかわからなかったんだよな~。

ファンとしては、素で笑っちゃってる方だといいな、と思います。その方が何だか嬉しい。『零の箱式』を見て、初期の方が近年のより、小林くんが笑ってる頻度が高いみたいなので、あれは計算ではなく素で笑ってるんだけど、最近はだいぶ仁くんの突拍子のなさに慣れて笑わなくなってきたんだ、と思うことに勝手に決めます。

「釣りの朝」。さーんまーいに~♪って、耳に残るよ~~~
ギリジンといい、あじの開き?の歌といい、ものすごい耳に残る。開きの歌はまだ2回しか聴いてないのに……これもどっちが作ってるのかな。どちらにしても、やっぱりすごい才能。
昔、明石家さんまがミツカンの?CMで歌ったしあわせって……の歌みたい。なんてことないのに耳に残る。
CM出演は小林くんの方が断然多いみたいだけど、仁くんにこんな感じで歌わせて、何気ない日常のヒトコマ、みたいなCM、いいんじゃないかな~。

あと「釣りの朝」では、最後の!小林くんの!セリフが!表情が!きゃ~~~、やだ~~~、かっこいいよぉ~~~う
(正確には最後から2番目と3番目のセリフ。ほんとは引用したいけど…)
お笑いにも芸術にもなーーーんにも関係ないけど、言わずにはいられません。
キャーーーーー!!
あのライブの場にいなくてよかったです。黄色い声で叫んでぶちこわしにしてたかもしれませんから。
どうしてDVDの中の客席からは笑い声しか聞こえないのかしら。笑うより先にキャー!!じゃないですか、賢太郎ファンの女子の皆さん?邪道ですか? そういう見方。うん、まぁ、邪道でしょうね……ミーハーですみません。

ついでにそういう見方から、もう一つ。「現代片桐概論」のメガネ・白衣の小林くん、かっこいい
メガネ似合うなぁ。白衣も似合うなぁ。お医者さんの役とか大学助教授の役とかでテレビドラマに出てほしいなぁ。どんなにつまんなそーなドラマでも見ます。DVDボックスが出たら買います。たぶん……

「片桐教習所」、万人向けに面白いというよりはファンが喜ぶ内容、という感じがしました。ファンなので当然喜びました、はい。だって、小林くんが仁くんのキャラを演じるなんて。こりゃ嬉しい。
ぜひ「教習所2」が見たい。小林くんのギリジンが見たい。小林くんのメタモルフォーゼが見たい。小林くんの甲殻類が見たい。小林くんの……えーと……もういいか。



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(ネタバレ終わり)

見る前は「そっかー、最初はこんな感じだったんだな~」と、最近のとは隔世の感!みたいのを感じるかと思ったけど、全然そんなことはなく、これが最新のライブだと言われても信じたかもしれない。
最近のも昔のも、もっともっと見込めば変化したところが見えてくるのかもしれないけど、今回見た限りでは、二人が(小林くんが)やりたいこと、面白いと思うことは最初から今までずっと変わってないんだなぁ、と思いました。
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