むかいの山桜が3分4分咲き、今年も雨が多くはや蛙の大合唱がきかれます。
自然は温暖化の進展を驚くほど明瞭に示しています。
「古代文明と気候大変動」というとても面白い本を読みました。
年間降雨量のほんの数ミリの上下、平均気温のわずかな変動で何千万の人間が死へと追いやられ、1000年の営みがあっけなく滅んでゆく...。
高度に発達し磐石に見える我々の文明といえど、大規模な地球規模の気象変動には実は全く無力で脆弱なものであるのではないかと、考えさせられる本です。
それと竜門冬二の小説、「上杉鷹山」を読みました。
ご存知の方も多いでしょうが、彼はここからさほど遠くない高鍋町にあった高鍋藩秋月家から米沢上杉家へ養子にいき、藩主となったのち破産寸前だった米沢藩を劇的に再生した名君として知られています。
秋月家は学者肌の名君を輩出し藩内は学問熱が高く、このあたりでも「高鍋で学者ぶるな」と昔から言われていたそうです。
当時の学問は朱子学、学問を修めるとは聖人への道程であったわけで今日の勉強とは趣が相当違いますね。
テキサスでのこと、竹を貰いに行った先のマーシャルアーツ道場(日本武術系)で、話のついでに刀を抜いて見せたら「やめろ、撃ち殺すぞ!」と脅されました。
もちろん腰にためて居あい抜きをしたわけではなく、左手にコイクチを持って刃を上に抜く、作法に適った動作だったけれど、光を見た瞬間ハリウッド映画に出てくる血の気の多いゴロツキよろしく大声で恫喝するのですからあきれました。
今まで談笑していたのにその豹変ときたら
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実弾入りショットガンを身近に準備し、敵意の無い者に見境なく誇示するこの指導者がどんな武術を教えているのか...
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稽古は見ませんでしたが、壁に合氣道の文字もあり、悲しくなりました。
そこで貰った竹は恐ろしく肉厚で穴が小さく重い、とても珍しいもので斬るには渾身の力が必要でした。
我ながら上出来の演武を見せて、日本刀と武道の心を説いたのですが、研ぎ澄まされた日本刀が愛と平和のシンボルとも言える、なんて話はアメリカ人、なかんずくテキサス人の心には届かなかったかもしれません。