叢雲会ブログ

叢雲会 刀匠達の四方山話

やまと心                松葉

2008-08-30 23:43:49 | Weblog
日本男子、やまとなでしこ、いずれも死語に近かったと思いますが、オリンピックなどで使われだし復活したようですね。サッカーではサムライブルーなんてのもありました。ヤマトダマシイはあまり聞かないようですが。
しかし、戦前戦中までの軍国主義的な香りがちょっとしないでもありません。

敷島の大和心は、はかなくも美しい繊細さ、それを尊ぶ心に他なりません。
好戦的気分を盛り上げるアジテーションに使われるのは間違いなのです。...実はこれ、尊敬する武道の大先輩の受け売りなのですが、正に我が意を得たり!です。
本来大和心はスポーツなどとは対極にあるもので、私の持論、不戦の道、負けないことがすなわち勝つ事であるという精神であろうと思うのです。
「大和」の心、大和魂とはわずかな使用で失われる、あまりにはかない日本刀の美、それを愛してきたわが民族の心そのものではないでしょうか。

尾川さんの「やまとなでしこ」の書き込みに反応してついいつもの持論をぶってしまいました。
ところで尾川さんのお守り刀展への出品刀、出来がよいらしいですね?
青鬼のやつもてっちゃんも自信ありげで強敵なようです。防府の仙人や兼房さんはどうなのだろう...?
私のにも多少期待はしていますが、まだ3回目ですから、結果は全く読めませんねー? 楽しみと不安と相半ばしています。


二人の撫子 兼國

2008-08-30 16:22:27 | Weblog
朝一、岐阜から名古屋に向かう車中の事です。
昨日の豪雨の影響と通勤ラッシュの為、車内は混雑しており、私は中ほどの席に座っていました。
すると私の側に立っていた女性。(サングラスを掛けたネイチャン。ここではネイチャンと言わせて頂きます。)
このネイチャンが私が肘掛に肘を置いているにも関わらず、なんと、肘掛に荷物を置いてきたのです。
初めは何か物を取るのかと思っていましたが、そんな素振りも無く平然と置いてきました。
そして一言の言葉も無くそのネイチャンは名古屋で降りて行きました。

もう一人の撫子は、東京の地下鉄の車内の事です。
車両は数名の乗客でした。その女性は私の斜め前の席に座りました。
すると、おもむろに鏡を取り出し顔をはたき始めました。
その次は眉を書き、ビューラーでまつ毛をカールし、マスカラを付け始めました。
その女性が変身するのを見ておりましたが、私達の頃は、こうゆう女性は居なかった様な気がします。
(たまたま時間が無かったのかもしれませんが…)
そういえば、小泉今日子が大和撫子七変化と歌っていましたね。

おじさんの大和撫子、再発見の一日でした。

吉原一門展

2008-08-29 18:45:56 | Weblog
昨日から新見美術館で吉原一門展が始まりました。展示準備を始めたときには展示に必要な備品が少なすぎてどうなるか心配したのですが、2日間で何とかきれいにすべての刀を展示できました。一門の先輩方の刀はさすがに素晴らしく、見ごたえがあります。日曜・祭日には説明のために刀鍛冶が詰めていますので、興味のある方は、会場まで足を運んでみてください。会期は10月5日までです。

奄美から戻り、一門展の準備で慌しくしていましたが、展示会も始まり、ひと段落出来ます。と、言いたいところですが、実はそうではありません。恒例の夏休みの科学研究の提出期限も迫っています。今年で4年目の蟻の研究もだんだんと面白くなってきました。今年は、石運びをしている蟻について詳しく調べることにしたのですが、相手が小さく数が多い上に、同じ形をしているのですぐ見失ってしまいます。そこで、石を運んでいる蟻1匹1匹に白い絵の具を塗って観察しました。根気と時間の要る研究でした。纏めに入りながら、蟻の顕微鏡写真を撮れば実験は全て終わりです。問題は鋼を観察している金属顕微鏡で蟻の写真が取れるかどうかですす。石ばかり運んでいる蟻とエサを運んでいる蟻の形態的相違があるかどうかを確認しておかなければいけません。
そうそう、磁石の研究もありました。あと2日で出来るのでしょうか?とても心配です。

これから杉田さんの地鉄がどう変化するのか楽しみです。
しかし、防府まで卸し鉄を教えに来るとは、親切ですね。

よい話ですね          松葉

2008-08-29 01:23:17 | Weblog
どんな話からそんな事になったのか興味がありますねー。
なにしろ宗家の地鉄は瞠目の見事さですから卸鉄も上手いのでしょう。
仙人の地鉄が劇的に代わる...?!かもしれません。

今日は八段位に挑戦している剣道家の友人が訪ねてきてくれて、武道の話で盛り上がりました。
司法試験より難しいと言われている八段審査、いつの日か合格の報がもたらされることを心から祈っております。

昨日はちょうど上げ鍛えを終えた後、私のファンらしい年配の方が一家を引き連れて見学に来られました。ありがたいことです。
それにしても、あまり買いかぶられるとどう答えたものか困りますよね。

そのあと弟子達を連れて話題の映画「靖国」を観に宮崎まで行ってきました。
やはり武と美、大和魂の真髄日本刀をきちんと言葉にして語らなければならない、と痛感しました。
最後の方には斬首する日本兵の写真と禍々しい日本刀の刀身が繰り返し大写しになり、ドキュメンタリーとはいえ、日本刀に対する負のメッセージは印象付けられていたように思います。

皆様それぞれ    杉田

2008-08-28 20:43:28 | Weblog
お忙しいようですね。私も頑張っておりますよ。
以前書き込みましたが、卸鉄についてです。時有るごとに教えを請うておりましたが、親切な刀鍛冶がおりましたよ。わざわざ我が鍛錬所まで来て、教えてやろうというのです。アリガタシアリガタシ。シッカと、手ほどきを受けました。九州の雄、宗正敏刀匠です。しかしながら、本当に刀鍛冶は皆んな気のいい働き者です。朝早くから一日中卸鉄でした。お昼は、セブン、イレブンのお弁当で我慢してもらいましたので、せめて晩飯でもゆっくりと考えていたのですが、サッサと帰ってしまいました。(一日こき使ったので、怒ってしまったのでしょうか?そんなことはありませんね。)ついでに、あの金筋の秘伝を聞きだそうと思ったのですが、それは流石に止めました。




原稿            松葉國正

2008-08-26 12:32:24 | Weblog
私も昨夜は3時までかかって最後のパートを打ち上げました。が...どうも気に入りません。今夜合気道の稽古から戻ってまたパソコンとにらめっことなりそうです。

今日はお守り刀展の締め切り日、順調に集まっているかな?私のもかなりしゃれた拵えに豪壮な平脇差でなんとか強敵と戦えると思います。
結果が楽しみです。

鍛錬はまだまだきついですが、頑張らないと!

精炎

2008-08-25 10:22:52 | Weblog
朝パソコンを開いたら、精炎編集部から、確認事項を羅列したメールが届いていました。あちこちに連絡を取り、とりあえず返信しましたが、原稿締め切りも間近ですので、更に忙しくなってくることでしょう。

今日は、第3回お守り刀展覧会出品刀を荷造りして送らなくてはいけません。刀と短刀に外装をつけ出品します。どんな審査結果になるかは分かりませんが、意欲的に新しいことに挑戦したつもりなので、自分では満足しています。

明日あさっては、新見美術館で開催される吉原一門展の準備です。展示開始は28日からで、全日本刀匠会の吉原國家会長もオープニングセレモニーに駆けつけて下さります。会期は長いですので、興味のある方は是非足を延ばしてください。

若い突然の来訪者にも、時間をとって相手をしてあげる赤鬼さんは優しいね。

入門希望者?                 松葉國正

2008-08-23 23:48:02 | Weblog
今夜、大学4年という青年が突然遠くから訪ねてきて驚きました。
先週は鹿児島の、やはり大学生が入門したいと訪ねてきましたが、今日の彼は明確に刀鍛冶になりたいわけでもなさそうで、とりとめもなく話をしただけで帰しました。
若い世代が興味を持ってくれることはありがたいことです。将来社会人として身を立てたときに刀鍛冶の変わったおっさんと語り合った記憶が楽しく残っていればよいな、と思います。

ほんまに忙しいですわ  久保

2008-08-21 16:02:40 | Weblog
昨日は一日、展示会用の刀を借りに走り回りました。
今日は、溜まっていた精炎の事務仕事と家の用事に忙殺されています。ほとんど時間切れなのですが、最後の望みをかけて、ある企業に広告掲載のお願いもしています。どうなるでしょうか?

第2号では新しい企画もいくつかあります。お忙しい中、執筆してくださる先生方、何卒宜しくお願いします。
先生方と言っても、実は、この掲示板に関係のある方がほとんどです。
乞うご期待!

個展成功おめでとう。                     松葉

2008-08-20 11:11:23 | Weblog
刀剣文化に関心の薄い地方から刀鍛冶となって、新たなファンを獲得してゆくことは、斯界全体から見ても有意義な事だと思います。私も同様ですが。
ライバルには違いないけれど、青鬼の進む道には大きな期待を抱かせます。

オリンピックで活躍する若者を見ていると、大変頼もしいですね。日本もまだまだ捨てたものではない。
かっての軍国調の忠孝に縛られた日本人ではなく、戦国期や幕末の動乱期に活躍した原日本人?に近い闊達な青年が多いような気がして嬉しく思っています。
それにしても実況アナウンサーの講談様の形容句の絶叫にはうんざりしていますが...あれは受けているのでしょうか?