M's 備忘録

「頭蓋咽頭腫」という脳腫瘍の闘病記を主軸に、
日々の備忘録をブログにつづります。

年末からの波乱万丈5(頭蓋咽頭腫と保険とお金)

2010-02-13 14:36:07 | 闘病記
さて、調べることは病院だけではありません。
手術、入院ともなれば気になるのはやはり、「お金」。
実際どのくらいかかるのか見当もつきません。
しかも、入院によって収入は減ります。

そこで、自分の入っている保険を確認です。
 ・生命保険
 ・ガン保険
 ・傷害保険
この3つに入ってました。
実際に申請していないので、まだ確定していませんが、
現時点で確認したところ以下のようになります。

  ・生命保険
   一般の入院治療の保険が適用できそうということでした。
   特定疾患特約や、ガン特約もつけているのですが、
   「良性腫瘍」ということで「対象外」となりそうです。
   これが「ガン」であれば、以後の保険金の支払いが
   免除になるような特約もつけてました。
  ・ガン保険
   これも「良性腫瘍」ということで、保険対象外になりそうです。
   約款にも書いてありましたが、保険としての「ガン」の定義に
   当てはまるものに対して保険が支払われるようです。
   ちなみに「ガン」の定義は、「悪性新生腫」とされており、
   素人に分かるような記述ではありません。
   私の場合、契約更新が5年単位で、その更新のタイミングで
   生きていた場合「生存給付金」というものが
   もらえるようになってまして、今回は丁度そのタイミングでした。
  ・傷害保険
   入院による収入減少の保障つきでしたが、
   あくまで「障害による」入院に限定されていたので、
   今回は「対象外」となりそうです。

実際、素人的には「腫瘍」は「ガン」と考えてしまいましたが、
「ガン」はあくまで「悪性腫瘍」だそうです。
ですので、「良性腫瘍」ができた場合、
ガン保険はまったく役に立たない事が分かりました。
生命保険については、古いお付き合いの担当者だったので、
話はスムーズに進み、診断書を医師に書いてもらうだけで
すみました。
(ただし、細かく規則があるらしいので、
 まずは約款を熟読されることをお勧めします。)

次に、実際に支払うお金を少なくする方法です。 人から教わったんですが、「高額になる医療費を減額してもらう」ことが
出来る制度がありました。
  ・高額医療費制度
   同一月に同一の医療機関で支払った自己負担が一定額を超えた場合、
  後日、払い戻ししてもらえる制度
  ・高額療養費委任払い制度
   事前に申請することで、同一月に同一の医療機関で支払うであろう
  自己負担が一定額になる制度
  正確には、保険者(私の場合は国保)が超えた自己負担分を
  直接病院に払ってくれます。

私の場合、「高額療養費委任払い制度」を申請しました。
これで、自己負担額が少なくてすみます。

今後、なにかの手術をされる方は是非この制度を
利用されることをお勧めします。

年末からの波乱万丈4(病名が頭蓋咽頭腫と分かってから)

2010-02-12 11:30:36 | 闘病記
診断を受けてから、自分の病名「頭蓋咽頭腫」について、
ネットで検索しまくりました。
色々と良くない事ばかり見つかりましたし、
主治医から言われたリスクの事も見つかりました。

自分なりに要約すると、こうなりました。
 1.腫瘍としては良性なので、全摘出できればこの病気自体は完治する。
 2.腫瘍の出来る場所が悪く(頭の中心)、手術が難しい。
 3.全摘出できない場合は、再発性が非常に高い。
 4.手術後、下垂体や視神経等の合併症が起こる可能性が非常に高い
 5.よって、手術する医師の腕や経験値が高くないと、
   ずっと再手術や障害に悩まされることになる。

この 5.が非常に重要らしく、
到底今の主治医(手術する医師は違うそうですが)には任せられません。
ただ、私にもここで「光」はありました。

相方の友人がいわゆる「ゴッドハンド」 、
脳外科手術(特に脳腫瘍の手術)において
指折りの医師を複数知っていたんです。

 これで、私の意志は決まりました。

去年からの波乱万丈3(脳腫瘍→頭蓋咽頭腫)

2010-02-10 11:56:53 | 闘病記
年が明けすぐに詳細なMRI(造影剤入り)を撮りました。
そこの医師からも、一応MRI画像についての説明をされましたが、
主治医に遠慮してなのかあまり要領を得ません。
(それでも、画像診断料は請求されました。)

その時に気になる事を一つ言われました。
 「腫瘍が、血管を一本包み込んでいるみたい」
これって、手術が難しくなるんじゃ?
と相方と二人でちょっと心配になってしまいました。


日も変わって、いよいよ血液検査、CTの結果も含めての診断です。
診断そのものは、とてもあっさりでした。 ・血液  問題なし。  
(肝臓の機能が落ちてるのと、中性脂肪の数値が高いことを除いては。
 ま、太りすぎってコトです。)  
後で知ったんですが、悪性かどうかは、この血液検査で大体分かるそうです。
  ・CT   腫瘍の一部に石灰化している部分が見られる。
  ・MRI  そこそこ大きいが、手術すれば問題ない。
        どちらかというと、右側に大きくなっているので、
       手術するとしたら右側からのアプローチになる。
       位置的に、鼻からは無理。

で、診断の結論は「これは頭蓋咽頭腫ですね。」 とアッサリ。
しかも病名を告げた後は、怒涛のような
合併症のお話(手術に対してのリスクのお話)でした。 その主治医いわく、この「頭蓋咽頭腫」の手術は、
以下のようなリスクがあるそうです。
  ・尿崩症に必ずなる。
   おしっこが止まらなくなる病気だそうです。
   点鼻薬を常時使用して、ホルモンを補充することで生活できるそうです。
   腫瘍を切り取る際、腫瘍がくっついている部分(下垂体)が
   傷ついてしまうらしく、それで尿を止めるホルモンが
   出なくなることから起こる症状だそうです。
  ・脳障害が起こる可能性がある
   頭を開く手術をするという前提ですが、
   その場合、脳を持ち上げることにより、
   脳を傷つける恐れもあり、そうなった際は
   脳障害が起こるそうです。
   後で調べたところ、「記憶障害」が起こることが
   あるらしいです。
  ・視力・視野が戻らない、もしくは失明の恐れ
   もともと視神経を圧迫している腫瘍のため、
   取る際に視神経を傷つける恐れがあるそうです。

 「最初に、こういったリスクを説明して納得してもらわないと」
とは、主治医の弁ですが、どうもこの医師、
モンスターペイシェントのことを相当気にしているみたいで・・・。

こちらから、いろいろ質問しようとしたんですが、
あまり質問には答えたがらず、
こちらの質問を遮る様に答えることも。

 そうそう、入院期間を尋ねると「一ヶ月~一ヶ月半ですね」と、
最初の医師とはまったく違う期間。
基本的に、説明するのが苦手なようです。

正直、この医師には任せたくないと思いました。
 「で、手術日ですが、こちらの希望を言わせてもらうと」と主治医。
 あくまで、あちらの主導です。
 「2月のこの週からでどうでしょう?」 と
一ヶ月以上も先の日を指定してきました。
一応、もっと早く出来ないか尋ねると、
「その日まで、私が出張してていないんです。」 とあくまであちらの都合。
 (出来んのなら、主治医を変わってくれてもいいんですが・・・。)


なんとも、ひどい事になりました。

去年からの波乱万丈2(脳腫瘍 闘病記)

2010-02-09 08:44:01 | 闘病記

去年からの波乱万丈

の続きです。


脳腫瘍と診断されて、その場で出来るだけ質問してみました。

・「ストレスや、寝不足が原因でしょうか?」
 →「これは、先天性(生まれつき)のもの。時間をかけてここまで大きくなったんだよ。」

・「目が見難くなったのは、突然なんですけど?」
 →「視神経の限界を超えるまでは、普通に見えるし、限界を超えるとこんな症状が突然でてきますよ。」

・「どのくらいの期間、入院する必要がありますか?」
 →「手術後、二週間位だよ。」

そして、話は手術について。
「これは早く取っちゃいましょう。
 で、手術が出来る病院は、これだけありますけど、
 どこにします?」
と聞かれたので、
「じゃあ、ここでお願いします。」
そこそこ大きい病院を紹介してもらいました。

このときは、「良性だし、簡単そうだし、二週間位ならどこでも問題ないや」と軽く考えて仕事場に近い病院に決めました。



近い日でその病院の予約が取れたので、年内に一度診察してもらえることに。
そこでの診察。

「この画像じゃあ、はっきりしないから、ちゃんと撮りましょう。
 血管の状態も見てから、きちんと腫瘍の判断をしましょう。
 今日はCTと血液検査をやっておきましょうね。
 MRIですが、ここだと2ヶ月待ちなんで、すぐやってもらえる病院を紹介するんで、
 そこでMRIを撮ってきてください。」
いわく、造影剤を入れた状態でMRIを撮ると、はっきりするんだそうです。
で、血液の採取とCT撮影をしてその日は帰りました。


紹介された医者の診断とは別に自分でも調べようと、
(紹介された医者が、あまりにも若く、どうも信用できなくって・・・。)
最初の診断のお話や、MRIの画像での位置から「下垂体腺腫」じゃないかな~と。
(最初の診断では「脳腫瘍」としか伝えてもらってないんですね。)

これだと、手術も簡単に出来ているみたいだし、
心配することはないのかな~と自分を安心させることにしました。


補足:
 手術方式は、以下の方法があるそうです。
  ・鼻の穴から取り出す方法
  ・頭の側面を開けて、脳を持ち上げて取り出す方法
  ・頭の上面を開けて、脳を左右によけて取り出す方法

 このうち、鼻の穴からが負担や障害がもっとも少ない方法だそうで、「下垂体腺腫」はほとんどその方法だそうです。


去年からの波乱万丈

2010-02-07 09:12:17 | 闘病記
しばらく車に乗れないので、去年から始まった
私の波乱万丈なお話にお付き合い下さい。


それは去年の11月も終わりそうな頃。
突然のことでした。

パソコンの画面が、フィルターをかけたように見難くなりました。
「見えない」ではなく、「見えているのだけど、見づらい」という感じです。

その頃は、仕事が架橋になっていたので、
疲れ(ストレス)から来ているものだと思い、
ゆっくり休めば治るものとタカをくくってました。

しかし、仕事が一段落して、楽になっても
一向に良くなる気配は無く、相方に促されて、
去年の12月も終わる頃に眼科に行きました。


眼科での問診で症状を訴えると、
別室に通されて「今から視野の検査をします」と言われ、
視野の検査をしたところ、
どうも両目の「それぞれの外側」が見えていない様でした。
(視野狭窄「しやきょうさく」って言うそうです。)

眼球、眼底にも異常は無いみたいで、
「これは脳の可能性がありますね」と
すぐさま脳外科を紹介されました。



幸い、近くに脳外科があり、その日の内にMRIを撮ることに。
MRIの映像を見せてもらい、診断結果を聞くと、
これは、腫瘍が出来てますね~。
 コレだけハッキリ映ってるんで、良性に間違いないでしょう。
 この腫瘍が視神経を圧迫して、視野が狭くなってるんですね。
 良かったですね。良性だから、さっさと取れば、大丈夫ですよ。」
とのコト。




脳腫瘍。
ここから、私の波乱万丈が始まりました。