トーキング・マイノリティ

読書、歴史、映画の話を主に書き綴る電子随想

パイレーツ・オブ・カリビアン-デッドマンズ・チェスト 2006年【米】

2006-07-29 20:12:19 | 映画
 ストーリーは漫画ばりの海賊ムービーだが、帆船が登場するコスチューム劇でもあるので、映画館で観たほうが断然迫力がある。前作より今回の二作目が見せ所てんこ盛りで話は面白かった。

 海に投げ込まれた棺桶から主人公の海賊、ジャック・スパロウが登場するのは驚いた。吸血鬼のように海賊も棺桶から出てくる意外性はよいが、前作よりもジャックの出番自体は減った代わりに、副主人公のウィルが出ずっぱりだった。ウィルは人食い人種に捕われたり、海の怪物たちが乗り組む幽霊船で奴隷労働させられるばかりか、ムチ打ちの刑まで受けるから、大儀なものだ。『ダ・ヴィンチ・コード』のムチ打ちシーンはキモかったが、ウィルに扮したのが二枚目オーランド・ブルームなので、結構喜んだ女性ファンもいるかもしれない。O.ブルームは見かけによらず、背中は広めだったが、細身に見えて意外に逞しいのが欧米人と言った人の言葉を思い出した。
 他にもウィルは長いチャンバラシーンや海賊を指揮したりもするので、主役の海賊があまり活躍しない海賊映画となった。

 前作ではゾンビ化した海賊が登場したが、今回は巨大タコの化け物や半漁人もどきの海の怪物が出てくる。船乗りたちが恐れる“深海の悪霊”デイヴィ・ジョーンズは、ギリシア神話の髪が生きたヘビになっている女怪物ゴーゴンの男版であり(見た者が石化はしないが)、ヒゲが幾つものタコの足となっていてその足がそれぞれ別にうごめく気味悪さ。デイヴィは不気味さでは劣らぬ怪物の部下を率いて幽霊船で航海し、出合った船に襲い掛かる。そのデイヴィとジャックは以前契約を交わしており、その期限が終りとなったゆえ、ジャックの魂を取り立てにデイヴィは動き出す。デイヴィから逃れる方法はこの悪霊の心臓を隠した宝箱(デッドマンズ・チェスト)を探し出すしかない。デイヴィの船にはウィルの父も繋がれていたが、彼も父を解放するため宝箱を手に入れようと硬く決意する。
 あれだけのタコの化け物なら、食べきれないほどのたこ焼が作れるだろう。オクトパス・オブ・カリビアンが今回の目玉だった。

 二作目を見て初めてこの映画が三部作なのを知った。最後にジャックは大変な危機に見舞われるが、これは次回をお楽しみに、という展開に繋がっているのはディズニーらしく商売上手だ。
 帆船はさすが見ごたえがあり、海戦シーンは映画館でなければ迫力が出ないだろう。

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2 コメント

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シー・スパロー (Mars)
2006-08-04 00:15:06
こんばんは、mugiさん。



私自身も、前作の印象が薄かったですね。そして、今作はギャ○映画化して、賛否両論はあると思いますが、それなりに楽しめましたね。映画館で見るアクション映画は、さすがに迫力が違います。それを差し引いても、それなりに良作だったのでは、と思います。



デイヴィ・ジョーンズのタ○はさすがに食したいとは思いませんでしたが、あのク○ーケンの足一本で、通常のゲ○ス○メができるか、少し考えてしまいました(自爆)。作中ではさすがに作り物っぽかったですが、ダイオウイカというものもいますので、あながち、架空ではないようです。しかし、味までは、さすがに、、、。

ttp://animals.web.infoseek.co.jp/others/giantsquid1.html

ttp://metro.fw.cx/blog/archives/2005/09/post_244.html

(もしあの体で美味しかったら真っ先に人 間に食べられて絶滅してたかも、という意見に、妙に納得しました。)



映画とは少しかけ離れますが、もしかしたら、阿漕なディ○ニーの事ですから、映画以外のものの売上ももちろん狙っているでしょうね。コンビニのセ○ン・イ○ブンでも、ジャック、ウィル、スワン、ジョーンズの食玩もありますし、ゲームなどの別の媒体にも売り出すかもしれません(まぁ、私の住まいはディ○ニー関係で潤っているので、あまり批判もし辛いですが)。そこで、ですが、某U○JのようT○Sも水ぶっ掛けパフォーマンスをパイレーツものをやってみるのは面白いかもしれせませんね。



それでは、今宵も、ボン・ヴォヤージュ!!

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ダイオウイカ (mugi)
2006-08-04 21:49:06
こんばんは、Marsさん。



何といっても制作がディ○ニーなので、名画となるのはありえませんね。私も帆船と贔屓スターが出てくるので、映画館まで行きましたが、思ったより楽しめました。



ダイオウイカはアンモニア臭がきついのでこれまでは食べられませんでしたが、最近は加工技術が発達したので、消臭した後冷凍にして日本への輸出を計画している南米の国もあるそうです。ゲソ揚げを試食してみたい。



ディ○ニーに限りませんが、最近の大作映画は何かの商品とタイアップして売り出す傾向が激しいですね。お菓子、玩具などで子供層を狙う。ハンバーガーのマ○ドナ○ドなど盛んにやってますが、大人でも食玩をほしがる人もいます。

海賊映画は某U○Jにはもってこいのアトラクションでしょう。
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