楠クリーン村のブログ

山口県宇部市・楠クリーン村のブログです。

周防大島にて、島じゅう知恵袋館ミュージアム構想

2009年02月28日 | 過去の記事はこちら!
 「教育」って何なのだろう?と思いませんか?大学で勉強をすることだけが教育ではないし、ずっとフィールドワークをし続けることだけが教育ではないと思います。現場を知り、それに関する本を読んだり、データを読み解いて、実態をみつめ、次にどうするのかを考え、シュミレーションし、未来を先読みして動いていく・・・思考と汗・労働がうまく循環しながら成長していく仕組みが教育なのだと感じています。何歳になっても、人との摩擦によって教育され続けて、磨かれていく場が現在、とても少ないと思います。でも、きっとその場は都会でなく、田舎にあるのだろうと思います。まだ、そんな行動に出ていなくて、可能性が残っている田舎から何か変わることができるのではないでしょうか?そこに、ESD(持続可能な開発教育)のあり方が隠されている気がします。座学と実践のミックスを実現できたらと思います。そこには、実際に何が必要で、どのようなヴィジョンを持っていればいいのかは、まだまだ議論の余地があると思います。

そういう「教育」というテーマで、2月23日に、教育施設を運営している大島青年の家にてESD(持続可能な開発教育)と地域の知恵を活かし、地域にどう問題解決拠点をつくり、地域人材育成(地域&社会教育)をしていくか、具体的な手法について、私たちの実践発表と大学の先生などに来て頂いて勉強会を開催しました!大島の「海」と「畑」というフィールドをうまく生かした教育のあり方を考えようというのが目的です。

当日は、全国各地の大学の先生方7名を迎え、若者とともに議論を行い、議論を行う前には、柳井倉庫にあるESDミュージアムを体験していただきました。ESDミュージアムは、食・環境・コミュニティートレードなど、さまざまなテーマから成り立っており、子供から大人まで楽しめる場所でした。迷路のようなコースになっており、途中にあった戦争を描いた場所で。暗闇の中を歩くときに地雷を踏んでしまい、教科書やテレビで見ていた世界が自分の中に迫ってきて、現場というフィールドを身近に感じられる素敵なミュージアムでした。

その後、大島に移動しいよいよ本番の議論がスタートしました。「駅構想」という「地域が学びの場」であるとして、地域の中に学びの場の受け皿つくりをしたいと、私が話したところ、先生方の今まで経験したことや見てきたことなどが組み合わさり、とても興味深いものとなりました。最初は、「駅構想」という場を作りたいとプレゼンテーションをしましたが、それについて、先生方は「そもそも、何で私のような学生がそんな風なことをプレゼンするようになったのか」疑問に思われたようです。でも、私にとって答えはいたってシンプルで、「そこに現場があるから」です。地域という現場を見て、感じて、自分の中に何か一つでも「おかしい!どうにかしなきゃ」という、ちょっとした怒りとちょっとした気付きがあれば、何だって始めることができると思います。


↑シンポジウムでの議論の様子

 そういう気づきを与えるものが、教育であり、その場としてとても価値あるものが地域には眠っているのではないでしょうか?

社会企業である私たちが、今、やるべきこと。

2009年02月24日 | 若者の見る田舎の景色~インターン奮闘記~
 私たち、学生耕作隊に地域活性化というテーマで、最近、続けて2つの全国TVからの取材依頼が来た。
この活動が注目されていることを実感している。
 当たり前にやってきたことが注目され、「地域活性化で私たちがやるべきこと」を考える機会になった。

 そのテーマは、これまでは、行政がやっていたのかもしれない。しかし、今では、行政が田舎に住めと言っても、行政の力では人は動かせない。
それでは、企業はどうだろうか。利益追求には興味があっても、根本的な社会の問題解決には興味がないのではないか。
私たちが田舎で働く人を応援する政府の予算を取ったときも、すぐに旅行会社から電話連絡があり、移動工程のアレンジを行うので提携しないかとの話を持ちかけてきた。明らかに彼らの目的は、田舎で働く人の応援ではない、それについてきている予算・お金が目的だった。もちろん、そんな話は、私たちには不要なことなので、断った。

 これまでの社会の牽引力は、行政セクターと企業セクターが担ってきた。社会のテーマが成長のみであった時代はそれで良かった。
しかし、その成長が様々な問題を生み、更には、成長そのものの目的を喪失する中で、行政とも企業とも違うもう一つのセクターが必要となった。アメリカでは、第三番目のセクターとして大学が機能しているようだが、日本の大学はようやく、企業との連携を考えたばかりで、これまで社会との距離を置いていた大学が、問題解決の主人公になるとは到底思えない。
これからの問題解決の主人公は、市民自身であり、その市民が、組織しているNPO法人なのではないかと思う。学生耕作隊も8年目を向かえ、社会が変化し、取材などで注目されたり、これまで耕作隊としてやってきたことが各地に広がっていく中で、私たちのようなNPO法人こそが更に力を持ち、問題解決の主人公になっていく必要性を、学生耕作隊の2代目代表として自覚し始めるようになった。


 私たち、学生耕作隊は志高く、常に前を向き駆け抜けているが、これまでいつも順風満帆であったわけではない。一時期は、呼びかけても人を動かすことが出来なくなり、大変苦しい時期もあった。
それは、今冷静に考えれば、経営という観点から、人・金・情報を動かすことができていなかったのではないかと思う。
現在は、活動内容を1/3は援農活動、1/3は政府の予算事業、1/3は「いつでも送っていいよ大作戦」や「学生マルシェ」などの自分達での経済事業と明確に振り分けた。ボランテイア+公益事業+ビジネスという組み合わせだ。これが社会企業のカタチだ。その結果として、見えてきたもの、得られたものから、これからの動きを作り出していくこととなった。

ここで見えてきたもの、それは農業に新しい風を、と頑張っていた私たちも、これまでの現在の農業が陥りがちな問題に陥っていたこと。日々の作業にばかり追われていて、先行投資をすることがまったくできていなかったのだ。援農から始まった組織だが、それしかやっていなかった。援農するために、呼びかけを行い、人集めをして、手伝いに行き、ひとつの作業がおわればまた次の作業があり、と、そのくり返しだった。これでは、農業を面白くプロデュースすることなど到底難しい。
そこで、援農から手数料をもらうのを止めた。私達は援農手配の部分を、完全にボランティアにして、お金以外の価値を模索し始めた。すると、交流会や農業体験などでも多くの人を集めることができ、お金ではない価値で、田舎に人を呼び込むことが出来るようになった。お金は人の興味を限定することを知った。お金にこだわると仕事がつまらなくなる。

田舎でお金を稼ぎだすというのは難しい。都会の方が簡単にお金を得ることができる。しかし田舎には、魅力がある。それは何か。田舎の価値は何だろうか。それは、「財」があることだと思う、この財を見せていくには、どうしたらよいのだろうか。その追求が仕事になった。それが、最近の取材を受けるようになった理由に違いない。

 私達が取り組んでいる、「田舎の財」を見せていく活動の中に、まず、萩の古民家再生がある。もう人も住まなくなった古民家を環境教育の場として再生しようとしているものだ。
ここには、エコエネルギーの実験としてロケットストーブ、だるまストーブ、太陽パネル、風力水車、竹炭窯、萩焼釜、それらが循環を演出するビオトープとして配置されている。それを青年の家に来た小中学生に現場で見せていく教育を始めている。
この再生事業には、地元の方々にも参加してもらっているが、彼らは知恵・技術を持ち寄り、現場で修理すること自体を楽しみにしてくれるようになった。
この大変価値ある技術・知恵を地域の中で生かすことが地域活性につながる。それをつなげていけば、日本の活性化になる。
例えば、北海道の方が山口に来られたときに、竹が柵や畑の支柱、その他さまざまなものに加工されているところを見られ、感心されていた。これを受けて、日本中の各地にあるはずの技術・知恵を発掘するような古民家改修ネットワークを作ろうと新たな動きも出てきた。

 もう一つ、再生事業を行っている「楠の森」では、人々が森に入るような様々な取り組みを行っている。もともと楠の森は、お茶園であった。まずは、お茶園の復活を目指した。しかし、お茶の木は、成長がとても早い。あっという間に背丈程度の大きさに伸びてしまう。それを刈り込む作業がとても大変だ。
しかし、その作業をするなかで、お茶から油が採れるという話を聞いた。お茶の実を乾燥させて油を絞るとのこと。なんと、この背丈以上のお茶の木からは、たくさんの実が採れる。なので、一部は、茶油畑にしようとアイデイアが生まれた。
25町歩もあるので、他に、ブルーベリーを植える予定だ。50種類以上、300本の定植を計画している。これは、生産性だけを考えれば、50種類もの苗木を植える必要ないのかもしれないが、植物の多様性、この森の土壌には、どの品種のブルーベリーが良いのかという実験も行っていきたいと思う。
そして、「遊びの森」という演出も考えている。サバイバルゲームを行うフィールドつくりや、マウンテンバイクで野山を駆け巡るコース作りだ。こうして様々な実験を一緒に面白がってくれる人が全国から集まる。
 
今は、社会の仕組みの大変革期。社会構造が組み立て直されるときだ。
既存の社会構造、お金が優位のセクター、天下りなど権限ばかりで知恵と現場のない行政セクターではない「志のNPO」を中心にして社会を組み立てなおす。それには、信頼・絆をテーマに市民が自立・自発的に動き出すことが今ほど求められているときはない。

私たち、学生耕作隊はその先頭をこれからもまた走り続けたい。


送っていいよ大作戦、第2弾を発送!

2009年02月19日 | 若者の見る田舎の景色~インターン奮闘記~
学生耕作隊の取り組みとして動きだした「いつでも送っていいよ大作戦」。
生産者側の都合に立って、農産物を勝手に消費者に送る「応援制度」です。

この第1回目は島根のおばあちゃんたちが育てた自慢のお野菜をお送りしました。
冬の寒波、大雪のため、自慢のお野菜が重い雪に押されてつぶれてしまい、「規格外」になってしまったお野菜です。
しかし、「雪をかぶった野菜こそが1番おいしい」とのことです。

そして、第2回目は山口の農家さんが育てたガーベラと島根のダイコンを自分達で収穫してお送りしました。
規格に合わずに仕方なく捨ててしまう、収穫するには手間もかかってしまうというものたちです。
収穫したダイコンを梱包しているときに、東京から来ていた学生さんが「こんな大きなダイコンがなるなんてすごい!」と言いました。

↑ダイコンを収穫する様子

よく考えてみたら、私が種をまき、ダイコンを育てたとして一体何本がこんな見事な大きさまで育つでしょうか。
芽の段階で枯らしてしまうことだって考えられます。
大きすぎる「規格外」。
土づくりの努力、すくすくと育ったお野菜が評価されない現実を改めて感じました。

↑ダイコンと一緒に送られた下仁田ネギ

この発送に対し、応援団の皆さまからさまざまなご意見をいただくことができました。

「たくさんのガーベラを花瓶にいけて幸せです。お花は一輪挿しにさせるくらいしか買わないのでとってもゴージャスな気分です。りっぱな大根にもびっくり。まずはサラダで生の味を楽しんでみます。」
「可愛い花と新鮮なお野菜届きました。春がやって来ました」
「大変わかりやすい紹介でした。大根はおろして、サンマと頂きました。ガーベラ綺麗ですね。妻が気に入っていました。玄関に飾っています。」
「妻も、こんなの全然OKじゃん!と叫んでました。 ほんと、もったいない事だなぁ と改めて実感しました。」
「お花がすごく綺麗で嬉しかったです。今家の中にいけていますが、茎がしっかりしていて、この辺りで手にいれるものはお花の重みで曲がってしまうものが多いのですが、真っ直ぐに空を見上げて咲いてくれていて、元気がでます!本当に何が規格外なのかな…と思いますね。大根はとりあえず今晩のおでんに、もちろん葉も皮も他のおかずに使いますね!微々たる協力しかできないですが、時に生産者の方の苦労にも思いをはせる機会になればと思っています。これからも頑張って下さいね。」

↑会員さんから送られた写真

規格に合わせることによって市場には出ない、でもその農産物が魅せる、画一的でない様々な表情たちは、規格ではない価値を持って消費者の方々にお届けすることができるのです。
ここを自慢として見せていきたい。
それぞれの個性、自慢が価値となり、まるで農家さんにファンがついていくように、自分もその現場に入っていきたい、と農業を格好良いものだと感じてほしい、農家さん、消費者が規格の枠をとっぱらい互いを知ることで活かされるものがまだまだ見えてきます。


~問い合わせ先~

NPO法人 学生耕作隊 (担当)岡田奈々
TEL:090-8363-2101 FAX:083-901-7818
メールアドレス kousaku@shakai-kigyo.net
詳しくは、こちら


~応援の振込先~

ゆうちょ銀行 01360-5-87338
加入者名:いつでも送っていいよ大作戦基金


農業を生活で考える。学生マルシェ!

2009年02月18日 | 若者の見る田舎の景色~インターン奮闘記~
私たち学生耕作隊では、日々、ジャージ・軍手・長靴で現場に入り込み、農業に接しています。農家さんからの話を聞くたびに学び、畑の様子を見るたびに違和感を抱く、そのひとつが、規格外や人手不足のために収穫されずにそのまま畑に放置され、市場に出回らない「もったいない農産物」です。この農産物を何とか減らしたい、若者も一緒に農業に関わってもらいたいとの思いから、「学生マルシェ」は生まれました。

マルシェとは?聞き慣れない言葉かもしれませんが、フランス語で「市場」のことです。学生市場、学生マルシェは単身生活の大学生のために、学生自身が主体となって野菜を収穫し、軽トラックで農産物の販売を行います。移動式のおしゃれな野菜市です。

軽トラックと言えば、白いものが一般的ですが、このマルシェ用の軽トラックは先日、学生たちを呼んでみんなでワイワイと楽しくペイントしました。クレヨンで紙に看板を書いてもらったり、ローラーで塗ってもらったり、あちこちペンキに汚れながらも、学校の図工の時間でもこんなことしたなぁ、とにぎやかに作業ができました。無事塗り終わり、ちょっと色が地味なんじゃないの?と言われつつ、最後マスキングテープをはがしたときにはその分白い線が鮮やかに映え、「おー!」とちょっとした感動でした。「マルシェカー」も完成し、どんどん進めていきたいと思います。作業にご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!


↑塗装されたマルシェ用の軽トラ

この作業の報酬は、山口の農家さんのお野菜とお米です。バーゲンさながらに野菜を袋に詰めていく学生たちを見ていると、若者が野菜を活用しないのではなく、きっかけがないから活用できていないだけなのではないか、と感じます。コンビニ、外食、惣菜に頼ってしまいがちですが、料理を作ること自体が嫌いなわけではないと思います。親元から離れて一人暮らしをしている学生は量販店の野菜を使いきれないことが多いことから、学生マルシェでは、必要な分だけを「量り売り」する仕組みを導入することで、学生らがより野菜を使いやすくします。それと同時に、農業に興味を持つ人には、実際に農産物の収穫から参加できるような仕組みとし、多くの学生らを巻き込みます。この学生マルシェは、田舎だけでなく都市でも企画しており、全国の大学での組織化もできればと考えています。さっそく2台目の準備も進んでいるようです。都会の真ん中で美味しいお野菜がちょっとオシャレな軽トラックで販売されている、そう考えると広がりが見えてきてとても面白いです。

最近は、農作業を「若者」がするだけで偉いわね、と言われてしまいますが、生活の基盤には「食」や「環境」があり、つまり「農業」があります。この基盤を若者が担っていくのです。農業を一番気楽なところから、自分の生活から考えられるように、農業をオシャレに、かっこよく、プロデュースしていきたい、新しい生活型農業活性化モデル「学生マルシェ」に挑戦します!

農器具質屋と機動耕作隊

2009年02月17日 | 若者の見る田舎の景色~インターン奮闘記~
 一度使ってしまったものは、それだけの価値しかない。

1度きりの使い捨ての商品の普及、大量生産・大量消費、経済発展は同時にものの価値観の低下を生み出したのではないかと感じるときがあります。

しかし、けっしてそんなことはないのです。
確かにモノは使えば消耗されていきますが、すぐにそのモノ自体の機能が失われてしまうわけではありません。

農業用の機械やクワ、レーキ、ビニールシートなどたくさんの道具が農業には必要です。
家ではめったに使わず、納屋の置物になり、錆ついてしまったクワも良く目にします。
驚くのは車で、移動中にちょっとわきを見ると300~1000万円はするだろう高額の農用機械が何台も鍵もかけず、倉庫にすら入れられず、雨の中放置されているのです。


大型乾燥機のある茶工場も、何億という投資をしていながら、お茶園をやる後継者不足や稼働率の悪さから、放置されていました。
いったん動かさなくなった機械は、エンジンのかかりも悪くなります。

このように眠る道具が地域には本当にたくさんあるのです。

これらを、耕作隊で必要であれば買い取ったり、借り受けたりしながら管理していくことで、道具の循環を作っていけるのではないかと考えています。

一度壊れてしまえば、すでに新型モデルの機械が出ています。
「そっちを買った方がいいだろう、この機械は捨てようか。」
そう考える前にもう一度地域の財を見直してほしいと思います。


機械のメンテナンスにかけては、農家さんの中にも整備士資格を持った人などもいらっしゃいます。
「自分で機械の操作、修理全部できる」これはその農家さんの自慢です。
この技術を次に伝えたい、生かしたいと考えていらっしゃる方です。

農業を始めるには、いくつものハードルがあります。
労働力、土地、機械などを必要な時期に集中的に農業を行う「機動耕作隊」でこのハードルを軽減できると思います。

そのためにも、使われない道具を管理し、技術者、農業のプロフェッショナルともっと協力し合ってネットワークを広げていくことができればと思います。


多くのモノの価値を見返して、使えるものを共同で補っていく、そんなスタイルの先駆けになればと思います。

無事ラジオ出演してきました!

2009年02月16日 | ぜひご覧ください!マスコミ出演・掲載情報
本日、無事エフエム山口の「Evening Street」に出演してきました!

電話取材でもOKだったのですが、せっかくの機会ということもあってスタジオにお邪魔し、いつでも送っていいよ大作戦、学生マルシェなどに関して、たっぷり話をさせていただきました。
皆さん、聞いていただけましたでしょうか?!

また、今回の収録に関して、「Evening Street」さんのブログにも掲載されていますので、そちらもぜひともご覧ください!

http://www.fmy.co.jp/blog/estreet.php?blogid=33&archive=2009-2-16

大学生にもったいない野菜を!「学生マルシェ」

2009年02月06日 | 過去の記事はこちら!
学生耕作隊は、日々、農業に接し、さまざまな問題を感じています。そのひとつが、規格外や人手不足のために収穫されずにそのまま畑に放置され、市場に出回らない「もったいないない農産物」です。この農産物を何とか減らしたい、若者も一緒に農業に関わってもらいたいとの思いから、耕作隊は新しい仕組み「学生マルシェ」に挑戦します!

■新たな取り組み第一弾「学生マルシェ」!
学生マルシェは単身生活の大学生のために大学生が野菜を収穫して販売する、軽トラックで移動式の農産物販売です。親元から離れて一人暮らしをしている学生は量販店の野菜を使いきれないことが多いことから、山口大学の東門をでてすぐの畑で販売します。この学生マルシェでは、必要な分だけを量り売りする仕組みを導入することで、学生らがより野菜を使いやすくします。またそれと同時に、農業に興味を持つ人には、実際に農産物の収穫から参加できるような仕組みとし、多くの学生らを巻き込みます。この「学生マルシェ」は、田舎だけでなく都市でも企画しており、実際に興味をもつ大学生も東京におり、全国の大学での組織化もできればと考えています。「食べてくれるのがうれしい」そう考える農家さんがいらっしゃいます。まずは身近な地域の野菜に目を向け、学生が農業や食について考え、活動できる機会にしたいと考えています。

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まず「学生マルシェ」用の軽トラのペイントを行います。
 日時:2月7日(土)10:00~12:00
 場所:山口大学東門を出てすぐ前の畑
 内容:7,8人の学生でペイントし、その学生たちには「もったいない野菜」をお手伝い賃として支給します。寮生もでてきて、「こんなのを待っていた!」とコメントしてくれるといいですね。

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■第二弾 もったいない野菜「いつでも送っていいよ大作戦」!

いつでも送っていいよ大作戦は、農産物が大量に出回る、他の農産物と競合し値段がつかない、規格外の農産物がある、という時に「いつでも送って良いよ」と言ってくれる消費者の方を対象に生産者側の都合で農産物を送る「もったいない野菜の応援団制度」です。1口1万円の先払いで農産物の収穫コストや郵送費をまかないます。一度にお送りするのはお一人分です。捨てられている農産物について、農家さんと話すうち、それはおかしいと気付きました。            
現在、全国からの申し込みが100件を越しましたので、第一回の発送作業を行うことにしました。季節柄、野菜は少なく、今回はガーベラです。

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「いつでも送っていいよ大作戦」で発送する農産物の収穫・発送作業を農家さん、応援団のメンバーとともに、2月10日(火)に行います。
時間:9:00~12:00
場所:防府市台道の林さんの畑
内容:耕作隊のメンバーがガーベラの収穫のお手伝いをし、そこで収穫したお花を応援団のみなさんにお届けします!

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収穫する人手があれば、それは新たな財となる、多くの学生を巻き込んでいく、この取り組みを取材していただき、日本初の事例を全国に広く広げていければと思います。よろしくお願いいたします。


↑打ち捨てられた野菜

~学生が農産物の収穫から、消費者に販売するところまでの一連の流れを担う~

太陽エネルギーを活用しよう!ソーラーパネル作りに挑戦

2009年02月02日 | 若者の見る田舎の景色~インターン奮闘記~
■ワークショップの報告
 1月31日・2月1日に山口県の周防大島町で手作りソーラーパネルのワークショップを開催しました。参加者は地域の子供たちと大学生・漁師さんが参加しました。

 実際に手作りで作るソーラーパネルを作る実演を行い参加者の子供たちは楽しく作業しました。また参加者のなかでも漁業をされている方が、大変興味をもたれていました。

特に座学では、電気の仕組み、ソーラー発電システムの概要などを知り、何に使うのか?でソーラー発電はいろんな可能性があることがわかりました。実演では、今後自分たちでソーラーパネルの生産ができるように技術を習得し、100枚の手作りパネルを作る目標ができました!
ソーラーパネルを使うことで、実際に、電力会社からの送電を絶っても生活ができる容量の発電も可能であるし、必要な場所に必要な電力を使うという方法もあります。まずは、要所要所からソーラーをはじめとする自然エネルギーへシフトしていき、エネルギーの自給自足を実現していきたいと思います。また、ワークショップを通して、自発電が可能だという知識と技術を得たことで、次のステップとして、自然エネルギーによる問題解決に取り組みたいと夢が膨らみます。




↑ソーラーパネル組立の様子

■将来の展望
 普段何気なく使っている電気は、電力会社から供給され、コンセントにプラグを差し込んで、スイッチをポンっと押せば点くように、あって当然のように使っています。しかし、電気を使うという背景には、Co2や原子力などの問題が隠れています。何が起こるかわからない昨今の社会、もし電力会社がなくなったとき、エネルギーを自給する力がないと、途方に暮れてしまう・・・。そんなことがないように、エネルギーも自立した形で生産できる技術を得たいと、昨年のロケットストーブの導入に続き、今回はソーラー発電でエネルギーの自給に挑戦です。
最近では、屋根の上の家庭用ソーラー電池や信号機などにもソーラー電池が使われています。


↑ソーラー電力で電化製品を動かす

■自然エネルギーの活用方法を編み出す。農業とのコラボ。
 電気のある生活が当たり前になっていますが、農業を体験することで、電気のありがたさを感じざるを得ない経験をしました。それは、水遣りです。農業は自然との闘いです。作物のできは天候に左右され、特に、水汲みというのは重労働です。急斜面にあるみかん園では水場の確保も大変、山の上にあるので水道を引くわけにも井戸を掘るわけにもいきません。雨水をため地道に撒いていくという原始的な方法が、水道の引けない場所では今でもベストなのです。そんな、古くからある農作業の問題に解決するべく挑戦するのは、手作りソーラーパネルによる水遣りシステムが作れないか!?とういこと。くみ上げポンプをソーラー発電で動かしたいと思っています。もちろん畑の中で効果的に動けるものになればと思います。
農業は自然とともにあります。太陽や風を使った自然エネルギーこそ、農業に似合っているな。と思います。




↑完成記念にみんなで撮影!