楠クリーン村のブログ

山口県宇部市・楠クリーン村のブログです。

農器具質屋と機動耕作隊

2009年02月17日 | 若者の見る田舎の景色~インターン奮闘記~
 一度使ってしまったものは、それだけの価値しかない。

1度きりの使い捨ての商品の普及、大量生産・大量消費、経済発展は同時にものの価値観の低下を生み出したのではないかと感じるときがあります。

しかし、けっしてそんなことはないのです。
確かにモノは使えば消耗されていきますが、すぐにそのモノ自体の機能が失われてしまうわけではありません。

農業用の機械やクワ、レーキ、ビニールシートなどたくさんの道具が農業には必要です。
家ではめったに使わず、納屋の置物になり、錆ついてしまったクワも良く目にします。
驚くのは車で、移動中にちょっとわきを見ると300~1000万円はするだろう高額の農用機械が何台も鍵もかけず、倉庫にすら入れられず、雨の中放置されているのです。


大型乾燥機のある茶工場も、何億という投資をしていながら、お茶園をやる後継者不足や稼働率の悪さから、放置されていました。
いったん動かさなくなった機械は、エンジンのかかりも悪くなります。

このように眠る道具が地域には本当にたくさんあるのです。

これらを、耕作隊で必要であれば買い取ったり、借り受けたりしながら管理していくことで、道具の循環を作っていけるのではないかと考えています。

一度壊れてしまえば、すでに新型モデルの機械が出ています。
「そっちを買った方がいいだろう、この機械は捨てようか。」
そう考える前にもう一度地域の財を見直してほしいと思います。


機械のメンテナンスにかけては、農家さんの中にも整備士資格を持った人などもいらっしゃいます。
「自分で機械の操作、修理全部できる」これはその農家さんの自慢です。
この技術を次に伝えたい、生かしたいと考えていらっしゃる方です。

農業を始めるには、いくつものハードルがあります。
労働力、土地、機械などを必要な時期に集中的に農業を行う「機動耕作隊」でこのハードルを軽減できると思います。

そのためにも、使われない道具を管理し、技術者、農業のプロフェッショナルともっと協力し合ってネットワークを広げていくことができればと思います。


多くのモノの価値を見返して、使えるものを共同で補っていく、そんなスタイルの先駆けになればと思います。

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