楠クリーン村のブログ

山口県宇部市・楠クリーン村のブログです。

~お茶~ 一番茶つみました!

2008年05月20日 | 若者の見る田舎の景色~インターン奮闘記~
5月中旬、宇部市楠で、一枝三葉を必死で探すお茶摘み娘に大変身!

茶葉を持ち帰って蒸して揉み、フライパンで弱火で炒り、竹炭で濾したお湯でお茶にして飲むと・・・まろやかで最高!台湾の高級烏龍茶や外国の薫り高い紅茶に負けない香りと味を感じます。採り立てだからか、自然の中で自分が摘んだお茶という体験が付加価値をつけたのか・・・。ともかくこれは自慢だ!と、東京・恵比寿のカフェ:アサンテサーナに送り、集まった20人にも試飲してもらうとやっぱり大好評で、山口へ行きた~い、というお茶摘娘候補が続出するほどです。

実は、私たち若者はこの茶園の後継創業を目指しています。旅館と同じ、血のつながりのない若者が後継者となる事業です。10町歩もあるお茶園は後継者がおらず放置されていました。地域の人たちと話し合い、「地域の子どもとして育ててあげよう」と言って頂き、最後までお茶を守られた方が私たちの技術指導をしてくれ、行政も良い形で間に入ってくれます。将来はここに「道の駅」ならぬ「森の駅」をつくり、平成21年完成の体験学習施設「こもれびの郷」とも連携したいと考えています。

牛糞を肥料としてダンプで運んだり、レゲェを歌う若者や東京から大学生がインターンに来たりして1町歩を刈り込み、初のお茶摘となった5月の出来事。亀の歩みかもしれませんが、後継創業は地道な挑戦を経て花開くもの。お茶が商品になるには、あと3年、とても楽しみです。

都会にいても、バーチャルで農民になろう!~そば~

2008年05月15日 | 若者の見る田舎の景色~インターン奮闘記~
 私たちは今、バーチャルそば農民というプロジェクトを進めています。これは、都会の人が田舎にそば畑を架空で持ち、そばを育てる農民になろう!というものです。
 普段は、田舎にいる私たちが、そば農民さんの応援団としてそばの世話をし、畑やそばの様子を都会にいるそば農民さんに報告します。時間がある時には、そば農民さんが実際に田舎に来て、畑仕事をしてもらいます。そば農民になってもらうことで田舎と都会を繋ごうというプロジェクトです。プロジェクトを通じて、田舎と都会がお互いの良いところを知り、発見した問題は一緒に考え、解決していけたらと思っています。
 都会の人に、畑仕事をする時、した後に感じる爽やかな気持ちを味わってもらいたい・・・。吸い込まれそうな青空、限りなく広がる緑、近所の農家さんの笑顔。心と体が元気になります。体を動かし、ヘトヘトなのだけれど心地よい疲労感。自分の育てている作物の成長。そして収穫。喜びに溢れています。それと同時に、農作業には、思い通りにならない天気や病気などの大きな自然の力、作物を育てる難しさ、大変さ、苦労があります。だから楽しいのです。
 自然に向き合い、ゆっくり一緒に歩いていく。都会のものすごいスピードで過ぎていく生活から抜け出し、田舎のゆったりした時間の中に身をおく。新しい多くの感動に出会えるはずです。

ご興味のある方は、c-ishin@waa-bc.com までご連絡ください。

~お茶~ 都会から、外国からお茶の再生!?

2008年05月08日 | 若者の見る田舎の景色~インターン奮闘記~
今年のゴールデンウィークは、感動とともに、交流とは何かを考える機会になりました。
GWの4日間、僕が運営するお茶園に松山市から農業体験参加者を受け入れました。
東雲女子大学の韓国人留学生4人。日本に来てまだ数ヶ月の彼女たちですが意思疎通に困らないくらい日本語は流暢です。「日本の農業の現場が知りたい」「人の役に立ち、自身の学びになるボランティアをしたい」という意気込みをもっての参加です。


■話し合って、新しいルールを作る

初日はブルーベリーの定植のため、穴掘りとブルーベリーの植え付け、そして水遣りをしてもらいました。この日はここ最近で一番暑い日となりました。農業はほとんどしたことがないという彼女たちですが、スピードはゆっくりながら、もくもくと作業をしてくれていました。
作業後、夕食の時間になっても元気がなく、口数が少ないと思っていたら、「話をしたいことがあります」と言われ、急遽、話し合いの場を持つことになりました。すると、「私はボランティアをしにきたのであって、作業をしにきたのではない。作業の目的がわからない。農作業をしたことがないので、いきなりはきついことができない。このままでは続けられない」とのこと。
私も作業をすることばかりに集中して、作業の目的や自分たちの想いをしっかり話せていなかったこと、また初日は早朝からやってきた彼女たちへの配慮が足りなかったことを反省しました。一方で、「もっと地元の観光地を探索したい」といった要望については、私たちは趣味や遊びで農作業をしているのではなく、挑戦者として地方の活性や農業の再生に取り組んでいる。何か要望があったり、相談があればこのように話し合いをしていきましょう、という話をしました。
異なる物が一緒に何かをしていくときは、自分のルールや主義を押し付けるのではなく、また相手の言いなりになるのでもなく、きちんとお互いに話し合い、意見をぶつけあって、新しいルールややり方を作っていくことが必要です。ただ一緒に時間を過ごしたり、おしゃべりをするのだけが交流ではなく、これが本当の交流なのだと今回学ぶことができました。

■夕日に感動

ゴールデンウィークは山口県の宇部では一番茶の取れはじめる時期。最終日の前日はお茶の新芽をとる作業をしてもらいました。一芯三葉といって、新芽の新しい葉から数えて3番目までをひとつひとつ手で摘み取ることを繰り返します。これを一日中やりましたが、初日とは打って変わって、時には冗談をいいながら、目標の70Lの袋いっぱいのお茶を摘み取ることができました。
そして夕暮れ、茶園から見える夕日を、作業したメンバー全員で見ました。誰もリタイアすることなくここまでこれて、またこのメンバーでこの4日間を過ごせてよかったと、美しい夕日を見てホッとするのと同時に胸の中が熱くなりました。

楠のお茶・森林の事業はまだ始まったばかりです。これから、ここに来てくれた人たちの足跡を茶園にも、この胸にも刻んでいきます。彼女たちも自分たちで植えたブルーベリーを3年後にまた見に来たいと言ってくれています。今回のように楠の茶園を、働く人と一緒に何かを作り上げて行けるようなフィールドにしていきたいと思います。