楠クリーン村のブログ

山口県宇部市・楠クリーン村のブログです。

山大裏田んぼで稲刈りを行いました!!

2009年10月18日 | 若者の見る田舎の景色~インターン奮闘記~
■稲刈り当日を迎えるまで…

去る10月17日、山口大学裏の田んぼにて、待ちに待った稲刈りを行いました!
この山口大学裏の田んぼでは、6月に手植えでの田植えをして以来、ヒエなどの雑草を取ったり、畔の草刈りをしたりといった管理をしてきました。実験と言う意味も込めての無農薬での米作りでしたが、稲は順調に育ち、穂を付け、この度、めでたく収穫と相成りました。
当日は、大学生を中心に9名の参加者が集まり、農家さんもお招きしての作業となりました。

さて、稲刈り当日を迎えるまでにも、いろいろな作業をしました。
まず、本番に備えて稲刈り前最後の田んぼの草取りと畔の草刈をしました。この時も、学生を7人ほど集めてにぎやかな中での作業となり、田んぼ以外でも、山口大学東門前の畑での畝立て、溝掘り、草刈、冬野菜の種まき等を行いました。
その後は、作業自体は落ち着くものの、収穫に必要な鎌などの道具、さらにはハゼ干しに使う竹の準備や調達に奔走しました。竹は、宇部市楠地区のお茶園まで竹を切りに行き、耕作隊のシニア会員さんや、楠お茶園管理人の方にもお手伝いいただき、軽トラ(マルシェ号)の荷台にいっぱいに積んで田んぼまで持ってきました。また、参加者とのやり取りや、農家さんへの指導のご依頼、天気のチェック、等々の手配事も行わなくてはなりません。そうして、未知なる作業に少々不安を感じながらも、稲刈り当日の17日を迎えました。


■いよいよ当日!でも…

稲刈り当日の10月17日は、前日までの雨予報を見事にひっくり返し、晴れ晴れとした天気のもとで行うことができました。学生たちも山口大学から行列になって田んぼに向かい、そこに農家さんも取材に来られていたマスコミの方も含めて、いよいよ稲刈りが開始されました。
まずは、農家さんから稲の刈り方、刈った稲の束ね方、ハゼでの干し方などの一連の作業をご指導いただきました。さらに、稲を束ねるのに使用するわらもご持参くださり、本当に助けていただきました。農繁期でお忙しい中、ありがとうございました!

さて、学生たちも、慣れないながらも鎌を持って作業に移ります。しかし、さすがにそこは多人数。あっと言う間に稲刈りが進み、手早い人たちはすぐに田んぼの端から端まで刈り取ってしまいました。そして、最初は稲刈りのみに集中して行っていた作業も、刈った稲を束ねる人、ハゼを組み立てて束ねた稲を干す人、というように数組に分かれて作業を行っていきました。

しかし、ここでアクシデントが発生します。何と、苦労して立てたハゼが稲の重みで倒れてしまったのです!倒れた時には稲も掛けていただけに、ショックも倍増です。しかし、こんなことで手を休めるわけにはいけません。負けじとハゼを立て直します。それも、今度は足の本数を多くしたり、さらに強く足を地面に打ち込んだり、足をまとめる紐をもっと頑丈に結んだりして、倒れないようにします。そして、そうした工夫と苦労の甲斐あってか、今度は倒れることもなくどんどん稲を掛けていけます。その途中で、足が「みし…」と音を立てた時は少々冷や汗が出ましたが…。
そして、いよいよ稲刈りも終わろうかという時、次なるアクシデントが発生してしまいます。今度は、ハゼが稲でいっぱいになってしまい、掛けられなくなってしまったのです。上からさらに稲をかぶせることもできるでしょうが、そうすると今度は稲の重みにハゼが耐えられなくなり、またハゼが倒れてしまいます。
そこで、咄嗟の作戦として、今度は刈った稲をすぐ隣の畑(ここも学生耕作隊が管理している畑の一つです)に移し、そこにあるビニールハウスの骨組みにかけることにしました。そのビニールハウスには、本来はビニールが張ってあったのですが、ちょうど先日の台風への対策のためにビニールをはがしていました。このことが幸いし、骨組みに稲を掛けるという作戦ができるようになったのです。
稲刈りも遂に終わり、刈った稲を束ねる作業も進む中、遂に竹のハゼに稲が干せなくなりました。その後は、束ねた稲をどんどん田んぼの畦に移していきます。そして、稲をどんどんビニールハウスの近くまで軽トラを使いピストン輸送していきます。
しかし、終了予定時間を越え、何とか全ての稲をビニールハウスの近くまで運び終えたかという、まさにその時、無情にも日は落ち、周囲も暗くなってきました。作業は、終えられなかったのです。

結局、翌日にも作業は持ちこまれ、最終的にはビニールハウスにびっしりと稲が干され、まるで藁ぶきの小屋のように見えるまでになりました。


■稲刈りを終えて…

今回の稲刈りで印象的だったことが二つあります。

一つ目は、自分が事前に考えていたハゼの立て方より、農家さんが当日にささっとされていたハゼの立て方の方がとても簡単で、できたハゼも頑丈だったことです。おそらくそれは農家さんの昔からの方法を使われただけなのでしょうが、それは机上だけで考えたものよりはるかに実用的なものでした。また、稲刈りの方法や稲の束ね方、ハゼかけというもの自体も、農業をされていた方々が昔から伝えてきた知恵の一つです。
こうした伝統の技術を廃れさせてしまわず、多くの人たちと活かすことできちんと後世に伝えていきたい、と改めて感じました。

印象的だったことの二つ目が、道行く人たち(中には車をゆっくり進ませる人も)や、通りすがりの近所の人たちの中には今回の稲刈りの様子に注目される人が多かったことです。中には、「懐かしいわ~」と声をかけてくださる方もいらっしゃいました。
確かに、私たちの田んぼでの取り組みには、人の心に響くメッセージや、今日の私たちが抱える問題に対する答えになるものがあるのです。こうしたものをどんどん発信していき、一人でも多くの人々の心に届けていきたいです。

そして、現在は、ハゼ干しした稲を脱穀、籾摺りし、食べられる玄米にする作業に取り掛かるべく、手配や打ち合わせをしています。一般的には1反あたり6俵(およそ360kg)取れるそうなので、1.7反の山大裏の田んぼでは10俵近くが取れる計算になります。しかし、実際はもう少し少ないだろうと予想はしています。無農薬と同時に無肥料でもあったので、一般的に思われているほど稲が活発に成長していないだろうと思っているからです。しかし、ということが頭でわかっていてもやはり自分たちで作ったコメが収穫でき、もうすぐ食べられるようになると思うと、どうしても胸が高鳴ります。
 そして、米作りは、米が炊かれてご飯になり、口に入るまで続きます。まだまだ気を抜かずに、日々のやるべきことをやっていきたいと思います。そして、締めくくりとなる収穫祭まで、突き進んでいきます!


↑稲刈りの様子


↑ハウスに稲を干す様子


↑ハゼに干された稲

竹取の翁になってきました

2009年10月11日 | 若者の見る田舎の景色~インターン奮闘記~


 今日は、17日に迫った山口大学裏田んぼの稲刈りの準備ということで、ハゼ干し用の竹を切りに行ってきました。

 場所は、このブログでもたびたび紹介させていただいた楠のお茶園。
半茶半大工で自立を目指す若者が管理する大自然豊かな(というより、大自然のど真ん中)のお茶園です。

 今回は、このお茶園の一角に我が物顔で生えている竹を切っていきました。
シニア会員のおじ様たちに手伝っていただいたのですが、とても手際がよく、大きな竹をバサバサっと倒し、それをズルズルと広い場所へと引きずっていきました。
さらに、あっという間にハゼの足用と上にかける用の竹へと切り分けられていきました。
 また、管理者の若者も、竹を軽トラ(かわいいペイントが素敵なマルシェ号)へ積み込む際に積み方を教えてくださったり、トラックの荷造り用の結び方を教えてくださったりと、とても助けていただきました。

 こうして、多くの人たちのご助力もあり、竹切りは無事に完了しました。
 本当に、ありがとうございました!

 着々と進む稲刈りの準備。でも、まだまだやること、決めることはあります。
 こうなったら、17日まで突っ走って、稲刈りをするぞ!おー!!

山口大学裏の田んぼに稲刈りが近づいています

2009年10月10日 | 若者の見る田舎の景色~インターン奮闘記~


 秋も深まり、朝夕の寒さも厳しくなってきました。
 さて、私たちが6月に田植えを行った山口大学裏の田んぼも、10月17日(土)の稲刈りが刻一刻と近づいてきました。
 これまで、朝早くから田んぼに入ってヒエを取ったり、学生たちが総出で草刈をしたりしてきました。
 その甲斐あってか、稲は見事に育ち、黄金色の稲穂をたくさんつけてくれました。
 そして、そうした苦労の道のりも、もうすぐ「収穫」という一つのゴールに辿り着こうとしています。
 現在は、17日の収穫に向けて様々な準備を進めており、カレンダーや田んぼの稲穂を見るたびに胸が躍る日々です。
 そして、明日はハゼかけ用の竹を調達しに、耕作隊が管理する楠茶園で竹取りの翁になってきます!