楠クリーン村のブログ

山口県宇部市・楠クリーン村のブログです。

農業を生活で考える。学生マルシェ!

2009年02月18日 | 若者の見る田舎の景色~インターン奮闘記~
私たち学生耕作隊では、日々、ジャージ・軍手・長靴で現場に入り込み、農業に接しています。農家さんからの話を聞くたびに学び、畑の様子を見るたびに違和感を抱く、そのひとつが、規格外や人手不足のために収穫されずにそのまま畑に放置され、市場に出回らない「もったいない農産物」です。この農産物を何とか減らしたい、若者も一緒に農業に関わってもらいたいとの思いから、「学生マルシェ」は生まれました。

マルシェとは?聞き慣れない言葉かもしれませんが、フランス語で「市場」のことです。学生市場、学生マルシェは単身生活の大学生のために、学生自身が主体となって野菜を収穫し、軽トラックで農産物の販売を行います。移動式のおしゃれな野菜市です。

軽トラックと言えば、白いものが一般的ですが、このマルシェ用の軽トラックは先日、学生たちを呼んでみんなでワイワイと楽しくペイントしました。クレヨンで紙に看板を書いてもらったり、ローラーで塗ってもらったり、あちこちペンキに汚れながらも、学校の図工の時間でもこんなことしたなぁ、とにぎやかに作業ができました。無事塗り終わり、ちょっと色が地味なんじゃないの?と言われつつ、最後マスキングテープをはがしたときにはその分白い線が鮮やかに映え、「おー!」とちょっとした感動でした。「マルシェカー」も完成し、どんどん進めていきたいと思います。作業にご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!


↑塗装されたマルシェ用の軽トラ

この作業の報酬は、山口の農家さんのお野菜とお米です。バーゲンさながらに野菜を袋に詰めていく学生たちを見ていると、若者が野菜を活用しないのではなく、きっかけがないから活用できていないだけなのではないか、と感じます。コンビニ、外食、惣菜に頼ってしまいがちですが、料理を作ること自体が嫌いなわけではないと思います。親元から離れて一人暮らしをしている学生は量販店の野菜を使いきれないことが多いことから、学生マルシェでは、必要な分だけを「量り売り」する仕組みを導入することで、学生らがより野菜を使いやすくします。それと同時に、農業に興味を持つ人には、実際に農産物の収穫から参加できるような仕組みとし、多くの学生らを巻き込みます。この学生マルシェは、田舎だけでなく都市でも企画しており、全国の大学での組織化もできればと考えています。さっそく2台目の準備も進んでいるようです。都会の真ん中で美味しいお野菜がちょっとオシャレな軽トラックで販売されている、そう考えると広がりが見えてきてとても面白いです。

最近は、農作業を「若者」がするだけで偉いわね、と言われてしまいますが、生活の基盤には「食」や「環境」があり、つまり「農業」があります。この基盤を若者が担っていくのです。農業を一番気楽なところから、自分の生活から考えられるように、農業をオシャレに、かっこよく、プロデュースしていきたい、新しい生活型農業活性化モデル「学生マルシェ」に挑戦します!