ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【4/9/2018鹿鳴荘便り 序】難波先生より

2018-04-10 15:36:19 | 難波紘二先生
今年は梅、桃、桜、ツツジがほとんど同時に咲いた。20年前からここに住んでいるが、こんな年も珍しい。街路樹のコブシも山のヤマボウシも同時に咲いている。

 4月の初めは日中の気温が25℃まで上がったが、週末には10℃まで下がり、土曜日には雪が降った。昨日曜日は、かつての同僚の技師さん達がサンサーラに昼食に来てくれた。久しぶりに昔の思い出話をして、楽しい時間を過ごした。
 間もなく呉共済病院は「創立150周年」を迎えることになるのだが、旧海軍工廠の職工病院だったダウンタウンのこの病院が、いつまでも「呉市民病院」として栄えることを祈る。

 海軍病院だった呉国立病院は後輩の病理医谷山清己君が院長となり、着実に発展している。今年の秋の病理学会では総会長を務める予定だ。呉市で病理学会が開かれるのは初めてだ。

 終日机に向かって、読んだり書いたりしているが、つくづく仕事がとろくなったのを痛感する。昔、故菊池昌弘先生(福岡大学・病理学教授)が「年とると時間が早く過ぎると感じるが、あれは実際には仕事がとろくなったに過ぎないんだ」と言われたことがあるが、その言葉を痛感している。

 机に座っていると、二重ガラスの窓越しに、ウグイスの高い声がよく聞こえるが、山鳩の声は低くて聞こえない。夜になって母屋に帰ろうと仕事場入り口のドアを開けると、森の中で鳴くフクロウの低い声がよく聞こえる。どうもペアー・ガラスは低音をカットする作用があるようだ。

 3月の末、前庭の脇にある苔むしたタイル張りのアプローチ道の上で、モグラが1匹死んでいるのを発見した。家内の話だと、付近に水仙とヒガンバナが植えてあり、その球根にモグラの毒があり、それを囓って死んだのだという。ひっくり返してみるとお腹はペチャンコで歯は鋭く、ミミズなら食えるだろうが、およそ植物食に向いた歯はしていない(下)


 つまり空腹で死んだのであろう。可哀想で持ち帰り、標本用の陶製皿に入れているが、1週間経っても死体に腐敗の徴候が出て来ない。ミイラになったのだ。
 他の動物がついばんだ形跡もない。モグラの死体を見るのはこれが初めてだ。

 私は医学博士の学位を「松果体の比較解剖学的研究」でもらった(血液病理学は後に米国留学で学んだ)ので、モグラの松果体も研究したが、生きたモグラを入手するのに苦労した記憶がある。
 広島市では無理で、郷里の田舎のお百姓さんに頼んで、わなで生け捕りにしてもらった。
 地中生活をしているモグラには「第三の眼」としての光感覚装置、松果体は不要なはずなのに、ちゃんと地上生活をする他の哺乳類と変わらない松果体があった。(メラトニン分泌により体内リズムを調整している。)

 今回は、発行が1日予定より遅れました。以下の3話題を取り上げました。

1.【3/28NHK/TV:ノーナレ「“悪魔の医師”か“赤ひげ”か」への反響】
 担当ディレクターは「海外取材もやり、ぜひ50分番組として実現したい」と話しています。
修復腎移植が「世界の常識、日本の非常識」であるという私の発言は間違いでないので、ぜひ公共放送であるNHKがそれを確認して欲しいと切に要望します。
 次回の番組では、未だに「手術術式により腎がんが移る」という非常識な発言を「日経メディカル」(2/28号)でした相川厚(東邦大名誉教授)の意見も取り上げて欲しいもの。

 私宛に寄せられたメールでの感想を固有名詞は伏せて、6件を紹介しました。
 ことに「小径腎がんのドナー」となった男性の意見を読んでほしいと思います(夫→妻への移植)。

2.【新聞いろいろ】
 何十年ぶりかで「朝日」を1ヶ月間購読してみての感想。記事を他紙と比較してあります。

3. 【西部邁の「自裁」と自殺幇助罪】
かねがね自分の死は「自死」しかありえないと自著で何度も書いてきた評論家なので、自死を当然だと私は受けとめたが、死後に協力者が「自殺幇助罪」で逮捕されるとは思わなかった。

 西部氏とは面識がないが、雑誌「表現者」の発刊の際に「協力者にならないか」という手紙を受け取ったことがある。もちろん自筆ではなく、印刷物だ。私は彼の政治思想には同調しない(ことに原発と日本の核武装について)が、著書を通じて誠実な人だとは受けとめている。


昨夜は島根県東部の大田市付近の地下15キロを震源に震度5の地震があった。
直線距離で約140キロ離れた我が家でも昨夜は午前1時半頃大きな地震があり、およそ30分ごとに2回続けて大きな余震があった。朝方にもあったらしいから、合計4回の地震だ。
 3回目の地震の後、下に降りてNHK/TVをつけてみると、約140キロ離れた島根県東部の大田市付近の地下15Kmで震度5の地震が発生したとわかった。現地では家屋や道路に被害が出たらしいが、幸い怪我人だけで死者は出なかった。
 地震の予兆は広島市に住んでいた頃は、知ることがなかったが、住んでみるとまず「地鳴り」がする。
それが聞こえると一呼吸遅れて振動が来る。昨夜ベッドで感じた振動は震度3くらいだろう。
 だからあまり心配せずに、振動を楽しむゆとりがあった。
 火山噴火といい、地震といい、何だか日本列島が「大地動乱の時代」に入ったような気がする。
 これで原発再稼働は大丈夫かな、と思う。

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