【却下、メディア報道】M.ファクラー「<本当のこと>を伝えない日本の新聞」(双葉新書)を読みました。元NYタイムズ東京支局長でなく、現職の支局長と知りビックリしました。滞日12年だそうです。1966年11月生まれで、現在48歳。日本のメディアの裏表を熟知し、「ウォッチ・ドッグ(権力の監視役)」としての使命を喪失した日本のメディアの実態を、次々と実例をあげ、なぜそうなるかを説明し、読んでいて「そうなのか!」と思わず膝を叩くような痛快な本です。きっとベストセラーになるでしょう。
黒田清:「新聞が衰退するとき」(文藝春秋, 1987/8)=元大阪読売社会部長による告発書
本郷美則:「新聞があぶない」(文春新書, 2000/12)= 元朝日新聞記者による警告書
歌川令三:「新聞がなくなる日」(草思社, 2005/9)=元毎日取締役編集局長による警告書
河内孝:「新聞社:破綻したビジネスモデル」(新潮新書, 2007/3)=元毎日常務取締役による告発書
佐々木尚敏:「2011年 新聞・テレビ消滅」(文春新書, 2009/7)=元毎日新聞記者による予言書
黒薮哲哉:「<押し紙>という新聞のタブー」(宝島社新書, 2009/10)=フリージャーナリストによる読売商法の告発
上杉隆:「記者クラブ崩壊:新聞・テレビとの200日戦争」(小学館新書, 2010/4)=フリージャーナリスト。「自由報道協会」暫定代表による批判書
など、いろいろ関連本を読んできたが、現職の肩書でこれだけの批判書は初めてである。
さて、昨日の「却下」の一件だが、GOOGLEニュースをチェックしたところ、「毎日」の記事が一番誠実だった。
1)「毎日」=取材が、東京本社記者、松山支局記者、宇和島通信員の3人の記者により行われており、「修復腎移植」という用語を使っている。
http://mainichi.jp/select/news/20120824k0000m040044000c.html
2)「朝日」は「病気腎移植」とのみ書いている。ファウラーは「新聞にとってもっとも重要な財産は読者からの信頼だ。…間違いを認める訂正報道こそが新聞の命綱」と書いている。
「朝日」不買運動は徐々に拡がっている。160円に値上げしたらキオスクで売れなくなった。「押し紙」のあまりを伊勢のホテルに無料提供し、その日の新聞が宅配便のパッキンに使われている。もう余命はあまりないだろう。予後不良だ。
3)「読売」は無視したのか、本社HPにも、GOOGLEにも引っかからない。
4)「産経」もいつもと違い「修復腎移植」という言葉を使っていない。相川厚のコメントを取っているから、学会よりの記者が書いたと思われる。「病気腎移植」でなく「病腎移植」と呼んでいる。
5)「日経」はやり「病気腎移植」と呼んでいる。スタンスは朝日と同じ。
6)「時事」はやはり「病腎移植」と呼び、「毎日」と同じように「再申請の余地のある却下」だと報じている。
7)NHK東京は一番わからず屋がそろっているところだが、(不払い運動でも起こすか)、「再申請のあった場合は応じる」としたと正確に報じている。
8)「共同」の「47NEWS」は最近はGOOGLEニュースで報じられなくなった。
9)「維新医療」の橋本佳子編集長の記事は、詳細で優れている。医師以外の閲覧が可能かどうかわからないが、URLを書いておく。 http://www.m3.com/iryoIshin/article/157633/?portalId=iryoIshin&pageFrom=openIryoIshin
関係者の話を聴いたら、みな意外に落胆していない。なかには「これでぼくらの正義は認められた!」という医師もいる。まともに厚労省の審議の場に載ったことを指す。「そんな、まだ勝っていない!」と私。
当日資料として配付された国立循環器病センター北村名誉総長の「意見書」を読んだからだという。彼は「実質容認」論を当日は展開した。NPOの事務局長は「ぼくらはこれまでの経験で、打たれ強くなっていますから…」という。
ポイントは、これまで学会は「レシピエントに癌が再発する危険性がある」と言い立ててきた。それが否定されると、論点をドナーの不利益になるとそらしてきた。支持派としてはドナーのカミングアウトをやるなど、「ドナーの不利益になっていない」ことをこれから公表し、何が何でも万波潰しをしたい学会を包囲し、その論拠をことごとく潰さなければいけない。
学会は「ドナーの不利益」を言い立てれば言い立てるほど、「生体腎移植」の正当性が失われ、親族間腎移植の医学的・倫理的妥当性がなくなることを、理解できているのだろうか?
8月8日に行われた岡山県在住の70歳代母親から多発性腎嚢胞の40歳代娘に行われた「修復腎移植」は、病理検査の結果、小径腎癌ではなく、「血管筋脂肪腫(Angiomyolipoma)」だったそうだ。さすがの移植学会も、「部分切除すべきだった」とは主張できまい。経過は親子とも良好だという。
黒田清:「新聞が衰退するとき」(文藝春秋, 1987/8)=元大阪読売社会部長による告発書
本郷美則:「新聞があぶない」(文春新書, 2000/12)= 元朝日新聞記者による警告書
歌川令三:「新聞がなくなる日」(草思社, 2005/9)=元毎日取締役編集局長による警告書
河内孝:「新聞社:破綻したビジネスモデル」(新潮新書, 2007/3)=元毎日常務取締役による告発書
佐々木尚敏:「2011年 新聞・テレビ消滅」(文春新書, 2009/7)=元毎日新聞記者による予言書
黒薮哲哉:「<押し紙>という新聞のタブー」(宝島社新書, 2009/10)=フリージャーナリストによる読売商法の告発
上杉隆:「記者クラブ崩壊:新聞・テレビとの200日戦争」(小学館新書, 2010/4)=フリージャーナリスト。「自由報道協会」暫定代表による批判書
など、いろいろ関連本を読んできたが、現職の肩書でこれだけの批判書は初めてである。
さて、昨日の「却下」の一件だが、GOOGLEニュースをチェックしたところ、「毎日」の記事が一番誠実だった。
1)「毎日」=取材が、東京本社記者、松山支局記者、宇和島通信員の3人の記者により行われており、「修復腎移植」という用語を使っている。
http://mainichi.jp/select/news/20120824k0000m040044000c.html
2)「朝日」は「病気腎移植」とのみ書いている。ファウラーは「新聞にとってもっとも重要な財産は読者からの信頼だ。…間違いを認める訂正報道こそが新聞の命綱」と書いている。
「朝日」不買運動は徐々に拡がっている。160円に値上げしたらキオスクで売れなくなった。「押し紙」のあまりを伊勢のホテルに無料提供し、その日の新聞が宅配便のパッキンに使われている。もう余命はあまりないだろう。予後不良だ。
3)「読売」は無視したのか、本社HPにも、GOOGLEにも引っかからない。
4)「産経」もいつもと違い「修復腎移植」という言葉を使っていない。相川厚のコメントを取っているから、学会よりの記者が書いたと思われる。「病気腎移植」でなく「病腎移植」と呼んでいる。
5)「日経」はやり「病気腎移植」と呼んでいる。スタンスは朝日と同じ。
6)「時事」はやはり「病腎移植」と呼び、「毎日」と同じように「再申請の余地のある却下」だと報じている。
7)NHK東京は一番わからず屋がそろっているところだが、(不払い運動でも起こすか)、「再申請のあった場合は応じる」としたと正確に報じている。
8)「共同」の「47NEWS」は最近はGOOGLEニュースで報じられなくなった。
9)「維新医療」の橋本佳子編集長の記事は、詳細で優れている。医師以外の閲覧が可能かどうかわからないが、URLを書いておく。 http://www.m3.com/iryoIshin/article/157633/?portalId=iryoIshin&pageFrom=openIryoIshin
関係者の話を聴いたら、みな意外に落胆していない。なかには「これでぼくらの正義は認められた!」という医師もいる。まともに厚労省の審議の場に載ったことを指す。「そんな、まだ勝っていない!」と私。
当日資料として配付された国立循環器病センター北村名誉総長の「意見書」を読んだからだという。彼は「実質容認」論を当日は展開した。NPOの事務局長は「ぼくらはこれまでの経験で、打たれ強くなっていますから…」という。
ポイントは、これまで学会は「レシピエントに癌が再発する危険性がある」と言い立ててきた。それが否定されると、論点をドナーの不利益になるとそらしてきた。支持派としてはドナーのカミングアウトをやるなど、「ドナーの不利益になっていない」ことをこれから公表し、何が何でも万波潰しをしたい学会を包囲し、その論拠をことごとく潰さなければいけない。
学会は「ドナーの不利益」を言い立てれば言い立てるほど、「生体腎移植」の正当性が失われ、親族間腎移植の医学的・倫理的妥当性がなくなることを、理解できているのだろうか?
8月8日に行われた岡山県在住の70歳代母親から多発性腎嚢胞の40歳代娘に行われた「修復腎移植」は、病理検査の結果、小径腎癌ではなく、「血管筋脂肪腫(Angiomyolipoma)」だったそうだ。さすがの移植学会も、「部分切除すべきだった」とは主張できまい。経過は親子とも良好だという。
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